先月、横浜港大さん橋で開催されていたキュナード・ライン絵画展に出展したわたしの作品
最後は悲劇のブルーリボンホルダー「ルシタニア」LUSITANIAです。
描いた板の縦横比の関係でわたしの作品ではごく珍しい真横からの構図になってしまいました。
以下はmaritime.jpさん(ドラネコゴロ)さんによる絵画展でのこの船の
解説からの引用です。
ルシタニア (LUSITANIA) 就航年1907年〜1915年
31,550総トン 全長240.79m(垂線間長232.51m)幅26.75m
乗客数:1等552名、2等460名、3等1,168名
造船所:ジョンブラウン造船所(クライドバンク) John Brown, Clydebank
1907年に姉妹船のモーレタニアと共に、キュナード社が社運をかけて建造したフラッグシップでした。
史上初めて3万総トンを超えた船で、前年にデビューしたドイツのカイセリン・アウグステ・ビクトリアを遙かに凌駕していました。
また平均速力もルシタニアが竣工する前月にデビューしたクロンプリンゼッシン・セシル(KRONPRINZESSIN CECILE, 19,503総トン、23ノット)を2ノット(1日走って89キロメートル差がつく距離)も上回っていました。
大西洋横断スピード競争でドイツに遅れを取っていた英国でしたが、1907年8月30日に竣工すると、2航海目の10月にリバプール〜ニューヨーク航路の往航を4日19時間52分で走破し最速記録を樹立。大西洋横断最速船に与えられるブルーリボンを13年ぶりに英国にもたらしました。
その復航の航海でも4日22時間53分で大西洋を横断し、前年6月にドイツのカイザー・ウィルヘルムII(KAISER WILHELM II)が樹立した記録を打ち破り、ダブルでブルーリボンを獲得しました。
以降、姉妹船モーレタニアとスピード競争を繰り広げました。
6万8,000馬力の高速力で大西洋をぶっ飛ばすため、航海中1日当たり840トンの石炭を消費しました。
当時、ルシタニアは“ルーシー”、モーレタニアは“モーリー”の愛称で英国民に親しまれていました。
ところが1915年5月7日14時15分、乗客1,257名、乗組員702名を乗せてニューヨークからクィーンズタウンに向け航行中、アイルランド沖で独潜水艦U-20の雷撃を受けて沈没しました。
女性291名、子供94名を含む1,198名が犠牲になりました。
内124名の米国人が犠牲になったことから、この事件が、中立を貫いていた米国が第一次世界大戦に参戦する転機になりました。
この絵の画材はヒノキの一枚板、もちろん発熱ペンで板に焼いて絵を描いていくバーニングアートです。
このバーニング・アートの言うまだ聞きなれない画法、絵画展の感想ノートでもだいぶお褒めの言葉をいただきましたし、現地でも数多くの方から質問を受けましたので、ここでもう一度かいつまんでご説明します。
使う画材は木の板と、発熱ペン…簡単に言うとハンダゴテの先端を細くペンのようにしたもので木の板の表面に焼け焦げを作って絵を描いていくものと思っていただければいいかと思います。
ペン先はいくつも種類があり、温度も自由に変えられますので太い線から細い線まで、温度を低くすれば薄く、高くすれば濃く描くことが出来ます。
これが以前にもこのブログでご紹介した実際にローバーミニを描いている(焼いているといったほうが正しいかも…)風景ですね。
右に置いてある機械のダイヤルで温度を調整して描いていきます。
結構根気のいる作業ですが、慣れるとそんなに時間も掛かりません。
木の板はホームセンターで売っているシナベニヤの板で十分なので皆さん、一度お試しあれ
あ、くれぐれもやけどには注意してくださいね。
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