フォーマルのカタチ
7泊8日のうち、乗船2日目にフォーマルドレスコードの日が一日だけあった。パーティーがあるわけではない。食事前に初めてのSEABOURNということでオブザベーションバーへのご招待が届いていたので、お召かししていく。
クルーズディレクターがそれぞれの担当責任者を紹介、キャプテンの話等をカクテルとカナッペを片手に聞く。どうやら、このフォーマルデイというのはキャプテンが、こうしたSEABOURNへの参加度合によって振り分けた小グループ集会へ挨拶に駆け回る日と理解した。私たちは当然、SEABOURN初心者のグループであり、訳も分からず、プールから上がってきたままで参加していた人も多かったというか、入ってきて戸惑っている人もいた。正直、フォーマルといっても何のために設けたのかが良く理解できない。その辺りもヨーロッパ船とアメリカ船では感覚も違うし、世代によっても格差がある。
その後、Thomas Kellerのバーでも色々な人にご挨拶しているキャプテンと遭遇し、記念撮影をした。Thomas Kellerの食事は予約が必要だが、バーはいつでも利用可能で、こちらのバーは数ある船内のバーでも一番人気である。
ポナン船では恒例のキャプテンズテーブル(キャプテンがゲストをディナーに招待する夕べ)はどうやらないことがここで判明した。人数が多いし、常連さんも沢山いすぎるので選別するのも大変だし公平性を保つのが難しいのだろうと勝手に理解。
クルーズでのフォーマルの考え方も世代やカルチャーによって違うのも興味深く、意外にもフランスの方がもっと自由なとらえ方をしていると気づいたのも今回の旅。 アメリカ人はパリの街で短パンTシャツで歩いているからすぐにわかるほど、カジュアル傾向が高い反面、こうした場面では意外にもコンサバなのか、年齢層が高いか程ジャケットにネクタイ若しくはタキシードでないと目を顰める傾向にある。
新しく就航するリッツカールトンの船はフォーマルは設けないそうだ。それも昨今のクルーズ船のトレンドで、バカンス中に堅苦しい服装に縛られたくない、また、今発展している産業界ではカジュアルな社風がグローバルスタンダードということで、やはり時代に寄り添うトレンドはより縛りのない自由なカタチへと流れている。
クルーズ業界もこれまでの顧客を大切にしながら、次世代に支持されるよう戦略を立てないとならないと持続可能が難しい世の中となった。
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