歴史、概要
プリンセス・クルーズ・ライン(Princess cruise line)は、世界最大級のクルーズ会社、カーニバル・コーポレーション(Carnival Corporation and PLC)がオーナーを務める10のクルーズラインの中のひとつ。
スタンリー・マクドナルド(Stanley McDonald)氏が、客船MSプリンセス・パトリシア(MS Princess Patricia)というアラスカ・クルーズ客船のオフシーズンに、ロサンゼルス発着メキシカン・リビエラクルーズをおこなうために客船をチャーターしたことがきっかけで、1965年に創業したプリンセス・クルーズ(Princess Cruises)。
プリンセス・クルーズは1974年にP&Oに買収された後、プリンセス・ブランドのフラッグ・シップとして客船スピリット・オブ・ロンドン(Spirit of London)、客船シー・ベンチャー(Sea Venture)、客船アイランド・ベンチャー(Island Venture)、客船クングスホルメン・ライナー(Kungsholm Liner)を購入した。
スピリット・オブ・ロンドンは客船サン・プリンセス(Sun Princess)、客船シー・ベンチャーは客船アイランド・プリンセス(Island Princess)、客船アイランド・ベンチャーは客船パシフィック・プリンセス(Pacific Princess)、客船クングスホルメン・ライナー(Kungsholm Liner)は客船シー・プリンセス(Sea Princess)である。
プリンセス・クルーズ客船として1984年に最初に建造されたのは、客船ロイヤル・プリンセス(MS Royal Princess)でゴッドマザーはプリンセス・ダイアナ妃。2005年にP&Oに移籍し、客船アルテミス(Artemis)と名付けられた。現在は客船アルタニア(Artania)と命名され、フェニックス・ライゼンの客船として活躍中。
P&O プリンセス・クルーズ(PandO Princess Cruises)は2000年10月23日に創立、その後2003年にカーニバル社と合併し、カーニバル・コーポレーションに吸収合併された。
現在、プリンセス・クルーズ・ラインはカーニバルのアメリカ部門に移管されているが、同ラインの英国のマーケティング、セールスはカーニバル・プリンセスの配下である。
日本発着
同ラインが発表する日本発着の外国客船として乗船客数No1を誇る。日本発着で運航されるダイヤモンド・プリンセス(Diamond Princess)だが、実は長崎造船所で生まれた船ということで日本には縁があり、外国客船でありながら大浴場を有するなどの日本人向け施設も充実していることなどから日本発着は2018年で6年目を迎えますます日本での知名度も高まっている。
テレビ・シリーズ「ラブ・ボート」
アイランド・プリンセス、パシフィック・プリンセス、ロイヤル・プリンセス、シー・プリンセスの船上で撮影をおこなったアメリカ・ABCのテレビシリーズ「ラブ・ボート」が1977年から1986年の間に放送されたことで人気となった。
客船について
2013年5月にロイヤル・プリンセスがフラッグ・シップとなった。
プリンセス・クルーズは14万トンを超える大型客船から3万トンクラスの小型客船まで18隻の船を保有している。
各客船の歴代ゴットマザーにはウェールズ公妃ダイアナ、オードリー・ヘプバーン、ケンブリッジ公爵夫人キャサリン妃などのロイヤルファミリーが務めていることなどから見ても、クルーズラインとしての格式と信頼が高いと言える。
2016年4月、カーニバル・コーポレーションはイタリアのフィンカンティエリ造船所と2隻の最新客船の建造の契約を結んだ。 この2隻は4、5隻目のロイヤル・クラス客船で2019年に客船スカイ・プリンセス(Sky Princess)が、2020年にもう1隻が受け渡しとなる予定。
姉妹船は客船マジェスティック・プリンセス(Majestic Princess)、リーガル・プリンセス(Regal Princess)、ロイヤル・プリンセス(Royal Princess)となる。
2017年の1月下旬、カーニバル・コーポレーションはさらに2隻の客船の建造を発注。 1隻はプリンセス・クルーズに、もう1隻はホーランド・アメリカ・ライン(Holland America Line)客船となり、ホーランド・アメリカ客船は2021年に、プリンセス・クルーズ客船は2022年に受け渡しとなる。
2018年7月、ロイヤル・クラスより更に大型175,000トンの客船2隻をフィンカンティエリ造船所に発注。 これらの受け渡しは2023年、2025年となる予定。