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Hapag-Lloydへの資本参加

シリーズ  COVID-19の影響

Hapag-Lloyd Europe
Photo: Hapag-Lloyd Europe

ドイツのHapag-Lloydに資本参加

コロナ禍がクルーズ船業界に深刻な影響を与えているが、各船会社が独自に生き残り作戦を遂行中である。今週Royal Caribbean(RCL)に大きな二つの動きが出てきた。
一つはSelverseaの100%株式取得であり、もう一つはHapag-Lloyd Cruisesへの間接的資本参加である。RCLはドイツのTUI Groupと50/50でTUI Cruisesを保有しているが、TUIが100%保有していたHapag-Lloydの株式をTUI Cruisesに売却した、つまり間接的に50%のオーナーとなった。
この動きは今年の2月に始まっていたということから、コロナ禍前に決まっていたのか不明であるが、2月から現在までは、EU Commissionの審査となっていたことから、欧州の公正取引委員会のようなものの審査にかかっていたということか。契約上のTerms & Conditionsの詰めをしていたということで支払い方法など詳細は不明だが、$1.3Billion(日本円で1300億円)の大型投資となる。(実質RCLはそれの半分と思われる。)

EuropeとEurope2

TUI GroupのWeb Page Berlitzのクルーズガイドは欧米でクルーズ船を紹介するガイドブックだが、複数年にわたってHapag-Lloydが小型船部門のトップを取っている。Silverseaを完全傘下に収め、Hapag-Lloydにも資本参加。TUI CruiseはMein Schiffシリーズ船で、これもまた大型船部門で上位に並ぶ。カジュアルラインが強かったRCLがコロナ禍以降、高級ラインでも存在感を増していくことが考えられる。
高級ラインの充実を図る一方で、Pullmanturの廃業の動きなど、 クルーズ旅行が再開された際には、管理の手間や保険の料率アップなどでコストが増加することが想定できることから、大衆化、カジュアル化も今後は変わっていくということであろうか。
何れにしても、ポストコロナを見据えて、大手3社のそれぞれの対応が今後のクルーズ船の業界動向を決めるのであろう。

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