乗り物といわれる自動車、鉄道、航空機、船にはそれぞれにオタクといわれるコアなファンがいます。
オタクとは「広辞苑7版」によると、特定の分野・物事にしか関心がなく、その事には異常なほどくわしいが、社会的な常識には欠ける人。
そんな人の話し、新しい年の幕開けに相応しくないと怒られそうですが、偏見と独断を述べさせていただきます。
私が見るところでは、乗り物オタクで最大の勢力は自動車オタクですが、あまりにも身近すぎる乗り物のせいか、昨今は特殊な車両に特化しすぎているようで若干低調気味。
それに対して鉄道オタクは絶好調で、車両にこだわる車両鉄、駅等でときどき騒動を起こす撮り鉄、全路線走破を目指す乗り鉄、鉄道音を愛する音鉄(録り鉄)、俳優・六角精児氏のような呑み鉄まで多種多様。
その鉄道オタクを10とすると、高級一眼レフカメラに超望遠レンズを持ち歩く人が多い航空機オタクが約半数の5~6、船オタクになるとさらに下がってせいぜい2~3という割合でしょう。
そんな少数派の船オタクだから、その多くがクルーズのファンかというと、欧米の事は分かりませんが日本では少々疑問。
実際に、飛鳥Ⅱ、にっぽん丸、ぱしふぃっくびーなす(この船には1回しか乗船していませんが)に乗船して感じたのは、乗船客の皆さん、船内の施設やイベント、オプショナルツアーには目の色を変えても船自体にはあまり興味を示さないことです。
勿論、ブリッジ見学が有ると長蛇の列ができますが、これはブリッジという普段は見れない特殊な場所と制服姿が格好いい航海士を見られるからで、たまに行き会う船が有ってもデッキに出てまで見たり写真を撮るという乗船客は少ないようです。
また、船オタクの人も港に初入港のクルーズ船が入ってくれば見学に来たり、写真を一杯撮るものの、いずれその船に乗ってクルーズするんだ、と思っている人は私の周辺を見る限りほとんどいないと思います。
これは、日本のクルーズ船が豪華客船と煽る観光業界の影響もあってか外国船よりも比較的割高である上、国内にも離島航路以外の航路を走る定期船が少なく、船に興味を持って船オタクとなった人の多くが船旅の楽しさを感じるよりも先にアニメ等に良く登場する軍艦や海上保安庁等の官庁船の格好良さにひかれてしまい船の性能や構造といったメカニックな面に走るせいではないかと私は考えています。
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