独りよがり的な私見ですが、あくまでも参考にという程度で読んで頂ければと思います。①「タイタニック」への憧れ(?)日本にも「飛鳥Ⅱ」などありますが、まず、西洋の船に憧れがあるように思います。今でも外国製崇拝の傾向が日本人にありますね。中でも有名な船名......
独りよがり的な私見ですが、あくまでも参考にという程度で読んで頂ければと思います。
①「タイタニック」への憧れ(?)
日本にも「飛鳥Ⅱ」などありますが、まず、西洋の船に憧れがあるように思います。今でも外国製崇拝の傾向が日本人にありますね。
中でも有名な船名である「タイタニック」。この船から英国船や所属する会社繋がりからクイーンエリザベス(以下QE)に、イメージを重ねるのではと思います。
「タイタニック」を保有していたホワイトスター・ラインは、1930年代にキュナード・ラインに吸収合併され、会社的に「タイタニック」の名前を継承しています。
華々しいデビューから瞬時にこの世から消え去った悲劇性、特に悲劇的なことに敏感に反応する日本人が特に感情的になり、忘れられない船名になっていますし。
②豪華なイメージが強い
長距離の飛行機の無い時代、著名人の海外移動は船に限られ、移動する人も富裕層が多く、船会社もメディアも話題性の高い「豪華さ」をCM戦略として強調していたので、これが脳裏のどこかに刷り込まれているのでは、と考えています。
また、映画「タイタニック」でイコール「豪華客船」というイメージが強く印象づけられたのでは。映画でも船内の豪華な設備や日常、食事が描かれて、日頃は目にしない豪華な食事や豪華な服装、装飾物溢れる船内の雰囲気の方が強く印象に残ったのでしょう。
QEには広いダンスホールがありますが、豪華な衣装で大勢の人が社交ダンスを踊る光景を想像しただけでも豪華なイメージが目に浮かびます。
③王室とゆかりのある会社と船名
キュナード社は客船としてだけではなく英国王室の郵便事業を担っていましたので、王室との関係の深さから、船名に女王の名を冠することが許された唯一の船会社です。このため高貴、伝統、豪華イメージがキュナード社3船にありますね。
④船内の雰囲気が落ち着いて日本人好み
乗船してない方も「英国の歴史・伝統を受け継ぎ、シックで上品」というイメージがあるかと思いますが、実際にそうで、正に日本人好みです。
船の外塗装も黒で落ち着いています。他社は明るめで且つ模様や絵が描かれ、軽やかな感じ。
船内内装はアールデコ様式の現代版。木材が多く使用され、重厚感があり、船内は、落ち着いた雰囲気、乗船客もイベント等で賑やかに過ごすというより、読書やおしゃべり、カードなど静かなゲームをする、刺繍に専念されるご婦人も見かけました。概して自由時間は静かに過ごす方が多いようです。
ただ、日本周遊のQEは期待外れかも。2019年5月連休の、日本周遊の日本人乗船客の割合は90%以上で、従来の船内の雰囲気はがらりと違った、と多くの方から聞いております。
⑤階級制に対する憧れ(?)
敷居が高い、伝統、格式、由緒ある正しい・・・という言葉に日本人は「自分はとても・・・」と尻込みする一方、少々覗いてみたい世界という願望があるのがないでしょうか。
キュナードの客船は、伝統的な等級制を守り続けています。客室だけでなく、食事、専用のラウンジ・テラスや中庭があり、他のクラスの乗客は立ち入りも制限されています。
フォーマルの日は廃止傾向のクルーズ業界ですが、この会社の船は、フォーマル日を大切にして、且つ、乗客も協力的。タキシード着用率は8割、その割合の高さに驚きます。正装や儀式を重んじる日本人の心に響くものがあります。
<余談ですが>
QEはクルーズ船のクラス分類で「ラグジュアリー船」に部類されているパンフ類を見かけますが、実際に乗船した感想は、「プレミアム船」の上の部類くらいでしょう。日本の3船の方が上という意見に異議はないでしょう。
参考までにタイタニックと現代の船の大きさ等を比較してみますと、意外にタイタニックは小さいですね、ただ、当時はびっくりするほど大型船だったのでしょうが。
データ上だけでも、飛鳥Ⅱと比較すると船内の様子の違いが想像でき、興味深いですね。
- タイタニック 46,000t 乗客 2450人
- QE 90,000t 乗客 2100人
- 飛鳥Ⅱ 50,000t 乗客 870人