壮絶な歴史を持つマルタ島
地図で見てみよう。シチリア島も小さいが、さらに見えないくらい小さいのがマルタ島。パリから飛行機でなんと、3時間もかかるのを今回初めて知った。子供の時にマルタの鷹というハードボイルド小説でこの島の名前を知ったくらいで、何の知識も実はなかった。そういえば、最近みたエチオピア難民救出作戦の映画で、諜報員のひとりをマルタ出身という偽身分を与えるというシーンがあった。マイナー言語であるマルタ語ならわかる人が少ないので疑われにくいからという理由だ。
この地中海のへそに存在する小さな島は壮絶な戦の歴史をたどってきた。今日美しい海と風光明媚な観光地として生きているのが奇跡なくらい、島のあちこちに過去の爪痕が残っている。
インスタで次々に放出される坂の上からの美しい海を臨む街並みを楽しみながらも、シチリアより、さらに乾いた土地の中で、たくましく生き抜いてきた力強さを感じ、もっとじっくりと滞在したい欲望にかられた。
とはいえ、翌日夕方に乗船出航が控えている。小刻みな短い滞在を楽しむのがクルーズ冥利ということで、またいつか縁があったらゆっくり訪れたいところのひとつとなった。
夏のさなか、楽しみにしていた猫ちゃんとの交流は叶わなかったのが残念。猫ちゃんは早朝の公園に潜伏しており、テレビで描いた猫の島というのが、涼しくなってからの世界だということをこの度知ったのであった。
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