クルーズ旅行の部屋ってどんな感じ?客室の選び方を徹底解説【初心者向け】
クルーズ旅行に興味が出てくると、客室はどんな感じなんだろうと気になってきますよね?
今回は、クルーズの客室は一般的に、どのような設備や備品等がついているのか?客室のタイプによってどう違うのか?などを実際の写真も使いながらご紹介します。
また、ご予算や旅の目的に合わせた客室の選び方についてもご紹介いたしますので、ぜひ客室選びの参考にしてみてください。
1. クルーズの客室は狭くて窮屈と思っていませんか?
クルーズのお部屋はカプセルホテル並みに狭いんでしょ?と思っていらっしゃる方はいませんか? クルーズの船内、客室などを実際に目にしたことがないと、クルーズ客室の広さなど想像がつきませんよね。
クルーズ客船の客室は、値段が一番安くて窓のない内側客室から、最高級のスイート客室まで、基本的に4つの種類の客室があり、客室の広さもそれに伴って大きくなっていきます。
最高級のスイート客室が広いだろうというのはなんとなく想像がつきますが、一般的な内側客室などは狭くて窮屈なほどの面積なのでしょうか?
実際の部屋のお写真とともにお部屋の中の様子をご紹介いたします。
1-1. 一番小さな部屋でも十分な広さ!ホテル並みの客室
クルーズ客船で一番面積の小さい内側客室は大体15〜17平方メートルほどが確保(※1)されており、ベッドが2台入っているのが基本なので、感覚として日本のシングルユースのビジネスホテルより面積が広く確保されており、客船の中だというのを忘れてしまうほどです。
客室の使用人数の基本は2名1室となりますが、3名1部屋や4名1部屋の予約をリクエスト出来ます。 内側客室で、2名以上のリクエストをする時には、プルマンベッドと呼ばれる、壁から降りてくるタイプのベッドを使い、3〜4名部屋として利用することもあります。
部屋のランクにより、シャワーオンリー(バスタブなし)であったり、バスタブ付きなどといった条件が加わってきますので、それによって客室の広さも変わってきます。
(※1)日本発着クルーズをおこなう客船ダイヤモンド・プリンセスの内側客室は16㎡〜17㎡
1-2. 客室には冷蔵庫も標準装備
ベッド、TV、電話、シャワー(部屋によってはバスタブ付きの場合もあり)、洗面所、トイレ、冷蔵庫、ミニバーなどが標準装備です。ベッドは基本的に2台入っており、配置はダブルもしくはシングルベッド2台のリクエストを出すことが出来ます。
また、日本人乗客が多い航路や客船には、部屋でお茶を入れることに慣れている日本人文化に配慮して、湯沸しポットが設置される場合もあります。
他にも「コネクティングルーム」という、隣り合った部屋を行き来出来る構造の部屋も用意されており、こちらは二世帯ファミリーや友達ファミリーでの利用に便利です。
2. 内側からスイート、客室4タイプそれぞれの特徴
クルーズ客船には基本的に4つのタイプの客室があり、利用する方それぞれの旅の目的によって選ぶ事ができます。
客室タイプは料金が安いものから「内側」「海側」「海側バルコニー」「スイート」となっています。
ここでは内側からスイートまでの4つのタイプ別の特徴をご紹介いたします。
2-1. 内側客室
窓がないタイプの客室。4タイプ中で最も価格が安く、面積も小さいです。窓がなく外の光が入らないため、時間感覚が鈍くなり、朝寝坊してしまうこともあります。 客船によってはベッドヘッド部分にカーテンが引いてあり、窓風の作りになっていたり、客室壁に設置しされたバルコニー風のモニター画面から、窓があったら見られるだろう風景をリアルタイムで映し出す、「バーチャル・バルコニー・モニター」が備えられているものもあります。
2-2. 海側客室
窓付の客室。窓は開かない場合が多いです。面積はあまり内側と変わらないか、少し広いことが多いです。窓が開かなくてもよく、外の様子や陽の光を感じたい方はこちらを利用するとよいでしょう。
客船によっては「オブストラクティッド・キャビン(Obstructed Cabin)」という、窓の外側に救命ボートなどが設置されいるために一部視界不良となっている客室もあります。この客室は通常の海側客室よりも価格が安く設定されている事が多いです。
2-3. 海側バルコニー客室
バルコニー付きの客室。自分の好きな時にバルコニーに出て、自由に過ごす事が出来ます。客船によりますが、基本的には一番多く客室数が設定されており、クルーズ旅行者に一番人気の客室タイプとされています。
天気が良いと気持ちよく過ごせるバルコニー
2-4. スイート客室
最上級の客室。客室内の面積は最も広く、価格も一番高いです。 ファブリックも高級なものが利用されており、アメニティも特別なものが装備されています。
スイートにも種類が多数あり、客船によっても違いますが、ジュニアスイートなどといった、海側バルコニー客室のひとつ上のランクなどの料金的にも気軽に利用出来るものや、バトラー付き、2フロアを利用した特徴あるスタイルのものなど様々です。 多くのスイート客室には利用者特典がある事が多く、客船によっては有料レストランの無料招待やアルコールの飲み放題、インターネット使い放題、スイート利用者専用レストランなど、使いようによっては客室の価値+特典で、お得感を味わえる事もあります。
ただ、客室数は他のタイプの客室よりも数が少ないことが多く、早めに予約をしないと利用出来ない事もあります。
3. 【客室の選び方】どのように過ごしたいか?を重視しよう
ここまで、客室のタイプごとに様々な特徴があるということをご紹介してきましたが、一体どのように客室を選んでいけばよいのでしょう。
初めてクルーズに乗船する場合は悩んでしまいますよね。
そんな時は、自分がクルーズ中はどのように過ごしたいか?を想像して選んでみるといいでしょう。
3-1. 部屋は寝るため!費用も安く
客室で過ごす時間が少なく、できるだけ費用を抑えたいという方は迷わず内側客室をオススメします。
例えば、「日中は色んな船内アクティビティに参加して、各寄港地でも観光を目一杯楽しみたい!」と考えている方は、客室で過ごすのは夜寝る時間だけかもしれませんね。
このように「部屋は寝るだけ!」という場合は、費用が最も抑えられる内側客室がオススメです。
3-2. 朝起きたらすぐに陽の光を感じたい
朝起きたらすぐに陽の光を感じたいという方は海側客室を利用されるとよいです。 私は以前、リバークルーズで大きい窓付の客室を利用した際に、前夜カーテンを閉めないで寝てしまい、気づいたら翌朝で、船の係留作業をしていたスタッフにパジャマ姿を見られて気まずい思いをした経験があるので、海側客室を利用する場合には気をつけてくださいね!
3-3. 客室でゆったりとくつろぎたい
客室からの眺めも大事だと考えている方。そして客船内のプールやエステなどでくつろいだり、寄港地では長時間の観光はせずに港周辺だけを巡って早めに船に戻って客室でゆっくりしたい方は海側バルコニー客室がおすすめです。
バルコニーの窓を開けて客室に風を通しながら過ごせるのもとても気持ちがよいです。
時にはルームサービスをとってバルコニーで優雅に朝食を楽しむのもよいですよ!
3-4. 海外の一流ホテル感覚で客室を使いたい
また、スイート客室はただただ贅沢で代金が高いものだと思われがちですが、条件によっては[1−4.スイート]で前述のように、アルコールやスペシャリティレストラン(有料レストラン)の利用料金が含まれていたり、チップやインターネット代金が無料になったりするなど、利用する方の過ごし方によってはお得に過ごせる場合もあります。
このように、料金面ももちろん、一体自分はクルーズに乗船したらどのように過ごしたいのか?を想像して、客室を選んでみるのがよいですね。
4. 【番外編】こだわり&なるほど客室選び
ここまで、お部屋のタイプ別、クルーズ中どのようなスタイルで楽しみたいかということについてご紹介してきましたが、ここからはこだわり&なるほどと思う客室の選び方をご紹介します。
4-1. 右舷か左舷か?良い景色が見られる方で!
客室にいながら、窓やバルコニーから素晴らしい観光地の風景が見られるのはクルーズ旅行の利点ですよね。 クルーズ客船は、、船尾から船首に向かって船の右側を「右舷」、左側を「左舷」と呼び、当然ながら客室から見られる風景が異なります。
入港や出航のシーンはデッキや、パブリックエリアに出かけて見ることの方が多いかもしれませんが、客室から移動することなく、良い景色を楽しむために、右舷か左舷かという位置にこだわって客室を選ぶという方法もあります。
例えば、水の都ベニスの入港時に、客室からサン・マルコ広場側の眺望を楽しみたい場合には右舷を選ぶなどといった方法があります。
出港時は左舷、入港時は右舷にサンマルコ広場が見えます
港停泊時の向きによっては右舷側にサンマルコが見えるような錯覚を起こすかもしれませんが、ジュデッカ運河を抜ける時は出港時は必ず左舷にサンマルコ広場です。
4-2. 歩くのが苦手!エレベーターの客室からの距離にこだわりたい
大型客船では一般的に、よく利用するようなブッフェやプールなどのあるパブリックエリアと、客室はデッキが分かれていることが多いので、デッキ間の移動のためにエレベーターを使いますが、大型船になればなるほど、船の全長も大きくなってくるので、歩くのが苦手な方や、自信のない方は、エレベーターの近くになるように客室を取るというのもいいですね。 しかし、エレベーターの近くは、人の往来も多いもの。夜間の話声などが気になってしまう方はよく考えて選びたいですね。
4-3. 喧騒から離れて静かに過ごしたい!
クルーズ客船はどんなに遅くまで楽しんでも、好きな時に自分の客室に戻れるという安心感があるので、クラブやバーなどで夜遅くまで楽しみたいという方々にとっては最高の環境です。
基本的には音漏れなどはそれほど気になりませんが、客船や条件などによっては音が気になることも。 クルーズ客船では夜遅くまで様々なイベントが行なわれているので、静かにゆっくりと過ごしたいという方は、クラブやバーなどの真下の位置を避けるなどして、離れた客室を取るのがベターですね。
5. まとめ
以上、クルーズ客船の各客室の様子や、客室の選び方についてご紹介してきましたが、客室内がどのような感じになっているのか?またどのように客室を選べばよいのか?などがお分りいただけたでしょうか?
ぜひ、初めてのクルーズに挑戦してみてくださいね!
※ 記事内に紹介されているクルーズ船や寄港地の情報については、記事執筆者の経験や情報収集に基づいた参考情報であり、実際の内容と異なる場合や、内容が変更されている場合があります。
※ 最新の情報については船会社や港湾の公式ホームページのご確認や、ご予約に利用される旅行代理店へのご確認をお願いします。