立て続けになつかしの客船シリーズになってしまいました(書庫はちがいますが)
上の水彩イラストは北欧のフィヨルドに憩うスウェーデン、クリッパーラインの小型クルーズ客船、ステラ・ポラリス(5209トン、1927年建造)です。
この絵を見て、「ああ、もうあれから一年が経ったんだな・・・」って思ってくれた人もいらっしゃることかと思います。
そうなんです。この船が来日し、西伊豆の入り江の奥深くに錨をおろしてから36年、故郷のスウェーデンに戻るために旅立っていったのがちょうど1年前の8月31日正午でした。
そのわずか2日後の9月2日の午前2時、彼女は曳航途中の和歌山沖で沈没、その79年の生涯を閉じました。
フローティング・ホテル・スカンジナビアとして日本中の人々から親しまれたこの船。
わたしは当時、現存する客船としては最も美しい船であると信じきっていて、何度訪れたことがあるか分かりません。
日本を離れる最後の日、午後から大事な仕事の予定が入っていたのですが、なぜかもうこの日を逃してしまうと絶対に見ることが出来ない気がして朝早起きして駆けつけました。
これがその時のブログの記事です。
最後に車窓から見た駿河湾沖を小さくなっていく彼女の後姿が今でも脳裏に焼きついて忘れることが出来ません。
また、沈没のニュースが入った際、わたしがこの船に限りない思い入れを寄せていることを知っているブログ仲間の皆さんからの、本当にたくさんの励ましのコメントも忘れられません。
あれ以来、この船の絵はずっと描いていなかったのですが、1年を機会に久しぶりに筆を取ってみました。
彼女の栄光に満ちた日々を偲ぶ意味でも・・・
そう・・
もう、1年・・
・・未だに・・泣きそうになる、自分がいます・・・
音実さん、早いですよね、もう一年経ったんですよ。
現在の姿はこちらサイトから見ることが出来ます。
http://www.aquatec-innerspace.com/
スカンジナビアに対するPUNIP様の心情に心打たれ数々の名文に私も涙が出てしまいました。
過去のブログ、写真、絵画と全部拝見して今日の午後はスカンジナビアで始まり、そして終わりそうです。
永遠なるステラポリス、スカンジナビアにありったけの心を込めてポチ論を捧げます!
残念でしたね、しかし西伊豆は起伏に富んだ海岸線で風光明媚なところですね。
もう1年が経ってしまったのですね。Sグループ繁栄と衰退の象徴みたいな気がします。このような大切な遺産、一企業の手に委ねるのは・・・。
らつ子さん、わたしのこの船への想いをわかっていただき、また記事を読んでいただき、ありがとうございます。
一年前のわたしの落ち込みようはそれはひどいものでした。
shouさん、西伊豆の海岸はわたしの大好きな場所です。
そんな美しい土地で、晩年を過ごせた彼女は幸せだったのかも知れませんね。
m satttさん、西武の総帥がこの船に目をつけて、日本に連れてきてくれただけでも日本の船ファンにとっては幸せなことだったと思います。
栄枯盛衰は世の常、仕方ないのかなとも思いますが、最後は日本のどこかの団体がこの船の保存のために乗り出してきてくれることを期待していたのですが残念です。
私はとうとう実物を見る機会がなかったので、PUNIPさんの作品で往時を偲ぶばかりです。鉄道車両には寄付金やボランティアに支えられて保存され、中にはJRに引き取られて博物館に収蔵される物までありますが、船は大きいし、まだまだ日本には客船ファンが少ないようで、なかなか難しいのでしょうね。
余談ですが、当時私はこんな夢を見ました。
http://www.bluetrain.jp/sa/wakurabani/archives/2006/09/post_32.html
自分は熱海で仕事をしている際に何回も人に誘されていたのですが、忙しさのあまり見に行くことが出来ませんでした。沈没のショックはとても大きいものでした。自分もステラポラリス嬢を描いてみましたので、トラバさせていただきます。
ただ、竣工時として擬人化も加えていますんで、もしその手の絵が苦手とか問題が在れば削除してくださいませ。
彼女の沈没の話は僕もショックでした。
営業が終ってすうじつごに友達と見に行ったのが最初で最後でした。
自走式の浮きドックを使うとかの方法ってなかったんですかね?今さら言っても仕方ないことだけど・・・
松本あずささん、リンクありがとうございます。不思議な夢を見ることがあるんですね。
わたしはステラポラリスの夢自体を何度か見たことがあります。
船というのはやはり鉄道や船と違って大きさがかなりありますので保存と言うのは難しいものです。
もっと客船ファンが増えて、見に来る人が多ければ採算が取れるのでしょが、日本ではなかなか無理なようです。
fismajarさん、トラックバックありがとうございます。
わたしの絵よりもずっと繊細なラインで、この船の貴婦人っぽさを擬人化してくれています。
女の子の民族衣装の表現もさすがです。
kawaiさん、こんにちは
わたしもまさかスウェーデンまで引っ張っていくとは思ってもいませんでした。
元青函連絡船の羊蹄丸をスペインに運んだ時のように、自走式の台船に載せていけば良かったのですが・・・あまりに無謀すぎたと思います。
本当に残念です。
PUNIPさん
トラックバック頂きありがとうございます!!
また擬人ネタを御寛容頂き感謝です。(^^)
>ライン
いえいえ、繊細さは画伯のステラ嬢には到底叶いませんです、ハイ。
画伯の正横の佇む姿こそ貴婦人らしさが溢れています。
では!
fismajarさん、この船はどの位置からでも美しい姿をしているのですが、そのわりにイラストには描きやすいので助かっています。
叶うならもう一度彼女を目の前にしてスケッチがしたいです。本当に
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