エジプトのAL BLAGHA GROUP所属のフェリー、アル・サラーム・ボッカチオ98(AL SALAM BOCCACCIO 98、新聞ではサラーム98となっている)が1300人の乗客、乗員を乗せて紅海のエジプト沖合いで沈んだことがニュースになっています。
海外のフェリーにはまったく疎いのでよく知りませんでしたが、もともとイタリアのカーフェリーのボッカチオという船で、1970年建造、11,800とのこと。
新聞には船が古いからとか乗客の乗せ過ぎとか、いろいろ書いてありますが、36年ぐらい前の船はまだざらに走ってますし、トン数からすると、決して多すぎる人数ではない気がします。所属会社のホームページには乗客定員1100人となっているので、確かにオーバーキャパではありますが・・・。
http://www.alblaghagroup.com/english/frames/fleet.htm
ただ、新聞に載ったその船の写真を見て、びっくりしました。
明らかに超トップヘビー(頭でっかち、つまり重心が高すぎるということ)に見えます。
世の中にこんなにずんぐりと背の高い船があるのか?という感じです。
よく見ると、さほど大きくもない、普通のフェリーのボートデッキの上に5層ものデッキを積み重ねていて、乗客を乗せる船としてのあるべき姿を完全に失っています。
何の予備知識も無しに、港でこの船を見せられて、「さあ、この船に乗ってくれ!」といわれたらおそらくわたしは逃げて帰るでしょう。そのくらい安定感に欠けたスタイルをしていました。
はたしてこのトップヘビーが原因なのかどうか分かりませんが、(火災が原因とも言われています)本当に痛ましい事故で、犠牲者の冥福を心から祈りたいと思います。
そうですよね、建て増しもいいところです。せめて救命設備だけは人数分ほしかったところですね。SOLASはなにしてるのでしょうね、こんな船を許して・・・。
新聞だと車両甲板で火災が起き、それを消そうとして片側に大量の水をまき、それが原因で安定を崩して転覆したとのこと。あのスタイルではそうなりますよね。船長はいち早く逃げ出して助かったとのこと。
コメントを投稿する
コメントを書く