世界中のクルーズ運航が休止に
新型コロナウイルスが世界中を震撼させ、感染拡大により世界中のクルーズ船が現在運航休止に追い込まれて窮地に陥っている。世界人類の明日がかかっているので運航中止はやむを得ないと思うが、新型コロナウイルスの影響が直撃し、世界中のクルーズ船が一斉に運航休止するとは前代未聞の事で心が痛む。
個人的にも3月中旬から予定していたシンガポールからイタリアのサボナ迄のインド洋・スエズ運河クルーズは新型コロナウイルス感染が世界中で酷くなるばかりとなり敢え無く中止となり、幻のクルーズとなってしまった。
クルーズへのマスコミの偏見的報道
先般ダイヤモンド・プリンセスが大黒埠頭で隔離され多くの人々が感染し、マスコミが偏見的な報道をしたために密閉された空間とかクラスターなどと呼ばれ、一般の人々にクルーズ船は乗るのが怖いというイメージが定着してしまい、著しく低下したイメージを払拭するのには相当な時間がかかりそうだ。 ダイヤモンド・プリンセスは英国船籍といえども三菱重工長崎造船所で竣工した日本製なので愛着がある。2014年より日本発着クルーズを開始し、今までは高嶺の花だったクルーズを短期間低料金のクルーズ料金により、ダイヤモンド・プリンセスは多くの日本人の心をつかみ、庶民でも気軽に乗れる事を見事に立証した。ダイヤモンド・プリンセスは日本のクルーズ人口増大に最も貢献した船と言える。
病院基準を超えたクルーズの換気レベル
こういった状況下で日本クルーズ&フェリー学会が造船所、病院建設者や軍艦の専門家などを招き勉強会を実施し、注目すべき事象が明らかになり発表された。 クルーズ船の客室は1時間に8回、公室が1時間に10回~15回行われており、病院の一般病室の基準が1時間に6回以上なのでクルーズ船ではレベルの高い換気が行われている事が判明した。また新鮮な外部空気の取り入れも客室で30%、公室で50%確保されており、病室の1時間当たり外気取り入れが2回以上という基準をクリアし、一般的なビルの1.5倍~2倍の換気が行なわれている事も確認できた。 先般のダイヤモンド・プリンセスの新型コロナウイルス禍により「換気が悪いクルーズ船」「密閉された空気のよどんだ船内」というイメージは風評被害そのものであった事も今になって分かってきた。
クルーズ船内の衛生観念
私見的にはクルーズ船ほど清潔でウイルスに対して敏感な施設はないと思う。 一流ホテルやレストランを利用しても、出入口にクルーズ船のように手指消毒剤が常時設置されている事はまずない。また乗船客が就寝してから朝食の為に目覚めてくる時間まで、館内の全てのエレベーターや階段手摺など不特定多数の人が接触する部分を衛生チームが除菌・清掃をするホテルを一度も見た事はない。
災い転じて福となり新型コロナウイルスが収束し、一刻も早く市民生活が安心安全な状態に戻り、クルーズ船が今まで通り平常に運航されるようになる事を期待したい。 そして蘇ったダイヤモンド・プリンセスに乗船し、全国各地の港を訪れたい。
世界中で運航休止状態のクルーズ船
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