先日、東京港に太平洋フェリーいしかりの出港を見に行ったときに晴海に停泊していた航海訓練所の練習船・大成丸(5886トン、1981年建造)です。
その時にフェンス越しに撮った写真をもとにイラストにしてみました(SOLASフェンスじゃまだぞ〜)
北斗丸無きあと日本で唯一のタービンエンジンの練習船です。
船好き歴が長いわたしとしてはどうもこの蒸気タービンエンジンの船というのに憧れというか一種特別な思いを持っておりまして…
わたしが船が好きになった中学生のころ、QE2やキャンベラ、フランス、ユナイテッド・ステイツなど有名な超大型客船はみなタービンエンジンで、船名の頭にsteam shipを意味する「S.S」がついていました(キュナードを除く)
言ってみれば蒸気機関車の「SL」みたいなものですが、船としての外見上の違いは機関車と違ってほとんどありません。
それでもどちらかというと小さめな船が多かったディーゼル船(M.SとかM.V)に較べて威風堂々たるイメージを抱かせてくれて好きでした。
煙をモクモクと吐くところもいかにも船らしかったのかも知れません(コドモだったもので)。
時は流れ、いまやほとんどの汽船がディーゼルエンジンで、残念なことに蒸気タービンは過去の遺物になりつつあります。
日本で見られる客船では「浮かぶ絶滅危惧種」ザ・トパーズぐらいかもしれません。
帆船と同様にこれまでの航海、海運の歴史を語り継ぐ大切な生き証人として、この大成丸もこれからもずっと活躍してもらいたいものです。
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コンテナ船、VLCC、練習船とわたしの船の絵のレパートリーもだいぶ幅広くなってきました。
これからもいろいろな船を描いていきたいと思いますが、なんせ浅学ゆえ、おかしな点などありましたら遠慮なくご指摘、ご指導いただければ幸いです。
よろしくね!
アントンさん、もしかしたらこの船が最後のタービン練習船になるかも知れません。ところでCMSって聞いたこと自体ありません(恥)どなたか教えてください!タイタニックやクイーン姉妹のRMSはRoyal Mail Shipの略のはずです。
こたけさん、たしかにこの船でタービンエンジンを習っても実際にSSに乗ることはほとんどないのでしょうね。帆船の練習船と同様に「温故知新」という考え方なのではないでしょうか?
shouさん、最近の船は排煙はかなり少なくなっています。蒸気タービンでも昔ほど煙は出ません。ところが戦前の船の写真とか見ていると空が真っ黒になるのではと思うぐらいモクモク気持ちよく吐いて走っています。GOOD OLD DAYSってやつですね。
PUNIPさんごめんなさい。RMSの間違いでした・・・。最近こういうミスが多くてごめんなさい。でもRMSの意味がわかりました。ありがとうございます。
アントンさん、わたしもうろ覚えです(笑)でもこういう略号ってややこしいですよね。タービン船のことをTSSと表示する場合もあります。帆船はTSでいいんだったかな?
あのフェンス、本当に邪魔ですよね。羽田空港では撮影用にフェンスに空間が設けられていますが、そのくらいの配慮が欲しい物です。
この練習船大成丸は3世です。練習船大成丸2世は、日本郵船の客船「小樽丸」、1世は東京高等商船学校(旧東京商船大学)の練習帆船です。私の時代は2世の時で、この時の初代銀河丸も同じく郵船の客船「雲仙丸」でした。当時は、客船が練習船に転用されていました。
20年ほど前にタービン船が大挙して機関をデイーゼルに積替えました。燃費の問題だといわれていましたが。。。タービン船がなくなったので、船員教育でタービンを教える必要があるのか議論になっています。同時に帆船教育の問題も...でも、発電所はタービンが多いのですよ。タービンの技術は船だけの問題だとは思えません。これからも必要な蒸気機関であることは間違いないです。それを実践で教えている船員教育機関は大切だというのが私の考えです。実際に発電所に就職している船乗りの卵たちはたくさんいます。
TSSが蒸気タービン船のことですね。TS(Tall Ship)は帆船ですし、練習船(Training Ship)を意味します。その意味では、練習帆船をTTSとするべきかも知れないですね。蒸気機関車は蒸気でピストンを動かしていまので、実際はタービン船とはエンジンの種類としては異なります。難しい問題を長々と主張してしまいました。ごめんなさい。
torakyojinさん、航空機と違って商船のファンというのはあまり多くないのでそういった撮影用の空間といった配慮は考えても見ないのでしょうね。ま、フェンス自体は世界中のテロリストに文句を言いましょう。
地図屋さん、詳しいご説明をありがとうございます。戦後に太平洋戦争を生き延びた小型客船が練習船に利用されていたのですね。公室などの設備は充実していたのではないでしょうか?雲仙丸改め初代銀河丸は東京港で見た覚えがあります。
地図屋さん、あのクインエリザベス2がディーゼルに換装されたときは「ああ!お前もか?」という気持ちでした。燃費は相当に違うのでしょうね。同じ大きさのディーゼル船の3倍の重油が必要だと聞いたことがあります。船のタービンエンジンで教えられた技術が発電所で活かされているとははじめて知りました。
黄色いファンネルの北斗丸や大成丸は、昔から長崎に頻繁に来ていますので、良く目にしております。練習船でしたので、特に撮影した事はなかったのですが、タービンエンジンだったとは知りませんでした。今度、入港を目にした時は、撮影してみようかな。
黄龍さん、練習船もよく見ると味わいの深い船がたくさんあります。長崎の練習船風景、写真を撮ってみてください。
長崎は練習船が度々寄港する港です。黄龍さん、お願いします。確かに、デイーゼル船かタービン船かは外から見ただけでは区別が付かないですね。 原子力船はタービン船ですよ。。。
地図屋さん、たしかに原子力船もタービンですね。なるほど。そういえば日本最初(おそらく最後)の原子力船むつも結局ディーゼルに換装されて普通の海洋調査船になってしまいましたね。なつかしい船です。みらいっていまどこに行けば見られるのだろう?
はじめまして。素晴らしい絵ですね^^すみませんがトラバさせてくださいo(_ _)oペコリンコッ♪
たまchanさん、はじめまして!トラックバックありがとうございます。銀河丸の船内見学をされたのですね。お子さんたちにもいい経験だったと思います。これからもよろしくお願いします。
初めまして。大成丸が出ていたので思わず見てしまいました。 大成丸は全体のバランスが良くて、とっても美人だと思います。 ところで、タービン機関はLNGタンカーでまだたくさん使われています。 ディーゼル機関に比べ、信頼性が高くまた、LNG船では積み荷のLNGの気化分を燃料と出来る事で有用と考えられています。 タービンの商船機関士の教育が出来るのは、今では日本とアメリカしかないそうです。
IMO船長、はじめまして!、練習船は全体のスタイル的に客船と似通ったところがあるので好きな種類の船です。そのうち他の練習船も描いて見たいと思っています。タービン船はLNG船でまだ使われているのですか。いい勉強になりました。ありがとうございます。これからもよろしくお願いします。
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