
戦前の日本客船・大洋丸

mr. punipcruises
船舶専門の画家、イラストレーター。本格海洋画風作品から水彩画、コミカルなイラストまで画風にこだわりを持たない。船旅専門誌のイラスト記事、横浜港の広報誌の表紙、レストランクルーズ船のパンフレット、クルーズ客船のギフト商品パッケージイラスト等を制作。クルーズ客船のキャラクター「クルボン」の原作者 東京海洋大学やクルーズ客船船内で水彩画教室を開催、年に1回、横浜で個展を開催、2019年秋には神戸でも個展を開催した。 少年時代に伊豆大島に行って以来、船と船旅の虜となり、故柳原良平氏の著書を読み船の絵を描き始める。 初代さんふらわあや初代にっぽん丸にも乗船したが、その後二十数年のブランクを経て船旅と船の絵を再開した。 水に浮かぶ乗り物なら渡し船からカーフェリー、離島航路等なんでも乗るが、家庭の事情から長期の外航クルーズ客船にはなかなか乗れていない。 公式サイトはこちらからどうぞ www.punipcruises.com
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久しぶりの懐かしの客船シリーズは日本郵船の大洋丸(14458トン、1911年建造)
これまで、ぶらじる丸とか浅間丸とか、わりとメジャーな客船を扱っていましたが、今回はちょっとマイナーかな?
この船はもともとはドイツのキャップ・フィニステレという名前の貨客船でした。当時の所有会社はハンブルグ・アメリカ・ライン、今のハパグ・ロイド社ですね。
第一次世界大戦後、戦勝国となった日本政府がドイツから押収し、当時の東洋汽船の運航で天洋丸、地洋丸とともに大正時代のサンフランシスコ航路に就航していました。
その後、東洋汽船と日本郵船の合併に伴い日本郵船に運航が委託されイラストのような皆さんおなじみの二引きのファンネルマークになりました。
1929年には正式に日本郵船に払い下げられましたがその後は東亜海運にチャーターされて上海航路に就航しています。
太平洋戦争中はご他聞に洩れず軍に徴用され1945年、残念ながら長崎県男女列島の沖合いで米潜水艦の雷撃を受けて沈没してしまいました。
背の高いデッキ、狭い間隔で並んだ二本の煙突、欧州客船特有のサンルームなど、当時の日本船とは明らかにかけ離れた内外装デザインをしていたこの船。
美しいスタイルかと言うと異論もあるでしょうが、独創的で、なおかつ荘厳で、わたしの好みの客船のひとつです。
コメント
20件元々ドイツの船なんですか、クラシックカーと見学している裕福なご夫妻、当時の雰囲気が良く出ていますね。すばらしい絵に感激です!!
知らない船ですね。さすが人間客船図鑑Punipさん! ハンブルグ・アメリカ・ラインが今のハパック・ロイドなんですね。ドイツ−アメリカ東海岸の太平洋航路がメイン航路だったんでしょうか。ホランド・アメリカラインと似ていますね。
五島列島の下に位置する男女群島の沖合で、魚雷によって沈んだのですか。男女群島と言えば、釣りのメッカです。その沖合にこの様な美しい客船が沈んでいるとは、知りませんでした。

shouさん、ありがとうございます。昭和初期の雰囲気を出したくて描いてみたのですが、クルマはともかく人物は情けない限りです。

アントンさん、わたしも詳しくは知らないのですが、ハンブルグ・アメリカ・ラインがハパッグ社で、同じドイツのロイド社と合併して今のハパッグ・ロイドが出来たようです。

黄龍さん、地図で見ると長崎からかなり沖合いの無人島ですね。 こんな孤島に釣りに行くひとがいるなんてことが信じられません。相当の大物が釣れるのでしょうね。 ちなみに女島灯台の沖合いでこの船は沈んだそうです。
一万五千トンと言えば、今は内航フェリークラスだと思いますが、約95年前はサンフランシスコ航路だったのですね。驚きです。魚雷を受けてこの船と運命をともにした人達は本当に気の毒なことです。
男女群島に直行している瀬渡し船がいるんですよ。パワーボートみたいに大パワーのがね。

つえださん、たしかに今では瀬戸内海のフェリーでもこの船よりずっと大きいものも出来ていますが、船としての風格は断然こちらのほうがあるような気がします。とても大きく感じられますね。 こういった船が多くの将来ある人材とともに戦争で失われていったのは本当に悲しむべきことです。

黄龍さん、男女群島の情報ありがとうございます。 スキューバで潜っても面白そうですね。潮の流れはすごく速そうですが…
わおーっ!!なんて素敵なんでしょう!!品格を感じますね〜!! PUNIPさんの絵はどれも好きなのですが、この絵気に入ってしまいました〜(^^)

キキさん、気に入っていただいてありがとうございます。 昭和初期の雰囲気を感じ取っていただければと思います。
わお・・(^^♪ もろ、私好みのお船(^^♪

音実さんもけっこう渋好みなんですね(笑) 古き良き時代、タイムトラベルしたい気分です。 でもこのころからどんどん戦争の足音が近づいてくるんですよね。 悲しいことに…
いい雰囲気です。 有る時代を感じます。 昔の女性の旅と、定期航路調査中。

みいにゃんさん、コメントありがとうございます。これからもよろしくお願いいたします。
なつかしシリーズ、またまた随分拝見いたしました。やはり古い船は良いですね。うっとりします。 この船は、ドイツ船ならではの無骨さが出ていますが、個性的で面白い。ところでこの船、もともとの持ち主はハパクではなく、Hamburg Südだと思います。Cap ...という船の名前は、この会社の特徴ですね。 しかしいくら見ても無骨ですね。ポツダム号頑張って作っています。

Berlinerさん、たしかに「ポツダム」に通じるドイツ客船独特の雰囲気がありますね。 わたしはこうしたドイツ客船には必ず存在するウィンターガーデンがおしゃれ心があってすごく好きです。
太洋丸は祖父が乗っまし田。家にはロスオリンピックの前畑選手の写真などが

トシオさん、コメントありがとうございます。 そうなんですよね。前畑選手はたしかこの「大洋丸」に乗ってロス五輪に参加していたんですよね。 おじい様の貴重な写真、大切に保管してくださいね。 郵船歴史博物館に寄贈されるというものいいかも知れません。





