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日満連絡船・熱河丸

わたくしごとで大変恐縮ですが、わたしの義理の父からのリクエストで描いた、戦前の日本〜大連航路の定期貨客船、熱河丸(大阪商船、6784トン、1935年建造)です。

義父は現在83歳、少年時代に九州は福岡の片田舎から出てきて単身満州(現在の中国東北部)に渡りました。

その際、門司の港から3等船客として乗り込んだのが、どうやらこの船のようです。

今にしてみればたった7千トン足らずの小さな貨客船ですが、それまで海のない町で育ち、外航船など見たこともなかった少年にとって、希望に満ちた新天地に渡る夢の巨大船に見えたに違いありません。

義父は渡満後、満州国に設立された「建国大学」に入学、何度か里帰りの際にこの航路を利用し、鴨緑丸などにも乗船しているようです。

その後、太平洋戦争勃発で学徒動員され、戦後はシベリアに抑留という悲惨な目に遭いながら復員船で日本に命からがら戻ってきています。

わたしも妻も、苦労したつらい話なのに義父がなぜかユーモアたっぷりに話してくれるこのころの話が大好きです。時には涙を流し、時には笑い転げながら聞いています。じいちゃん、いい味出してるぜい!

イラストはそんな義父を乗せた熱河丸が満州の大連港に入港したイメージで描いてみました。

本当は大連港の埠頭待合所の建物のバックにこの船を描きたかったのですが、WEBでは上空からの俯瞰図しか見つからず断念しました。

どなたか当時の大連の埠頭船客待合所の正面玄関の写真の載っているサイトをご存知のかたがいらっしゃったら教えてください。現在もこの建物は残っていますが、改装されて当時の面影はなくなっています。

音実

満州いらしたのですね・・!・・うちのなくなった祖父母も若い時分、満鉄にいました・・う〜ん・・大連かあ・・写真が残っているかなあ・・探してみます・(^^ゞ

神戸のまつ

PUNIPさん、この絵もいいですね。義父さんにすれば涙なしでは見れない絵でしょうね。話を読むと義父さんのご苦労が伝わってきます。神戸のまつ

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83歳と言えば、私の母方の婆ちゃんが現在84歳(今年の3月で85歳)になります。戦争で夫を亡くし3人の子供を女手一つで育てあげたました。当時、長崎はご存じの様に原爆の被害で地獄の様な焼け野原になりました。場所やおかれた境遇は違えど、同じ辛い時代を生き抜いた同士ですね。お探しの写真見つかると良いですね。

音実

ごめんなさい、残念ながら我が家にはなかったのですが・・祖母方の親戚の家に今年夏、法事へ行きますので探して見ますね。。

音実さん、こういう言い方が適切かどうか分かりませんが、満州は当時日本の植民地のようになっていましたからずいぶんたくさんの日本人が行っていたようですね。戦争でそういった方たちの運命が狂わされてしまいました。

まつさん、義父のそのころのエピソードをまとめて本にしても売れそうなぐらいいろいろな出来事があったようです。

黄龍さん、長崎のかたのご苦労も並大抵のものではなかったでしょうね。義父も戦後ソ連に抑留されてシベリアで強制労働させられていたときも仲間が何人も凍死していったそうです。この絵のころは将来そんなことが起きるなどと考えても見ない平和な時代でした。

音実さん、探していただきありがとうございました。わたしも博物館などでじっくり探してみるつもりです。とりあえずこの絵だけでも義父に渡したいと思っています。

Anton

希望に満ち溢れて船に乗っていった人々と、その希望を砕いた人々について考えさせられます。楽しい旅を夢見て乗り物に乗っても、その夢が悲劇に変わる・・・残念ながら現代でもそれは起きているんですよね。お父様、帰還できてよかったですね。

音実

そうなんですよね・・間接的ですが、祖父も引き揚げの時の無理がたたって、病に倒れ亡くなりました・・。お義父さま、絵をご覧になるとお喜びになられますね(^^♪

アントンさん、義父はちゃんと祖国に戻れただけでも幸せなのかも知れません。今の日本を知らず現地に骨を埋めた日本人もたくさんいるはずです。この熱河丸にしても戦争で沈められてしまいました。

音実さん、やっと日本に戻ってきてもそうなってしまってはあまりにつらいですね。戦後の食糧難も大変だったみたいなので…

Ram Kangaroo

はじめまして。
古本屋の常連を名乗っております、HPみに・ミーの部屋の管理人です。
さて、熱河丸。美しいですね。この後、撃沈させられたのだ、と思うとなおさらです。
あと建国大学といえば、首都、新京ですね。ずばり、エリートです。当時、日本からはるばる留学した人が居るとは聞いたことがあったのですが、本当だったんですね。
無事、ひきあげられたとのこと、なによりです。

Ram Kangaroo

>当時の大連の埠頭船客待合所の正面玄関の写真の載っているサイトをご存知のかたがいらっしゃったら教えてください。
さてさて、続きです。当方HPみに・ミーでは、満州写真館というコーナーを随時更新中です。
そこに大連港も掲載しておりますので、紹介いたします。
http://www.geocities.jp/ramopcommand/_geo_contents_/070921/man03.html
ちなみに建国大学の画像は1枚だけ入手でき、こちらに掲載いたしました。
http://www.geocities.jp/ramopcommand/_geo_contents_/080923/shinkyou2.html
ではでは。
いろんな船のお話、楽しみにしております。
貴ブログの益々のご発展を祈念いたします。

Ram Kangarooさん、コメントありがとうございます。
また素敵な貴HPのご紹介も感謝です。大連港の遠景の画像にしっかり上の熱河丸クラスとおぼしき客船の姿も映っていますね。初めて見る写真で嬉しいです。
これらの写真を義父に見せたらさぞかし喜んだと思うのですが、残念ながら義父は昨年末に他界してしまいました。
もっともっと満州航路の話も聞きたかったのですが…

Ram Kangaroo

>残念ながら義父は昨年末に他界してしまいました。
ご冥福をお祈りいたします。
実は、近日、熱河丸の船室の絵葉書を持っている人から画像を入手できそうなんですが、これも早くお届けできていれば、と思いました(収集には、どうしても、かなりの時間がかかってしまいます)。
さて、熱河丸
http://www.youtube.com/watch?v=Cgq35xri3tQ
こちらの映画で熱河丸の船室の様子がわかります。ぴかぴかの内装です。また絵葉書でも戦前の大阪商船の一等船室のものは、稀ですが古本屋さんにあったりしますが、実にきれいな内装です。
となりますと、三等室の様子がわかりません。三等にはちゃんと絨毯を敷いているよ、という案内があった、という話を伺ったことがあります。それをわざわざ案内するくらいだから、大して船倉と変わらないのでしょうか。
日満航路の船の三等は”窓はないものの、広い板の間を相撲の升席の様にわけてあった、と聞いた”という話も聞きました。
実際、熱河丸などの三等はどんな様子だったのでしょう。何かお聞きになられたことがありましたら、ご紹介いただけますと幸いです

Ram Kangarooさん、義父はもちろん3等船客だったようですが、「窓のない船底の暗い部屋だった」というぐらいで詳しい内部の様子は聞いたことがありませんでした。
今となってみればもう少し詳しく聞いておけばと後悔しています。

Ram Kangaroo

大変お久しぶりです。
古本屋の常連こと、みに・ミーの部屋管理人です。
さて、早速ですが、船関係で画像が集まりまして、アップをいたしましたので連絡致します。
http://www.geocities.jp/ramopcommand/page035.html
熱河丸、
また三等客室についても、ちょっとだけですが、画像を紹介いたします。
もうひとつ。
「八幡丸 竣工 パンフレット 」
https://box.yahoo.co.jp/guest/viewer?sid=box-l-6lzgsn56lofpqsx5zheumuon7u-1001&uniqid=a21a7526-6e9a-47fd-b6dd-f8a4ebb4bb54
一等、二等はものすごく凝った上等の内装です。

Ram Kangarooさん、貴重な画像のご紹介ありがとうございました。
八幡丸クラスの内装は素晴らしいものだったのですね。

https://www.youtube.com/watch?v=iUcjZ9OC1sA
youtubeで、本船の映像を見て検索したところ、このサイトにたどり着きました。
「当時の大連の埠頭船客待合所の正面玄関」の様子も分かる映像もあり、通りすがりですが投稿させていただきます。
10年ほど遅きに失しておりますが、おじいさまを偲ぶ事ができましたら、幸いです。
(もしかすると、どこかに写っていらっしゃるかもしれませんね)

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