エスパルス・ドリームフェリー　「駿河」

静岡の清水港と伊豆の土肥を結んでいたエスパルス・ドリームフェリーのカーフェリー「駿河」（１５２５トン、１９９８年建造）がついに同航路から撤退し、海外売船されてしまいました。

先月、来日したアメリカ客船「クリスタル・セレニティ」を見に清水まで行ったとき、日の出埠頭の本来のフェリー乗り場よりずっと奥まったところに繋留されている姿を見て、なんだか寂しそうだな？シーズン時や同僚船の「冨士」がドック入りの際の臨時船になってしまったのかな？と思っていたのですが･･･

この記事にコメントをいただいたtoshi@maruさんやちょっさぁから因島、内海造船のドック経由でフィリピンに売却されることが知らされました。

けっきょく、この写真は清水でのこの船の最後の姿になってしまったわけです。

この船は１９９８年にそれまで２５年間続いて静岡の田子の浦と伊豆の土肥を結んでいた駿河湾カーフェリーの「あまぎ」と「しらいと」（４９０トン）が経営不振のため航路撤退引退し、そのあとを引き継ぐ形で現在の会社（当時の社名は静岡観光汽船）が就航させた大型・高速のフェリーで、それまでの所要時間が９０分から５５分に大幅単短縮されたそうです。

夏の納涼船など駿河湾内のクルーズにも使えることを考慮し、船内のインテリアは従来の短距離航路のカーフェリーの域を脱した質の高いものに仕上げられました。

やがて航路を現在の清水〜土肥間に変更し、２００５年には姉妹船の「冨士」も完成して２隻体制になったのですが、この不況といわゆる「休日ＥＴＣ１０００円」による一般客のフェリー離れにおそらく耐え切れなくなってしまったのでしょうね･･･

わたしは以前、「冨士」には乗船したことあるのですが、そのときでさえ、船内はガラガラで寂しかったものなぁ

上の写真はそのときに撮影した「冨士」（右）と「駿河」（中央）そして今年の９月にも再来日する予定のマンション客船「ザ・ワールド」ＴＨＥ ＷＯＲＬＤの船尾のスリーショットです。

こちらは４年ほど前、ロシア客船「ルーシ」ＲＵＳＳとのツーショット。このころはこの清水と伊豆の下田を結んでいた超高速船ＴＳＬの「希望」も現役でした。

また一隻、日本のカーフェリーが姿を消してしまいました。