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クルーズマンズではじめよう
クルーズ航程
- 2022/12/09 — シドニー
- 12/10 — AT SEA
- 12/11 — AT SEA
- 12/12 — ヌメア(フランス領ニューカレドニア)
- 12/13 — ミステリー島
- 12/15 — ラウトカ
- 12/17 — リフー島(ニューカレドニア)
- 12/18 — AT SEA
- 12/19 — AT SEA
- 12/20 — シドニー
CERTIFIED mr. shiawasemon's 16th time voyage
2022-12-09 カップル・ご夫婦で 内側キャビン 2
コロナが落ち着いて、クルーズが世界的に再開され始め、2回目のクルーズ。"New Normal"のクルーズの様子を探る意味合いもあった。
前回(再開後一回目)がプリンセスだったので、今回はセレブリティ。しかも前回は4泊の短期クルーズだったが、今回は11泊と普通の長さ。ただし、南太平洋の小島等はまだクルーズを受け入れる体制にない所も多いようで、旅程は当初の5寄港から4寄港に減港となった。
うーん、セレブリティは特に食事の面でプレミアム感があったと思うんだけど、普通のカジュアル船に近くなったように感じた。
普通のカジュアル船を80点として、セレブリティは85点ぐらいだったのが、80点から83点ぐらいか。特に以前はパンがおいしかったのが、「並」になったように思う。
もちろん80点で普通に美味しいレべルではあるが。
健康志向のスパカフェも、メニューの豊富さ等でちょっと(相対的に)貧相に感じた。
みんな頑張っているし、不可はない。雰囲気もコロナ前と特に変わっていることはない(これが最大の懸念事項だった)のだが、何かが違う。
船内イベントの細かい運営とかに、???となることが、たまにあった。一度離職したスタッフがかき集められて運営しているような。
でも、大きな混乱とかミスはなかった。それは良かった。
内側キャビン
思ったより広かったが、やはり細かいところまで手が回っていないところはあった。ワードローブのドアの動きが渋くて、開閉に苦労(動くことは動く)。二年間の手入れ不足で、致命的でない部分は優先度が低いのだろう。
船内イベントの確認告知を、部屋の電話にボイスメッセージ(!)で残してくれるのはまだいいとしても、そのシステムがダメダメで、ちゃんと動いていない。多分メンテナンスされていないのだろう。最近導入開始したスマホの船内アプリを使えば、もっと便利で使いやすいものができるとは思うが、そのアプリ自身がまだまだ発展途上。
まず、夜のショーについては、いつも通りの質でほぼ満足。一つだけ挙げれば、音が大き過ぎと思ったが、これは毎夜のことなので、サウンドクルーの問題かもしれない。
そのほかのイベントで、ジムで行われる無料セミナーに講師が来ず流れ解散、リピーター向けのスパのデモンストレーションで意図不明のマッサージ等(どうやら主催側で参加人数を把握できていなかった)、普段では考えられない凡ミスに遭遇することがあった。まあこれらは無料かサービスのイベントなので、まあいいか。
有料の艦内ツアーは流石にきちんとしていた(が、安くはない)。
シドニーはやはり大都会なので何でもある。クルーズ拠点として何度も行っているが「見飽きた」感はない。
クルーズ前日に現地入りしたので、今回はマンリービーチ(Manly Beach)へ行った。クルーズ船も出るシドニー港からフェリーで30分ほど。片道10ドルぐらい。ゆったりとしたビーチだが、店や宿もたくさんある。帰りは路線バスでシドニーに戻った。一回乗り継ぎが必要だが、費用は数ドル。二階建てバスの2階席に乗れたので、沿線の風景も楽しめた。
そのほか、ニューサウスウェールズ州立美術館(Art Gallery of New South Wales)があり、広い敷地に多数のコレクション。わたしはここで二、三日は過ごせる。入場無料。
ヌメアも三回目かな。
例によって事前の調査不足で行き当たりばったりの徒歩観光。
以前も来た地元のスーパーで、フランス菓子と忘れ物の練り歯磨きを調達。
評判のいいベーカリーでクロワッサンとか買って軽食。期待を裏切らない美味しさ。
ついでなのでここに書いておくと、実はニューカレドニアは旅行保険に入っていないと入国できないことになっている。(ちょっと苦労するが)調べればそういうことになっているのだが、クルーズ会社含め、そのような注意喚起が来ることはなかった。我々は、ふとしたことからそれを知り(知らない方が良かった?)、念のため旅行保険に入ってから乗船したが、案の定というべきか、下船時もニューカレドニア入国時も、そのようなチェックはなかった。ルールとしては存在するが、それを実際に適用すると双方に損失になるので、目をつむっているのか。
長さ1kmぐらい、幅100mぐらいの細長い無人島で、クルーズ船が来る日だけ、隣接の島(数キロ離れている)から業者が来て商売をする、という興味深い観光島。700mぐらいの滑走路の空港もあり、どんな人が飛行機を利用するのか興味は尽きない(見た限り飛行機が頻繁に離着陸しているとは思えなかった)。
島の周囲はほぼ全域が珊瑚礁で、シュノーケリングが楽しめる。
電力が24時間供給されるとは思えないようなところに、携帯電話の電波塔があったのには驚いた。明らかに島の訪問者へのサービスと思うが、資本関係はともかく、設備機器が中国製であったことに二度びっくり。こうやってデジタルサービスの覇権を握っていくのか。
島へは当然テンダーでの上陸で、夕方になるに連れて客は本船に戻って来る。我々も昼過ぎに一度帰船していたのだが、島からの日没を眺めようと5時半ごろテンダーで島に渡ろうとしたところ、「客が全員帰船してしまったので、もうテンダーは終わり」という説明(最終テンダーの予定時刻は6時半)で、再上陸はできなかった。そんな対応は乗客サービスとしてどうなのか、と半分納得できないながら諦めたが、多分それには事情があったのだろう、と好意的に推察(救急ヘリポートの件と合わせて後述)。
ラウトカは二回目のはずだが、自分でも意外なほど全く前回の印象がなし。多分前回は友人家族と一緒で、港すぐからタクシーチャーターか何かでシティーとかの観光をしなかったのだろう。
そんなわけで今回は徒歩散策。
港は産業港で徒歩移動は不可で、港からシティまでは無料シャトルバスで5分ほど。
フィジー第二の都市らしく、それなりの店が揃っている。やはりインド系の人口が多いのか、綺麗なサリーの店とかがあった。
街を歩いていると、タクシーの運転手さんが「ヒンズー寺院行きませんか、何ドルです」とか声をかけてくるが、しつこくはない(実は前回行っているのよ)。適度にのんびりして、適度に便利な街。
なお、フィジー(ラウトカ)入国にあたって、事前の書類提出(船上)があり、書類へのワクチン接種日記入が必要だった。乗船時にワクチン証明等はチェック済みなのだが、それぞれの接種日までは把握していなかった。ネットで履歴を調べる等して何とか記入できたが、事前に言ってよ、の世界。コロナ後の混乱がまだ続いていると感じた。上記ニューカレドニアの旅行保険必須とちょうど反対のケース。
ここも二回目。ただし前回のことはよく憶えている。
テンダーが着く桟橋の横が一般ビーチ。そのちょっと上の丘の所に小さな売店やステージがあって、新しく清潔なトイレやシャワー、脱衣所もある。さらにちょっと上の所から島の内部に入っていく道がある。それを左に行くと、岬の先端にある教会堂まで二、三十分といったところ。その途中で右に分かれる下り道があり、それがJinek Bay。
実は、名前は憶えていなかったが、10年ほど前の訪問で水の綺麗さに驚いた記憶が鮮明な入江で、期待していた。事前に調べると、環境保護のため入浜料を取るようになっていて、しかも人数制限(百人とか)があるらしい。おまけに水質保全のため、日焼け止めは基本禁止(特別な種類のものは許可される)という徹底ぶり。大型クルーズ船が来た日は閉鎖される、ということで、懸念通り閉鎖されていた。全く残念であったが、そういう保護活動も必要なのかもしれない。
気を取り直して、桟橋の方のビーチに戻る。こちらは普通の砂浜で、シュノーケリングもそれなりに楽しめるが、相対的に人が多いのと、葉っぱ等の浮遊物が多く、透明度はかなり落ちる。後で気づいたが、桟橋の向こう側(テンダーを降りて右側)の方が綺麗だったかもしれない。ただしそちら側のビーチは小さい。
いずれにせよ、南の島の半日を快適に過ごすことができる。
ほぼ三年にわたるクルーズ業界の休眠状態の間に、再開予定、結局キャンセルを繰り返して辿り着いた近場のクルーズ。もうどこでもいいから、ちゃんとしたクルーズに行きたい、ということで実施されただけで幸せ。
と、甘い顔もこれまでかな。業界の不安はまだあるが、復活と今後に期待している。
マスクの着用等、過度に強制制限されることはなく、快適な旅を経験できた。
シドニーを出て三日目になると、空気が変わって「南太平洋」に来たことが実感できる。
衣食住を心配しなくていい、そんな「何もしなくてもいい、というのが最高の贅沢」と思える人にお勧め。
ところで今回、滅多にない経験ができたので、ここに書いておく。
ミステリーアイランドで一日を過ごし出航して間もなく、キャプテンから全艦放送があり、
「クルーに負傷者が出たが、船内の設備では手当てができないので、救急ヘリを要請した。ついてはヘリとの合流地点に向けて船も進路を変える。了解されたい。」
という緊急事態。この時点で午後7時ごろであったろうか。本来ならフィジーへ向けて東に行くところを西に転舵して速力を上げた。ニューカレドニアからもう二、三百キロ離れており、昨夜一晩かけて移動した距離である。その後明らかになったのは、どうやらミステリーアイランドのテンダー時に何か不具合が起きて、クルーが大怪我をしたらしい、ということ。それで、テンダーを早目に切り上げたのではないか(普通はそんなことしない)。
船内は当然全く平穏であったが、ヘリポートを見に行くと、格納式のマストがしまわれていたり、船首からトップデッキへのロープが撤去されたり、着艦用の照明が点けられたりしていた。
一部始終が乗客にアナウンスされることはないが、一部の客(私を含む)はヘリポートが見えるトップデッキ(ヘリポート自身は当然入場禁止)に陣取っていると、クルーが来て、危険だということで人払いされた。雑談ついでに「こんなことはよくあるのか」と聞いたら「滅多にない」とのことであった。
結局、私がいたところからは着艦救護の瞬間は見えなかった(船首上空を、随分長いことホバリングしているのは確認できた)のだが、二機の体制(バックアップなのか先遣機なのか不明)で無事ニューカレドニアの病院まで移送したようである。
後日のキャプテンの報告では、クルーは無事に病院に到着、手当てを受けて回復方向とのことであった。
このヘリがなければ、船はニューカレドニアまで戻らなければならず、そうなるとフィジーまでは廻れなくなるので、大幅な旅程変更が必要になるところであった。結論的には、この夜の高速走行とヘリの利用が功を奏し、一日シーデイを挟んでのラウトカには時間通り着いた。
当然のことではあるが、数千人の乗客に旅程変更を強制することになる可能性や、少なからぬ燃料費その他関連費用の支出を勘案した上で、人命救助優先の判断をしたキャプテンに感動感謝すると共に、外洋クルーズの怖さと安心を再認識した一件であった。
クルーズを続けていると、いろんなことがある。それもクルーズの醍醐味。
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