大洗港で2隻のさんふらわあを見たあと、ここから4キロほど北に位置する那珂湊漁港までfismajarさんに案内してもらいました。
目的はここの茨城県立海洋高等学校に隣接する公園に保存展示してある漁業実習船「常陽丸」(83トン、1972年建造)を見学すること。
通常は平日は見学できないのですが、fismajarさんが事前に掛け合ってくれて(すごい実行力!)特別に見せてもらうことが出来ました。
この船に関してはこちらの案内板の写真をクリックして拡大してご覧になってみてください。
一番上の写真でお分かりになるように港近くの公園の道路に面したちょっと小高くなったところに鎮座するかたちで保存してあるのですが、外から見ると一見きれいに手入れされているように見受けられます。
案内してくれたのはこの船の保存ボランティアの方たちで、みなさん捕鯨船の元船長さんや漁船の元通信長さんなど、ご年配ですがやさしい海の男たちばかり。
親切にガイドしていただいたのですが、一歩船上に足を踏み入れた途端、その荒れ果て具合に、われわれ二人とも声を失ってしまいました。
その状況、口で説明するよりも以下の数枚の写真でご覧ください。
いかがですか、手で触ればボロボロと崩れそうなくらい痛みきった艤装品、腐って割れた木甲板。
これではまるで保存、展示と言うよりも放置プレイによる廃墟、幽霊船化です。
ところどころ、その場しのぎの補修のあとが見られはしますが、ボランティアの人たちももうお手上げの状態。
聞けば管理している自治体が補修のための予算をほとんど出してくれないとか…
ここに置かれて20年ちょっとになりますが、10年ほど前にfismajarさんが訪ねたときにはもっとずっときれいな状態だったそうで…
氷川丸や保存帆船日本丸、海王丸などよりもずっと新しい船なのに、そしてずっと小さな船なのに…おそらくあと4、5年も持てばいいぐらいの状況になってしまっています。
ここまで損傷が激しいと、元の状態に戻すのに新しく船を作るぐらいの費用が掛かるかもしれませんね。
あらためて船舶の保存の難しさを感じてしまいました。
最後に那珂湊漁港の様子を撮った写真を逆光ですが貼っておきます。
漁港としては結構大きな、きれいな港ですが、係留されている漁船の数がずいぶんと少なく、そのほとんどがレジャー用の遊漁船なのが気になりました。
次回は大洗に戻って大洗マリンタワーから見たフェリーターミナルの様子をリポートします。
可哀そうですね。この傷み様は並みではありません。
日本の保存船の状態は、情けない限りです。
(しらせ)もスクラップに・・・
(QE2)日本に来なくて、よかったあ・・・ 涙、涙・・・
まあ・・・・
保存の精神を維持するのは、大変なことなのですね〜!!
なんとも悲しい感じがします・・
水産高校OBには見るに耐えない、ここまで傷めるなら解体するか
第2の仕事で漁礁にしては!
昔保安庁の巡視船を沖縄の海に第2の任務で沈め沈船スッポトとして
観光に貢献している。
たかまるさん、本当に日本はヨーロッパに較べて文化財と言うものに対する観念が低すぎる気がします。
でも名古屋のふじはそれなりにいい状態で保存されているのではないでしょうか?
まだこれから課題は多いと思いますが…
キキさん、悲しいことですがこれが現実なんです。
この船に思い入れのある人たちにとってはもっとかなしいのではないでしょうか?
浦郷湾さん、漁礁ですか…
このまま朽ち果てていくよりたしかにそのほうがいいかもしれませんね。
いずれにしろ何らかの手は打って欲しいと思います。
残念な状況ですね。自治体の管理ですか。。。
どうすれば良いのだろうか?
船舶保存の難しさを感じます。
地図屋さん、全国の水産高校のOBの方たちがお金を出し合って建物の中に保存するのがいちばんいいのではないかと思うのですが…
こんな状態の船があることすら皆さんご存知ないのでしょうね。
鳥羽(ぶらじる丸)が営業終了時の状態もかなりいたんでおり、
デッキの木甲板も割れめくりあっがていました。中国でスクラップになりました。
この12月に3代目(BRASIL MARU)が就航します。
PUNIP さんのペイントアップを、お待ちしています。
たかまるさん、わたしはついにぶらじる丸は見に行くことが叶いませんでした。
現存していれば必ず行ったのですが…残念です。
「いつまでもあると思うな保存船」〜詠み人知らず
今、現在では修復出来ないくらいやれ果ててました…
何か虚しいです…
> mas*r*na2*110*さん
情報ありがとうございます。
震災の影響もあったのでしょうが、残念ですね。
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