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2015年、横浜港大さん橋客船絵画展「大海原の貴婦人たちと大さん橋」

2015年3月4日から3週間、わたしの所属するアマチュア船舶絵画サークルSOUTH PIERの絵画展が横浜港大さん橋国際客船ターミナルで開催されていました。

上はサークル代表のブログ仲間わっつ氏作成の案内チラシです。

会場を入り口からみたところ

今回のテーマは「大海原の貴婦人たちと大さん橋」

明治時代から現代まで、横浜港大さん橋に寄港した内外の外国航路客船を30隻ピックアップして、時系列でその絵画を展示しました。

上はわたしの作品の一部…左が「レジェンド・オブ・ザ・シーズ」右は「あるぜんちな丸」下は「ロイヤル・ヴァイキング・スター」です。

このほかバーニング・アートやオイルパステル画など全部で12作品を出展しました。

真ん中は外国人観光客向けのチョークアート看板で、描いてある船は「エンプレス・オブ・ジャパン」です。

「にっぽん丸」と「飛鳥Ⅱ」の斜めから写真に撮ると立体的に見えるという3Dアートも特別展示

カメラやスマホのディスプレイで見たとたん、「うわ〜!すごい〜!本当に立体に見える〜」と言う皆さんのリアクションが楽しかったです。

ご感想ノートが最後はいたずら描きノートと化してしまった前々回の反省を踏まえ、ご感想ノートとは別にお絵かき用のスケッチブックとクレヨンも用意しました。

こどもだけじゃなく、おとなの人もこれにたくさん絵を描いてもらいたかったのですが、残念ながら描いてくれたのはブログ仲間のealisさんだけ…ありがとね〜

各絵画の下には船舶研究家のR N氏による詳しい解説も準備

エポックメーキングな客船たちを選んだだけにこれらの説明文の内容は実に充実していて、読むだけでも十分に楽しませていただきました。

さらには入り口正面にはブログ仲間トシさんの筆による荘厳たる「クイーン・エリザベス」の油彩画を展示…あとは今回の絵画展期間中の来航客船の目玉であるこの女王様のご来訪を待つばかり

きっとすごい数の人が女王様見物がてら、この絵画展も見ていってくれるよね…と期待に胸ふくらませていました。

ところが…

「クイーン・エリザベス」横浜入港予定の3日前の朝、わたしの耳に飛び込んできたの”横浜抜港、神戸臨時寄港”と言う非公式情報…

にわかには信じられませんでしたが、入港前日の朝には横浜港の公式アナウンスによりそれが現実のものに…

今回の絵画展はこの船の入港にあわせて開催しただけに我々の落胆はかなり大きなものでした。

でも、ただがっくりしていただけでは何も始まらない…女王様の横浜寄港を楽しみにしていた人たちにのために我々の絵画サークルで少しでもなにか出来ることは無いものだろうか?

と思いついたのが、絵画展の展示スペースを利用して実物の100分の1の長さのQEを側面図で描いて、大さん橋に来てくれた皆さんに寄せ書きをしてもらって展示会の最終日までに完成させようというもの…

ただ絵に描いてもらうのではなかなか難しいので、絵をたくさんのマス目に区切ってそのマスの大きさのカードを用意して絵やメッセージをかいてもらって貼り付けるという方法を考えてみました。

とりあえず、描こうとしている絵の10分の1、つまり実物の1000分の1の長さの絵を描いたのがこんな感じ…デッキの数も実際のQEに合わせてあります。

これを持って横浜港に行き今回の絵画展の主催者である横浜港振興協会様に直訴!

追加展示の許可が下りたのは3月16日の夕方、来航予定日の前日のことでした。

急いで模造紙やらサインペンやらカード用の色画用紙やらを購入…

あ〜模造紙にサインペンで描くなんてもしかしたら高校の時の文化祭以来かもね〜…なんて考えながら寝食も忘れずに(笑)ひたすら線引き(汗)

夜中になってやっとベースとなるQEの輪郭マス目図が出来上がりました。

294センチの長さだと模造紙4枚が必要なのですが、このとき我が家のリビングにはこの春から札幌で一人暮らしを始める息子の引っ越し荷物が所せましと置いてあってとても広げられる状態ではありません。

でもむりやりなんとか狭い通路のスペースに並べてみました。

この大事な紙の上を引っ越し準備に忙しい息子やヨメがドシドシ歩いて行ったのは言うまでもありません(泣)

そして翌朝、大さん橋に持っていくとそこには「クイーン・エリザベス」寄港中止を知らせる非情の張り紙

それを見て唖然とする見物に来た人たち

模造紙の「みんなで創るクイーン・エリザベス」はなんとかパーテーション1セットにギリギリ収まることが出来ました。

とにかく時間がなかったのでこの時点では煙突も色付けしてないですし、テンダーボートやライフボート、船名すらも書いてありません。

こんな説明文

用意した白、黒、赤のカードにいろいろな想いや絵を描いて貼って行ってくれる人たち…みなさん、たいていがQEの来航中止を知らずにこの大さん橋にやってきた方々です。

遠く関西や広島、九州から来て貼って行ってくれた人もいらっしゃいました。

お世話になったインフォメーションのお姉さまがたはもちろんのこと、サムライストアさんを筆頭に各お土産ショップ、ハーバーズカフェさん、クルーズのゆたか倶楽部さん、ロイヤルウイングさん、東海汽船さんといったありとあらゆる大さん橋関係者にもご協力をお願い、写真のくじらのおなかコンサートに出演中のノスタルジック スコープスのみなさんにもカードを書いていただきました(すべてかなり無理やりw)

みなさま、ご協力いただき本当にありがとうございました。

さらにはお忙しいなか、会場に駆けつけてくれたこの大さん橋に週末に寄港する東海汽船「さるびあ丸」のKキャプテンにもお願い…もちろんキャプテンに貼ってもらったのは女王様の操舵室の位置です(笑)

写真はその時の記念写真、右からわっつSOUTH PIER代表、Kキャプテン、憧れの船長の隣で目がハートになってるealisさん、そして左端がわたしです。

最後の手段としてメール、LINE、facebookといったあらゆる情報手段を駆使してここに来れない皆様のメッセージを我々が代理で書いて貼りつけるという作戦まで実行

それでも、しょせん緊急特別企画…結果的には約450マスのうち約370マスが埋まったに留まり、絵画展会期中に完成するという悲願は残念ながら達成することが出来ませんでした。

あまったマス目には白いハウスの部分には絵画展の作品の写真を縮小して貼り付け、黒い船体部分には丸窓を描いてとりあえず無理やりすべて埋めたのがこちらです。

そんなわけで21日間の絵画展は無事終了…ご来場いただいた皆様、遠くから応援してくださった皆様、本当にありがとうございました。

「みんなで創るクイーン・エリザベス」は来年のQE横浜来航時にもう一度ここに展示する計画でおります。

そのときはまた見に来てくださいね。

QEの前半部分の拡大図です。拡大できますが、一旦PCに保存してさらに拡大して見ればもっと細かく見えるかも知れません。

来年のQE来航祈願はもちろんのこと、いたずら描きあり、アニメキャラあり、船の絵あり、願い事ありとバラエティに富んでいて一つ一つ見ていくととっても楽しいですよ。

こちらは後ろ半分、やはり拡大してご覧ください。

ちなみに満船飾の国際信号旗はWELCOME YOKOHAMAと言うアルファベットになっています。

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