昭和35年(1960年)、つまり今から48年前、客船「ロイヤルウイング」 は関西汽船株式会社の阪神〜別府航路の定期客船「くれない丸」として華々しいデビューを飾りました。
当時「瀬戸内海の女王」として謳われ、数多くの新婚旅行客、海外からの観光客、修学旅行の学生、そして通常の移動手段としての旅行客らを運び続けて今から20年ぐらい前に引退。
本来であれば海外に売られてしまうか、解体されてしまうかという船齢だったのですが、横浜港で当時はまだ珍しかったレストランクルーズ客船としての第二の働き場所を与えられました。
現在では横浜港の観光名所のひとつとして無くてはならない存在になってしまった、船ファンに大人気の彼女。
先日、関西と中国地方から横浜まで遊びに来てくれた船ファンを迎える集まりに、わたしは迷うことなくこの船のディナークルーズを選びました。
個室のパーティで船好きのメンバーが語らい、楽しい時間を過ごす事が出来たのですが、それ以上にすばらしい体験をしたのは船会社側の実に粋な計らいで実現した「ロイヤルウイング」の航行中のブリッジ見学でした。
以下にそのときの様子をご紹介します。
パーサーの案内でいよいよブリッジに入ります。
ワクワク、ドキドキ♪
ほんとにいいのかな〜
一般クルーズではまず見られないブリッジから後方の風景。
夕日が沈みかけていました。
期待した出港していく「ぱしふぃっくびいなす」(右)と入港してくる「にっぽん丸」(左)のすれ違いはご覧の通り遠すぎて期待はずれでちょっと残念!
ま、いっか!
さあ、ブリッジです。
船の幅いっぱいに使っているので意外と広々としています。
この操船装置類を見てください!どれもこれも超一級、よだれがでそうな極上のアンティークばかりです。しかも実際にバリバリに現役で使用されているというところが泣かせます。
木製の巨大な操舵輪なんて今時、一部の帆船か骨董品屋さんでしか見られません。今の船ではクルマのハンドルよりも小さいか、ジョイスティックになってしまっています。
その左となりに英語がたくさん書いてあるのは、このブリッジからの船の速度を機関室に伝達するエンジン・テレグラフ。クルマでいうとアクセルとブレーキにあたるものですね。
映画「タイタニック」で氷山にぶつかる直前にマードック航海士が急いでFULL ASTERN(全速後進)に入れて機関室に伝えているシーンがありましたが、大きさは違えど同じものです。
実際にこのときもSTAND BYからSLOW(微速前進)に入れた直後、機関室から反応して内側の小さな針が同じように動いたのを見たときは思わず鳥肌が立ってしまいました。すげ〜すごすぎる〜!
もちろん、今の船ではコントロールパネルに組み込まれたクルマのATセレクトレバーすこし大きくしたようなものに進化してしまっていて、こんな派手な動きを見ることは絶対に出来ません。
航海士さんが親切にいろいろ教えてくれました。
普段は二基あるエンジンのうち一基だけを使って、4ノット(時速7.5キロ)程度の速度で航行しているそうです。
ま、クルーズを楽しむための船ですからスピードなんて全く出る必要は無いわけですからね。
それにしても・・・・・遅っ!
レーダーはさすがに現代のものを使っています。
そりゃそうっすよね〜
背後の壁にはもちろんお約束の「四国のこんぴらさん」こと金刀比羅神社の神棚。日本船必須の航海安全の守り神です。
ハイテク満載の船だと違和感がありますが、こういうクラシック船だと妙にしっくり来ます(笑)
今回、航海中にも関わらず、親切に案内してくれた「ロイヤルウイング」のキャプテン。
本当に、本当にありがとうございました。ちょこまかと落ち着かない連中ばかりで申し訳なかったです。
最後にブリッジから見た横浜港に沈む夕陽です。
クリックして拡大してみてください。
本牧コンテナ埠頭のガントリークレーンがまるで本物のキリンのように見えて、一瞬アフリカのサバンナにいるかのような錯覚に陥ってしまいました。
注) 「ロイヤルウイング」のブリッジ見学は通常の個人クルーズでは実施していないようです。
ただし月に2回ほど日時限定で「船内探検クルーズ」というのをやっていて、先着30名でブリッジやエンジンルームが見ることが出来るみたいなのでぜひご参加ください。
詳しくはこちらの「ロイヤルウイング」のホームページをご覧ください。
PUNIPさま!
素敵なオフ会・クルーズ・ブリッジ見学・横浜&東京港観光、ありがとうございました。
ロイヤルウィングのブリッジ、凄かったですね。
エンジンテレグラフ、私も動いてるのを見た時は、鳥肌が立ちました。
くれない丸当時の物も多数残っていて、まさに動く骨董品。
貴重な船の、貴重な物を見せていただきました。
これもPUNIPさんのおかげですね。
本当にありがとうございました。
こりゃいいですね。航行中のブリッジなんかまず入れませんよね。ホント、粋な計らいですね〜。
木製の操舵輪、現役なのがすげーなぁ。
ひたすら・ひたすら。。。
はあと・ま〜く・・だらけですう〜〜(^o^)/
ポチ=∞・・・!
ブリッジに入るのは初めてで、もう目をぱちくりするばかりでした!!
素敵なときをすごさせていただき、感激してます〜♪♪
ありがとうございました〜♪♪
いい夕陽でしたのですね! 遠くからの皆さんが横浜港を楽しんでいただけたようで 私も嬉しく思います(^^)
この夕陽 みたかったな〜ポチ
このすけさん、お疲れ様でした。
わたしもこのときの経験、そして皆さんとお会いできたことはずっとずっと忘れないと思います。
また大阪でよろしくお願いします。
アントンさん、最近はテロ対策とやらで大型クルーズ客船のブリッジ見学はほとんど行われていないみたいですね。
もちろん今回も特別な計らいでした。
いや〜木製操舵輪と独立テレグラフは本当に感動モノでした。
音実さん、目がハートマークになってますよ!
またデッキ掃除でもして現実に戻りますか?
キキさん、喜んでもらえてよかったです。
「サプライズってな〜んだこんなことか〜」な〜んて言われたらどうしようかと思っていました(笑)
ゆうさん、遠方からのお二人は口を揃えて「やっぱり横浜って最高!」って言っていました。
天気が良かったのも幸いしていると思います。
今度はぜひ!
おはようございます。NEさんからオフ会の様子お聞きしました。
関東近郊のメンバー構成なのかと思っていましたがメールに
大阪・広島の方が・・・には正直ビックリでした。
ブリッジ内の木製操舵輪と独立テレグラフは懐かしいですね
位置こそ違うが、昔家の運搬船のブリッジで操舵輪を廻しそして
テレグラフのチンチンの音、懐かしく遊んだのを思い出しました。
クジラさん、お会いできなくて残念です。
遠くから来てくれたのは本当に嬉しかったです。
また機会があればぜひご参加ください。
浦郷湾さん、そうなんですよ!テレグラフって回すとチンチン音がするんですよね。
あ〜あ、動画で撮っておけば良かったなぁ〜(泣)
船好き同士の語らいの場。その雰囲気を察してのキャプテンの計らいだったのでしょうか。そういった心づかいに心をわしづかみにされた方も多かったでしょうね(笑
操船中のブリッジなんて普通は入れないのでしょうし、うらやましい体験です。最後の写真もとても美しいですね〜
こたけさん、船側の粋な計らいだとみんな感動していました。
最後の写真は本物のキリンの群れだと言ったら信じる人は信じるかも(笑)
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