世界最古のクルーズ客船、クリスティナ・ブラヘ

先月、新潟港に大正時代に建造された世界最古の現役船ドゥロスを見に行きましたが･･･

今回ご紹介するのは実際にお客を乗せて航海する現役最古のクルーズ客船、フィンランドのクリスティナ・ブラヘ（クリスティナ・クルーズ、１１０５トン、１９４３年建造）です。

昨日にイラストをアップした緑十字船の阿波丸と同年建造のこの船、全長たったの５６メートルという港内遊覧クルーズ船並みの小ささと６４年という船齢ながら、いまでも元気で北欧海域をクルーズしています。

あまりのかわいらしさとその古風な船容に、いつか描いて見たいと思っていたのですが、世界の艦船・別冊「世界のクルーズ客船」にこの船を真横から写した素敵な写真が載っていたので丸写しにしてしまいました。

なお、この船に関しての解説は、雑誌ラ･メールの２００６年３，４月号に詳しく載っています。

今回この記事の筆者である沼田雷介氏の許可を得て、ここにその一部を転載させていただきます。

元々は第二次世界大戦中に米国シカゴの造船所で建造され、英国海軍哨戒艇「キルチャーチン」として就役した。戦後、軍艦としての役割が終わると１９４９年にノルウェーの船会社に買い取られ、カーフェリーに改造されて、しばらく同国沿岸航路に就航していた。現在のクリスチーナ･クルーズの手に渡り、クルーズ船に生まれ変わったのは１９８５年だった。純粋なクルーズ船としてフィンランドのツルクを基点に３〜４泊北欧沿岸クルーズに元気に就航している。そのクラシックな姿に地元フィンランドだけでなく、欧州諸国の観光客にも根強い人気があるようだ。">元々は第二次世界大戦中に米国シカゴの造船所で建造され、英国海軍哨戒艇「キルチャーチン」として就役した。戦後、軍艦としての役割が終わると１９４９年にノルウェーの船会社に買い取られ、カーフェリーに改造されて、しばらく同国沿岸航路に就航していた。現在のクリスチーナ･クルーズの手に渡り、クルーズ船に生まれ変わったのは１９８５年だった。純粋なクルーズ船としてフィンランドのツルクを基点に３〜４泊北欧沿岸クルーズに元気に就航している。そのクラシックな姿に地元フィンランドだけでなく、欧州諸国の観光客にも根強い人気があるようだ。

この大きさからしてドゥロスのように日本に来ることはほとんどありえない船ですが、本当に一目でいいから見てみたいものです。

それにしても第二次大戦中の軍艦をクルーズ船としていまだに使っているなんて、いかにも古いものを大切にするヨーロッパなのですねぇ･･･