
元フェリーらいらっく、無惨

mr. punipcruises
船舶専門の画家、イラストレーター。本格海洋画風作品から水彩画、コミカルなイラストまで画風にこだわりを持たない。船旅専門誌のイラスト記事、横浜港の広報誌の表紙、レストランクルーズ船のパンフレット、クルーズ客船のギフト商品パッケージイラスト等を制作。クルーズ客船のキャラクター「クルボン」の原作者 東京海洋大学やクルーズ客船船内で水彩画教室を開催、年に1回、横浜で個展を開催、2019年秋には神戸でも個展を開催した。 少年時代に伊豆大島に行って以来、船と船旅の虜となり、故柳原良平氏の著書を読み船の絵を描き始める。 初代さんふらわあや初代にっぽん丸にも乗船したが、その後二十数年のブランクを経て船旅と船の絵を再開した。 水に浮かぶ乗り物なら渡し船からカーフェリー、離島航路等なんでも乗るが、家庭の事情から長期の外航クルーズ客船にはなかなか乗れていない。 公式サイトはこちらからどうぞ www.punipcruises.com
プロフィールを見る
6月21日にフィリピンを襲った台風6号によりシブヤン島沖合いで転覆したカーフェリー「プリンセス・オブ・ザ・スターズ」PRINCESS OF THE STARS(23824トン、1984年建造)はどうやらかつて新日本海フェリーで小樽〜舞鶴航路に就航していた「フェリーらいらっく」のようです。
完成当時は日本最大のカーフェリーということ脚光を浴びていましたが、やがて世代交代の波に押し流されてフィリピンに売られていき、現在はマニラとセブ島を結ぶ航路に就航していました。
報道によると乗員、乗客合わせて約800人が乗船し、そのほとんどの方の安否が不明とのこと。
この船を運航しているサルピシオ ラインズは10年前にあの日本では名船と謳われた「さんふらわあ11」こと「プリンセス・オブ・ジ・オリエント」PRINCESS OF THE ORIENTをやはり台風で失い、死者・行方不明者267人を出したいわくつきの会社です。
フィリピンはたくさんの小さな島々で構成される国家のため、交通機関として客船・フェリーが重要視され日本で古くなったフェリーを再利用することが多く、昔 タンカーと衝突、炎上沈没してタイタニックを大幅に超える4000人以上という死者・行方不明者を出した「ドニャ・パス」もやはりかつて日本の沖縄航路で活躍していた「ひめゆり丸」(2640トン、1963年建造)という小さな貨客船でした(しかもやはり同じサルピシオ ラインズ!)。
船が古いからなのか?操船技術が未熟なのか?台風が多い国柄なのか?
かつて日本の海で活躍していた船がこう次々と犠牲になり、多くの尊い人命が失われていくのはもう本当に耐えられません。
イラストは新日本海フェリー当時の「フェリーらいらっく」(改装工事後)。
現在の同社が運航している「らいらっく」(18225トン、2002年建造)とは全く別の船です。
コメント
20件
らつ子さん、日本船に乗っているフィリピンの船員さんはみんな気さくないい人たちばかりですからね。 他人事と思えない気持ちはよく判ります。 わたしも若い頃、セブ島でスキューバダイビングを楽しんだことがあります。

虎巨人さん、20年前というとおそらく上の記事に書いた「ドニャ・パス」のことでしょう。 3000トン足らずの小さな船に4000人以上の乗客(しかも正確な人数は今もって不明)なんてとても常識では考えられません。

クジラさん、WEBクルーズニュースにも載っていましたか・・・ 現場はまだ時化が続いていて捜索は難航しているようですね。なんとか助かってもらいたいです。

音実さん、なんともレスしにくいコメントをいただきましたが・・・たまらないです。
なんということでしょうね。船の古さは関係ないでしょう。日本で造られた船はしっかりしてるはず・・・。 ケアが不十分なのか、採算重視の無理な運航なのか。人災的な要素を含んでいるようにおもいます。
やっぱり、そうだったんですね。 悲しいですね・・ひよっとして、20年前、北海道いくときお世話になった船では・・・ 先日、フェリーをつかったクルーズイベントをおこなったとき 売船の話を聞きました。 瀬戸内航路を走る乗客1000名以内の フェリーが3000人くらいのせる船になるとか、また操縦技術も ・・・とか ・・これだけ日本の船にのっているフィリピン人のために日本も学校をつくって操舵技術を伝承せんばいかんと思います。
こんにちは。 悲惨なニュースでしたね。現代船でこんなに多くの犠牲者が出るとは・・・。 そして、元日本のフェリーだったとは知りませんでした。 操船が未熟だったのか、積荷の固定が悪かったのか判りませんが大型台風が来ているのに無理矢理航行したことにも原因があるのかも。
大型船でも台風や横波で割と簡単に転覆・沈没してしまうのですね。

アントンさん、日本の船の信頼性は世界でも評価が高いようですね。 台風でも船を出したという運航者側の責任が大きいと思います。何で同じ過ちを何度も繰り返すのか、信じられません。

ふーやんさん、お国柄というか、フィリピンならではの事情もあるのでしょうが、安全性をないがしろにしているのかも知れませんね。 日本船に乗っているフィリピンの人たちの心情は複雑でしょう。

N.Eさん、本当に驚くべきニュースでした。 日本なら台風が接近しているというのに出港するフェリー会社はまずありえないと思います。 船体に穴が開いてしまったという報道もありますね。

wa_o4710o さん、本来はそんなに簡単には沈没や転覆はしないように出来ているのですが、いろいろな悪条件が重なるとこうなってしまうようです。でもこのフェリーの場合、人災の可能性のほうが高いかも・・・
定員と車や貨物の積載量を増やすために、安全を無視した無理な増設工事でもしたのではないでしょうか?過去の事故もあるので、この船会社は絶対に許せない気分です。
儲け第一会社の人災ですねえ・・・又クルーのスキルも 高くないのでは。 NHKには映りませんでしたが、BBCニュースで船の全景があり、カーデッキの一部には窓があり、大分改造の様子でした。
PUNIPさま こんばんわ。 NHKニュースでバルバスバウが海面に突き出た映像が映し出されていました。 胸痛むやりきれない映像でした・・・。 では、失礼します。

NOさん、どうやらこの会社の船舶は全て一時運航停止になったようです。 おそらく徹底的な調査が入るのでしょうが、遅きに逸した感がありますね。でも住民にとっては大切な生活航路だけに困ったものです。

たかまるさん、「さんふらわあ11」も相当改造されてかなりのトップヘビーになり、重量バランスを崩して遭難したと聞いています。 この船ももしそうだとしたら、本当に許せませんね。

鉄軌星斗さん、わたしもバルバスバウが突き出た映像を見ました。 実に哀れな姿で耐えられません。 あの中にまだ救助を待っている人がいるのかも知れないですよね。はやく何とかしてあげて欲しいです。
今から16〜17年前に舞鶴〜小樽間就航時、何回か乗船したことのある思い出深い船でした。 そう言う物の最後があの様な終わり方と言うのも切ないものです・・・。 犠牲者の方のご冥福をお祈りいたします。

y_s*io*ani1*72さん、コメントありがとうございます。 日本の大型フェリーはたいてい最後は海外に流れていきます。 わたしとしては日本で活躍したまま終わって欲しいのですがなかなかそうは行かないのでしょう。 このような終わりを迎えてしまい、本当に残念です。





