今日で連発は終了です。最後の5連発目。
今日の本は、ジャンル的にはいわゆる紀行モノともいえるエッセイです。
「旅に出よう船で」
著者:黒川 鍾信
税込価格 : \1,890-
出版 : 講談社
ISBN : 4-06-213298-2
発行年月 : 2006.5
【内容説明】
船旅のよさは、無為の歓喜にあり−。船旅をこよなく愛する著者が、過去40年間に乗った9隻の貨客船・チャーター船・定期客船・クルーズ船から学んだこと。それは、Total Escape。これらを主人公に据え、学んだことや思い出を綴った一冊。
40年前のアメリカ留学時に貨客船で太平洋を渡ったことから船旅の魅力に取り付かれ、以後太平洋・大西洋・北海・東シナ海・バルト海など世界のあらゆる航海を通じて、船旅で得た喜びを記したノンフィクションです。
【著者紹介】
〈黒川鍾信〉昭和13年東京生まれ。明治学院大学大学院文学研究科英米文学専攻修士課程修了。明治大学情報コミュニケーション学部教授。著書に「神楽坂ホン書き旅館」「高等遊民天明愛吉」など。
【目次】
序章◆船出にあたり
第1章◆貨客船の旅
まんはったん丸 横浜〜サンフランシスコ
リンツァトアー バージニア〜ハンブルク
第2章◆客船の旅
ユニバース・キャンパス 横浜〜ロサンゼルス
ステファン・バトリー ロンドン〜モントリオール
第3章◆クルーズの旅
耀華 クリスマス・クルーズ(香港〜フィリピン諸島〜香港)
新さくら丸(日本一周クルーズ)
バイキング・セレナード メキシコクルーズ(ロサンゼルス〜メキシコ)
にっぽん丸 世界一周クルーズの区間乗り(アムステルダム〜オスロ)
ダイヤモンド・プリンセス(シアトル〜アラスカ・クルーズ)
【yotajii的コメント】
この本も実のところは団塊世代のリタイアに向けた船旅啓蒙本に他ならない訳ですが...
内容がすごいんですよね。もう垂涎の船旅がこれでもかって言うくらい出てきます。
時代背景や、著者の経済状態(本人のというよりは家のって言う感じですけど)、著者
の能力等々...現代では殆ど実現不可能と思われる善き客船時代の旅が綴られています。
ある意味、平々凡々な人間である私みたいな人間には、ほとんど嫉妬にも似た感情さえ
芽生えてしまうほど。
3章あたりになって、やっと付いて行ける内容になるくらいです。
この3章では、現にっぽん丸のチーフパーサーである河野氏の若かりし頃も登場します。
MOPASファンの方にも見逃せない一冊になっています。
癪に障るような部分があることも否定しませんが、正直、お奨めできる本になっています。
来てね
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