東京都心の水道橋と羽田空港を結んで(本当はその先、横浜港まで続くんだけど…)行われた東京都の舟運実験 最終回はいよいよ東京港から京浜運河に入っていきます。
これまでのリポート 第一回 神田川 前編はこちら
第二回 神田川 後編はこちら
第三回 隅田川から東京港へ編はこちら
をそれぞれご覧ください。
ルートはこんな感じです。
わたしたちを乗せた「ジェットセイラー」は芝浦ふ頭から港南大橋をくぐって、いよいよ京浜運河に入りました。
左の煙突は清掃工場 右手の護岸沿いにはずらりと超高級タワーマンションが連なります。
天王洲アイルではタツノオトシゴマークの無くなったレストラン船「レディ クリスタル」を発見
この船、クリスタルクルーズのゲンティン売却を機会に船名も変えるのかなって思ったのですが、残って良かったです。
「レディ アスカ2」じゃやっぱり変だもんね(笑)
バブルの遺産ですが、あいかわらず格好いい客船でした。
船はずっと、東京モノレールと首都高一号線と並行して走ります。
同じ場所に向かっているのだから当然と言えば当然
船は運河をひた走ります。
左は大井ふ頭中央海浜公園
この運河を船に乗って通過するのは初めてなのですが、川幅が広く、同じような風景がずっと続くのでこのあたりはかなり飽きてきました。
ウトウトしかけていると、遠くに見慣れた羽田空港のターミナルビルが見えてきました。
いよいよこの船旅もクライマックスです。
やがて、可動橋としては珍しい旋回式の羽田可動橋を通過
左右ふたつの橋がいざというときは90度ぐるりと回転して繋がって通行ができるようになるのですが、現在は全く使われていないようです。
同じ可動橋として有名な開閉式の勝鬨橋も現在は使われていないものの、橋としての通行はあり、都心部にあることもあって、ある意味東京の名所の一つになっているのですが、こちらはほとんど知られることもなく朽ち果てていくのでしょうか?
それにしてもこの航路、二つの全く違ったタイプの可動橋を通過できる唯一のルートかもしれません。
多摩川の支流の海老取川に入ると急に川幅が狭くなります。
天高く聳え立って架かっているかのような名前の天空橋はじつは川面ギリギリの小さな橋でした。
このあたりまで来ると川幅はさらに狭く、水路としての雰囲気はそれなりに出てきます。
かつて、空港に向かう車窓や離発着する旅客機からよく見えた広告看板の残骸が撤去されぬまま錆び付いて、いい雰囲気を出して残っていました。
滑走路拡張のため移転しようとするたびに祟りが起きたといわれる、かつてこのあたりにあった穴森神社の大鳥居
結局のところ移転しちゃったわけですが、どうせ祟り覚悟で動かすならこんな駐車場の真ん中にポツンではなくてもっといい場所があったような…
やがて、隅田川と並んで東京を代表する川の多摩川と合流
画面右手の小さな祠は、関東大震災や東京大空襲で亡くなった何万人もの方々がここに流れ着いたのをまつったものだそうです。
多摩川の河口を少し行くと、羽田空港の船着き場が見えてきました。
将来的には奥に見える国際線ターミナルと建物でつながって、ぬれずにターミナルに行けることになるそうですが、現状では草ぼうぼうのうら寂しい多摩川の川岸に建てられた小さな桟橋でしかありません。
東京オリンピックのころには都心に船で向かう乗客で賑わうことになるのでしょうか?
先にも書きましたが、この舟運実験の航路はこの先、京浜運河の川崎地区を通って横浜港みなとみらいのぷかりさん橋まで行って終了となるのですが、お金もかかるし、航路自体もあまり魅力的ではないし(夜はおそらく相当楽しいのでしょうが)、時間もないのでわたしはここで下船することにしました。
これまでの所要時間は1時間50分、実際はもっとずっと長く感じました。
料金は平日おとな1名3000円
通過した川は、日本橋川、神田川、隅田川、京浜運河、海老取側、多摩川の6河川
くぐった橋は新三崎橋にはじまり、水道橋、万世橋、浅草橋、レインボーブリッジなど合計なんと50橋(乗船時にいただいた資料による)で橋マニアには堪らない航路かもしれませんね。
でも定期航路化は…ちょっと難しいかな?
船を降り何もない空港の道を15分ほど歩いて到着した羽田空港国際線ターミナル。
ここからさらに5分ほど歩いて京急の駅にたどり着きました。
これで東京都の舟運実験 東京都心水道橋から羽田空港ルートのレポート終了です。
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