先週まで横浜港大さん橋で開催していたキュナード・ライン絵画展のわたしの作品から…
1905年建造の北大西洋航路貨客船「カーマニア」(19650トン)です。
この「カーマニア」という船名は戦後のカナダ航路4姉妹の一隻にも使われましたが、調べてみるとイランのケルマーン地方の古い呼び名であることが判りました。
カーマニアって言うと日本では“クルマ趣味人”という意味によく使われていますが全然関係はありません。
和製英語なのだそうで、よく昔はかっこつけてカーエンスージアスト、略してエンスーなんて言ってましたね〜
わたしも船ヲ●なんかではなくシップ・エンスージアストって呼ばれてみたい…ウソぴょん
話が脱線しましたが、この絵は第一次世界大戦のさなかの軍事徴用中に仮装巡洋艦として行動中の姿です。
画面右手にキュナードみたいな客船が見えて、それを攻撃している構図ですが、決して同士討ちをしているわけではありません。
以前もこのブログで書きました(こちらの記事)が、当時の敵国であるドイツの客船改装の仮装巡洋艦「カップ・トラファルガー」を攻撃するという史上まれにみる大型外航客船同士の一騎打ちのシーンです。
このドイツ船はもともと上が赤、下が白の二色に塗り分けられた3本煙突の客船でした。
参戦にあたってダミーである3本目の煙突を撤去して残った煙突を黒と赤に塗り分けてキュナードやCGT(フレンチ・ライン)と言った当時の連合国の客船そっくりに化けて戦時行動中だったわけなのですがこのように既にバレバレ(汗)
結果的にはこの「カーマニア」は9名の犠牲者を出しながらも「カップ・トラファルガー」を撃沈するという手柄を立てたわけなのですが、前の記事にも書きましたが、みかけは身内の船とそっくりな相手を沈めるというのは乗組員にとって複雑な気分でしょうね。
1914年9月14日、南大西洋のトリニダーデ島沖で行われたこの海戦はこれまでも多くの絵画にされていますが、今回わたしなりの構図で描いてみました。
客船、特に昔のオーシャンライナーが大好きなわたしとしてはこういう題材で描くのはかなり辛い作業ではありましたが、キュナードにはこんな歴史の一コマがあったのだということを知っていただきたいと筆を取ってみたわけです。
そんなわけでわたしが海戦シーンを描くのはもしかしたらこれが最初で最後かも知れません。貴重ですぞ〜(ってどこがじゃ!)
ちなみにこの船、この第一次世界大戦は運よく生き延び、晩年は冬季にニューヨーク起点のバハマ諸島クルーズに就航…
現在大盛況のカリブ海クルーズのさきがけとなった船であることはあまり知られていません。
なるほど・・・。
ふねきちさん、さてはコメントの短さのギネスブックに挑戦中ですな?
たまには神戸にも来てね(╹◡╹)
はい
こんばんは〜
先日、キュナード・ライン絵画展を拝見させて頂きました。
どれも、素晴らしかったです。
その中でも木で彫った様なバーニング・アートに惹かれました。
写真を撮ってきたので眺めています。
これは、木を掘ったのでしょうか?
どうやって作成したのか興味があります(^^)
れおさん、絵画展にご来場ありがとうございました。コメントも拝見しました。
バーニング・アートはごく簡単に言うとハンダゴテのような先端が熱を持つペンで木材の表面を焼いて絵を描くというものです。
高い温度で強く木に押し当てれば濃く、低い温度でなぞるようにすれば薄く描けます。
時間はかかりますが、とても楽しいですよ。
わたしの作品は「バーニング・アート」という書庫に入れてありますのでご覧ください。
http://blogs.yahoo.co.jp/tim_nakins/folder/1520089.html
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