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クルーズマンズではじめよう
クルーズ航程
- 2016/08/04 — ハンブルク
- 08/06 — コペンハーゲン
- 08/08 — ストックホルム
- 08/09 — タリン
- 08/10 — サンクトペテルブルク
- 08/11 — サンクトペテルブルク
- 08/13 — キール
CERTIFIED mr. jun's 3rd time voyage
2016-08-04 カップル・ご夫婦で 海側バルコニー 2
翌年はどこに行こうかと大手旅行会社のホームページを見ているとクイーン・エリザベス号による「麗しの北欧・バルト海・サンクトペテルブルククルーズ」というのを見つけました。
出港地はドイツのハンブルグで、デンマークのコペンハーゲン、スウェーデンのストックホルム、エストニアのタリン、ロシアのサンクトペテルブルクと回ってドイツのキールで下船とあります。
ヨーロッパの国々にはこれまでイギリス、フランス、イタリア等そこそこの国に行っていますがドイツも北欧も行ってません。
当然、バルト海を制するものは北欧を制すといわれたバルト海も見たことはないし、不勉強を晒しますがエストニアのタリンなんて初めて聞く都市、そしてロシアの至宝が展示されていていつかは見学したいと思っていたエルミタージュ美術館があるサンクトペテルブルグにも行くというのでその気になりました。
でも大手旅行会社のツアーで行くのは安心だが高いし何となく能がない、個人の手配旅行にしたらどの位だろうかと旅行代理店に見積りを頼むと飛行機代と前後泊のホテル代を入れてもツアー代金より安く済むと分かりました。
それならインターネットの時代、キュナードラインは代理店経由以外受け付けていないようなのでそこは諦め、飛行機とホテルを自分たちで予約すればさらに安くできると頑張って行く事にしました。
クイーン・エリザベス号は2回目の乗船で、同じ2回制のブリタニアレストランでしたが前回はツアーだったうえ、体調が悪く、食べたいものでなく食べやすさと消化の良さだけを基準に選んだので今回はリベンジ?になりました。
クルーズ期間中に食べたものの質と味付けは好き嫌いがほとんど無い私には全て美味しく、正に至福の時間でした。
特にスープは、何を頼んでも美味しい上に日本のレストランの倍近い量があり大満足でした。
また、デザートもチョコレートケーキからアイスクリームまで選択の範囲が広く、毎日、違うものを頼んで堪能しました。
さらにデッキ2のゴールデン・ライオンというパブで昼食に食べたフィッシュアンドチップスは、上品で英国船にしては量が少なくイマイチ期待外れでしたが、モルトビネガーをたっぷり掛けて食べた味は良く、差し引きゼロという感じでした。
乗船して部屋に入りしばらくすると妻のスーツケースは届いたのですが私のが届きません。
変だなと思っていると電話が入って、乗船場の荷物検査所まで来てくれ、というのでビックリ。
船を降りて検査所に行くと私のスーツケースが有り、中に入っている旅行用の湯沸しポットと携帯用アイロンは危険物で持ち込み禁止だから船で預かる、というので再びビックリ。
ポットやアイロンなんて危険物じゃないじゃないかとムッとしたものの私の貧困な語学力で抗議は無理だし、先に来ていたアメリカ人らしい男性もポットを取り上げらたようで私を見て肩をすくめてみせたので素直に渡して預り書を貰いました(下船の前日、パーサーズ・オフィスに行って受取りました)。
後日、日本人スタッフに聞いたところ、何が危険物で持込み禁止かは港の係官と船長の判断で決まるので刃物や爆発物でなくても持ち込めない事がある、との話しでした。
それはともかく、荷物検査所からギャングウエイを登って部屋まで自分でスーツケースを引っ張り上げる羽目になり出港前から不快感一杯になりました。
でも、その後のサービスと対応に問題はなく、最終的には楽しいクルーズになりました。
海側バルコニー
部屋はバルコニー付きのダブルベッドの部屋。
私としてはツインベッドが良いのですが、欧米人夫婦の場合はダブルベッドが当り前なのでツインベッドタイプの部屋には限りがあり、どうしても事前の打ち合わせが徹底している旅行社のツアーが優先されるようです。
もっとも、ダブルベッドといってもシングルベッドをくっつけてカバーだけダブルベッド形式にした形式がほとんどのようなので後からでもツインベッド形式に変更が可能だそうですが、後の祭りです。
一方、部屋の位置がブリッジが有るデッキ8の下、デッキ7の前方左舷側だったので、バルコニーに出ると反航する船が後方の部屋より早く発見でき、多分に気分的ですがゆっくり反航船を見ることができ船大好きの私には楽しい部屋でした。
妻は毎朝7時からのフィットネス教室(無料)に行っていましたが、フィットネス・センターが上層のデッキ9の前方に有る為、景色が良い上、朝が多い入港シーンも見られて楽しかったそうです。
また真夏のクルーズだったため、2ヵ所有る無料のプールやジャグジーに一度は入ろうと思っていたのですがバルト海の航海中は風もあって真夏なのに意外に寒く、欧米の方は結構入っていましたが私どもは止めました。
なお、WI-FI事情は良好とは言えません。
24時間セルフサービスのインターネットセンターが有って自分のパソコン等を持参して使えますが有料、無線ワイヤレスもプランによって違いますが1分$0.35~0.75ですから調子に乗って使っているとアッという間に100ドルを超えます。
それなのに航海中は接続が悪くうまく繋がらないうちに時間だけが経っていく事もあり、改善が待たれるところです。
その他では、乗船3日目の終日航海日の午後と最終航海日の昼、乗船の日本人女性スタッフの方が日本人をアフタヌーンティーやランチ会に誘ってくれました。
この航海の日本人乗船客は46名だったそうですが個人で乗船していた方中心に10名程の方が参加、いろいろ参考になる話しが聞けて有意義な会でした。
さらに船に関する日本語クイズというのも配ってくれ、全問正解ではないのに記念品を貰いました。
KLMの航空券を手配し、アムステルダム経由でハンブルクに入ったのですが成田空港を出発直前に雷雨が降って離陸が大幅に遅延しました。
それでも、何とかギリギリで乗継ぎ便に間に合いハンブルグ空港に着いたのですが、いつまで待ってもスーツケースが出てきません。
窓口に行って聞くと、乗継ぎ便に間に合わず次の便になるので深夜にホテルへ届けるとのこと。
全く知らない街で大変な事になったと思いながらもホテルに行き、翌朝、クロークでスーツケースを聞くと未着だと言われてビックリ。
ホテル(ホリディー・イン・エクスプレス・ハンブルグ・シティーセンター)の方に事情を話すと親切にも空港へ電話を入れてくれ、昼の便で着くから午後に届くと分って一安心しましたが、ホテルの方と空港の方とはドイツ語で大分長い間話し合っていましたから、私どもだけだったら空港に戻ってスーツケースをひたすら待つ事になった筈で大変助かりました。
そんな事情で、市内見学に出ても半分上の空、それでも市庁舎広場や小アルスター湖、運河地帯、港を見てホテルに戻ると、スーツケースが着いていると言われ、本当にホッとしました。
実のところ、ハンブルグに前泊2泊となったのは、航空券を購入する際、日程を1日間違えたからで本当は1泊の予定でした。
もし、最初の予定通りだったら乗船出来なかった可能性大ですから、乗継ぎ便を使う際は2泊の前泊をお勧めします。
なお、ホテルから乗船場までは地下鉄で行きました。駅からハンブルグクルーズセンターまでは徒歩で10分程でした。
行きは船のシャトルバスで街の中央部まで行き、そこから国会議事堂が有るというクリスチャンスボー城やチボリ公園の脇を抜けて、ストロイエというコペンハーゲンの銀座通りまで歩きました。
その通りではジョージジャンセン本店を覗いたりしながらコンゲンス・ニュトー広場に出ました。
その広場ではちょうど露店の骨董市が開かれており帆船が描かれた飾り皿を買おうかと思いましたが、ちょっと良いのは安くても€60以上だったので断念、さらに歩いて古い港町というニューハウンに着きました。
ニューハウンはコペンハーゲンで最も活気のある町というだけあって、カラフルな建物には飲食店や各種のショップ、そして運河の両側には古い帆船等が並んでいて壮観な眺めで感激しました。
当初の予定では見学だけだったのですが頻繁に出入りする港内一周の観光船を見ていると楽しそうなので折角だから乗ろうと乗船しました。
観光船は対岸やクリスチャンスボー城を囲む運河を抜けてから港の入口近くに有る人魚姫の像の近くまで行ってくれ大満足でした。
その後、また歩いて冬の王宮というアマリエンボー宮殿を見てから、港を守るかつての軍事施設であるカステレット要塞を通って要塞の海辺にある人魚姫の像を見に行きました。
人魚姫の像は高さ2m程の岩の上に置かれた1.5m程の小さい像でしたが人気は抜群で、観光バスが次々入って来て大勢の観光客がカメラを向けていました。
一説では世界の三大ガッカリ観光施設と言われているそうですが、結構綺麗で大勢の観光客さえいなければそれなりのムードがある場所だと思いました。
なお、桟橋の船までは像から直線だと300m程だったので歩いて帰船しました。
入港する前夜の案内書に、通常は開放しないデッキ5の前方エリアを開放すると書かれていたので早起きして出かけると船の前方にはきれいな島々と水路が広がっていてビックリ。
ストックホルムが北欧のヴェニスといわれるとは聞いていましたが、こんなに素晴しい風景の水路を通って入港するとは知りませんでした。
下船後はシャトルバスに乗って中心部に有るオペラハウスの前で下車しノーベル賞の祝賀晩餐会が開かれるという市庁舎を見学し、次は大聖堂にでも行こうと歩いているとフェリー乗り場があり、チケット売り場で聞くとスウェーデン王室の離宮であるドロットニングホルム宮殿まで周遊して2時間半程で、間もなく出港の時間だという。
限られた時間しかない寄港地観光で2時間半は大きいのでどうしようかと迷ったものの水の都を知るにも良いチャンスと乗船しました。
100名前後は乗船できるフェリーは数カ所の乗船場に寄りながらドロットニングホルム宮殿前に到着、時間が許せば下船して見学したかったのですがそれをすると王宮が有るガムラ・スタンを見学できる時間が無くなると断念しそのまま戻りました。
フェリーから下船後はひたすら歩いてガムラ・スタンに行き、中世の面影を色濃く残す石畳の通りや王宮を見学してから再びシャトルバスに乗って帰船しました。
不勉強を晒しますがバルト3国にエストニアという国が有るというのは知ってましたが首都がタリンとは知りませんでした。
その為、地方都市の小さな港だろうとほとんど期待せずにバルコニーから入港を見ていると港には大型クルーズ船が何隻も停泊していて驚きました。
下船後、シャトルバスも出ていたのですが長蛇の列だし、船上から見た限りでは歩いて行けそうなので歩いて旧市街に向かいました。
20分程歩いて広い通りを渡り、グレート・コースト・ゲートという古い門を抜けると中世の街がそのまま現われてビックリしました。
さらに歩いて行くと尖塔がある聖オーラフ教会というところに多くの人が入って行くので私たちも入ると有料ですが順番に尖塔に登れるとのこと。
順番が来て狭い階段を登って上に出ると、そこにはタリン旧市街地全体とバルト海を見通せる素晴しい風景が広がっていてビックリというか、期待していなかった分、涙が出るような感じでした。
その後は少しづつ上っている旧市街をゆっくり歩いて城壁の上に有る展望台から改めてタリン市内を見たり旧市庁舎や城壁沿いの露店等を見物しているうちに帰船時間が迫ってきて少々慌てました。
というのも、帰りのシャトルバスが出るという旧市街を出た公園脇の場所を事前に確認していなかったからで、この辺かなと行った場所に見覚えのある乗船客を見つけたときはホッとしました。
クルーズを予約して寄港地観光を決める際、停泊が1泊2日と長いため個人観光も考えたのですがサンクトペテルブルグはロシアの古都で大都市の上、入国ビザの取得も必要と分ったので船のエクスカーションを選ぶしかないと判断しましたが、これも数が多くて選択に迷いました。
そして決めたのは少々高額だけど2日間で基本的な観光地を全て回るSimply St Petersburgというコースでした。
初日は、ロシア皇帝の冬宮殿にあるエルミタージュ美術館を見学、ロシア料理の昼食後、1703年にピュートル大帝が築き街の基礎を造ったというペテロパブロフスク要塞を見学。
そしてネヴァ川の遊覧船でソ連邦時代はロシア革命の聖地だった巡洋艦オーロラ号や旧市街の運河を見て生鮮食品市場を見学、最後は地下鉄を乗継いで港近くの駅まで行って、そこからバスで船に帰るというハードスケジュール。
翌日も街の近郊にある女帝エカテリーナ2世の夏の宮殿で、第2次世界大戦時にドイツ軍が破壊したのを国の名誉を掛けて復元したという「琥珀の間」等を見学し、フィンランド湾に面するピュートル大帝が18世紀に建設したという140もの噴水が有る宮殿に行きましたが、残念ながらその頃から雨が降り出して気温が下がり真夏というのに夏用のウィンドブレーカーだけでは風邪を引きそうでした。
その宮殿からはバスでなく水中翼船でサンクトペテルブルグに戻り、土産物屋に寄ってから、1881年に皇帝アレクサンドル2世が暗殺された場所に1907年に造られたというスパース・ナ・クラヴィー聖堂(血の上の教会)を見学して帰船しました。
このツアーは予想以上に充実していて私たちにとっては大正解でした。
なお、夕方の出港後、夕食が終わってから部屋に戻ってバルコニーから白夜のような空の下の外を見て驚きました。
フィンランド湾はかなり浅いようで、出港後1時間以上というのに古い要塞か税関施設のような人工的な島がいくつか有った他、船の行く先には陸から伸びる堤防と巨大な水門のような施設がありました。
恐らくそこがサンクトペテルブルグ港の本当の出口だったのでしょう。
キールはドイツの古い港町ながらドイツ海軍の有力な軍港だったため第2次世界大戦で壊滅的な被害を受けた町ということで船や海軍の歴史が好きな私は興味津々で入港を見ていました。
入江というのかバルト海から深く切り込んだ水路を入ると奥には海軍施設や造船所があり、造船所では大型の機械式帆船と思われる船や潜水艦が造られていて興味津々。
そして、クルーズターミナルの桟橋にはMSC社のクルーズ船が先着していました。
面白そうな港で船好きにとって時間が許せば滞在したい街でしたが下船後、キール駅から列車でハンブルグに戻って、帰国の予定でしたから諦めました。
その船を降りて入国審査場に行こうとしたらナント長蛇の列で、旅行社の添乗員さんが焦り始めるほどなかなか進まず、30分以上並んでようやく入国審査場に入りました。
入国審査場では開いてる窓口が2~3ヵ所程と少なく、クイーン・エリザベス号は英国船ですから何となく第1次、第2次世界大戦の遺恨は消えていないのかなと思いましたが、実際はMSC社の乗船客が先に並んでいたからでしょう。
ノルウェーのオスロとフィンランドのヘルシンキには寄港しませんが、バルト海はともかく北欧にもサンクトペテルブルグにも1度は行きたいという方には絶対にお勧めです。
スウェーデンのストックホルムに入港するまでの景色はクルーズならではの素晴しさですし、エストニアのタリンも百聞は一見にしかずの美景の街、さらにロシアのサンクトペテルブルグでの停泊観光は一般的な観光ツアーよりも充実していると思いました。
そして、私どもが乗船したハンブルク港からのエルベ川遡上は、日本人の常識では理解できない大陸の大河の凄さを見せてくれます。
また、終日航海日が3日ありますので観光よりもクルーズが好きという方も満足出来ると思います。
なお、余談ですが、サンクトペテルブルグの観光中、乗船されていた日本人の方がパスポートを掏られて船に戻れず強制帰国になったという話しを船内で聞きました。
下船時、サンクトペテルブルグ以外の都市ではパスポート不要だったのが災いしたようなのでご注意ください。
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