サービスと乗客の相乗効果
今回のポナンクルーズには大きな変動があった。これで4度目のポナン乗船であるが、過去3回とも、フランス語圏がからの乗客が7~9割と高かった。残りは大半がヨーロッパからの乗船客が占めており、アジアはもちろん米国、オーストラリア、ニュージーランド、南米から来た乗客は極少数であった。地中海だけでなくカリブ海クルーズも大半はフランス語圏が多数派を占めていた。
ところが、である。今、ポナンは船の数を急激に増やしたためか、マーケティング戦略のターゲットをオーストラリアを中心に活発化しているためか、半数が米豪からの参加となった。さらに驚くことに、今回の船が終着港イスタンブールに到着後、イスタンブールから乗ってくるのはメキシコからの団体で9割以上を占めるという情報を入手した。
当然のことながら、それぞれ嗜好は異なるわけで、果たして船側がうまく対応できているかというと、正直お世辞にもうまく運営しているとはいえず、課題は山積である。
急激な拡大に従業員の教育が追い付いていない。もともと、末端のサービス提供者はインドネシア、フィリピン出身のクルーが多く、フランス語は話さない。まぁ、それはフランス語圏の人も許容するものの、肝心なカルチャー教育が施されていない為、小さな衝突は多々勃発し、フラストレーションはたまる。
今回英語圏で一番多かったのがオーストラリア組。彼らとて、フランスの船という非常に高い期待値を持って乗船してみたら、あまりの自国からの乗客の多さに辟易する事態に陥っていた。顧客満足と売り上げを両立するには相応の塩梅が難しいところだ。一連の客層塩梅論争についてはエピソードを交えながら、徐々に公開していきたいと思う。
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