ポートからの交通手段
別れの朝は慌ただしく旅の余韻に浸っている暇などない。前夜にバゲージを指示に従いタグをつけて客室の外に出す。ツアーであればこれで終わりであるが個人客の場合はそうはいかない。
大型船であれば、当然大きなポートに着く。荷物の引き取りはさながら空港のバゲージクレームエリアのようだ。タクシー乗り場ももちろんあり、さほど待つことなく乗ることができる。
2016年に帆船Le Ponantでニースに戻ってきた際は事前にタクシーを船で頼んでもらった。ポートは小さく、タクシー乗り場などあるはずもなく、流しのタクシーも期待できない。他の客も同様に車を頼んでいた人が多かった。なかには荷物をガラガラ、ポート外に出ていく人もいたが、どうやって、どこに行ったんだろうか。しつこいようだが、流しのタクシーもタクシースタンドは周辺にはない。
程なくして黒塗りのメルセデスが登場。これは本当に普通のタクシーなのだろうか。メーターが見当たらない。いくら請求されるのだろう。後部座席でごにょごにょ日本語で不安の声を上げる。ポートからニース駅というのはさほど距離がでないのでこんな車呼んでいいんだろうか云々ごにょごにょは続く。降りるときに請求された額は普通のタクシー料金であった。あーよかった。
さて、2017年にLe Lyrialでチビッタベッキアのポートについた。ポート自体は大きいが、リリアルのついたところは隅っこの閑散とした場所であった。フィウミチーノ空港に急ぐため一番先に出してもらうべく荷物も他の人とは別扱いにしてくれた。なんとキャプテン自ら荷物を運んでくれるという信じられないサービスに涙。そして、もちろんタクシーを船で頼んでおいた。料金はフィックスで頼んだのでもう余計な心配はいらなかった。
要は船にはコンシェルジュデスクがあり、なんでも相談すればよいし、面倒な手配もお願いすればよい。ただ、何事も初めてのことには緊張や心配がつきものである。だから早いうちに経験は積むべし。
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