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冬の三浦半島 浦賀港紀行〜前編

わたしの所属する横浜の船舶絵画サークルSOUTH PIERの中華街のレストランでの絵画展が終わったばかりではありますが、毎年恒例の春の大さん橋ロビーでの絵画展「世界の帆船」が3月13日(日)から始まるというのでその準備をしなくてはなりません。

10枚出展のノルマがあるというのに、もう一か月ちょっとしかないというのに、まだ本日2月3日の時点で出来上がったのはまだたったの3作品…

いくらひと作品を描き上げるスピードには自信があるわたしでも、こんなんで大丈夫かぁ…

まだ、構図すら半分は決まっていないし…どうしよう

そんなわけで、テーマが帆船ということで現在の2代目「日本丸」や「海王丸」それに「あこがれ」(現在の「みらいへ」)といった日本の帆船の生まれ故郷である三浦半島の小さな港町、浦賀港に作品作りのヒントになる風景を求めて行ってまいりました。

京急の終点である浦賀駅を降りるとすぐ目の前は住友重工浦賀造船所、通称浦賀ドックの跡地

2003年に閉鎖されて久しいですが、建物の多くはいまだ取り壊されずに残っています。

黒船来航の地…の看板

ペリーがやってきて開国を迫った日本歴史の大きなターニングポイントとなった街なんですね。

ちょっと脇道にそれて坂を上ると、ドックが一望できました。

江戸末期に日本最初の洋式帆船「鳳凰丸」が建造され、戦前戦後を通じて数多くの船舶を造ってきた由緒あるこの工場も時代の流れには逆らえずにいまは静かにたたずんでいます。

どちらかというと軍艦、護衛艦といったミリタリー系の艦船が多く、最後に建造されたのは護衛艦のDD110「たかなみ」でした。

ただし旅客船も少なからず建造され、青函連絡船の初代「摩周丸」や2代目「津軽丸」と「十和田丸」、フェリーでは奄美諸島の「フェリーとしま」といったところが主だったところです(Wikipediaより)

南に向かって伸びる細長いフィヨルドのような湾の向こうに房総半島と浦賀水道を行きかう船舶が望めます。

工場に沿ってしばらく歩くと左手に明治32年に建設されたレンガ造りのドライドックが見えました。

レンガつくりのドックというのは世界でも現存するのは4か所、日本ではこの浦賀に2か所あるだけだそうです。

横浜みなとみらいの帆船初代「日本丸」の展示してあるドックと同時期ですが、あちらはレンガではなく石造りですね。

いずれにしろ貴重な文化遺産なのでなんとかうまく保存整備して公園にして一般公開してもらいたいものです。

聳え立つハンマーヘッドクレーン。

横浜の新港ふ頭で見慣れた歴史的なクレーンですが、こちらは危険防止のためハンマーヘッドの部分が取り外されていました。

なぜか、なんとなく天空の城ラピュタにでてくるロボットの兵隊に見えてしまうのはわたしだけ?

ドックを過ぎると造船所跡地が終わって視界が開け、浦賀湾を一望に出来る海岸に出ます。

ふむふむ、このロケーションはなかなかいいぞ…

ただし護岸は遊歩道整備のため工事中で道幅も狭くとてもスケッチできそうな場所はありませんでした。

上と同じ橋から湾の奥、つまり造船所側を見たところ

対岸には大型船を繋留できそうな埠頭があり、あんなところに数千トンクラスの小型クルーズ客船(例えば「シルバー・ディスカバラー」あたり)が停泊していたら絵になるんだけどなぁ…なんて妄想をふくらませちゃいました。

海沿いを湾口に向かってしばらく歩くと、対岸にこの狭い浦賀湾を横断する渡し舟「愛宕丸」(4.8トン、1998年建造)を発見

10年ほど前に一度乗ったことがある懐かしい船です。

こちらがわの渡船乗り場の近くに趣のある古い町屋を発見。

どうやら江戸時代の廻船問屋の跡のようです(この建物がその時代に建てられたかどうかは不明)

現在は一階はどうやらクリーニング屋さん…う〜ん、なんだかもったいないなぁ 観光案内所とかカフェとかにすればいいのに

二階の格子窓と鬼瓦がなんとも粋ですね〜

いかにも歴史のある古い港町にふさわしい建物ですのでずっと末永く残しておいてもらいたいですね。

一階の通りに面したところにこの場所がかつて廻船問屋だった時代に所有していた船舶の浮世絵がディスプレイされていました。

ここからこうした和船の貨物船で遠く蝦夷地や瀬戸内海まで交易していたようです。

絵自体もかなり細かく和船の構造をほぼ正確に描きこんであって思わず見入ってしまいました。

和t市船の乗り場に戻ると、ちょうど対岸から「愛宕丸」がやってきました。

この船には運航スケジュールというものは存在せず、乗客がやってくれば随時乗せてくれるという画期的なシステム(?)を取っています。

対岸に船がいる場合は、桟橋のわきのブザーを押すと向こうからたった一人でもやってきてくれます。

ブザーになる前は乗りたい人は常備してある旗を振って呼寄せていたそうです。

そのうち、スマホのアプリとかでも呼べるようになるのかな?

ならないか…

やってきました。

黒と赤のツートーンの船体がなんとなく和風でオサレ

わたしがブザーで呼んだわけではなく、おじさんがひとり乗ってきたようですね。

入れ替わりに自転車のおねいさんが乗り込んでいきました。

これはもう完全に道路代わり…地域住民の生活の足なのですが、最近は休日は観光客も多いとか…

さて、わたしも乗船して対岸に渡るとしますか…

次回、浦賀港紀行 後編〜「愛宕丸」航海記&叶神社参拝編に続きます。

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