クルーズ船に乗る前におさえておきたい乗船時のマナー【初心者向け】
今回は、クルーズに乗船する時、船内で過ごす間や食事中、そして下船する時のさまざまなシーンで、おさえておきたいマナーについてご紹介します。
1. 乗船するときのマナー
1-1. こんなもの持ち込んでませんか?
初めてのクルーズ旅行は、どんなに楽しい時間が過ごせるのかと、わくわくした気持ちや期待感で胸がいっぱいですよね。 それと同じくらい、初めての体験には不安な気持ちも大きいかもしれません。
船内で、必要な時にないと困るかもしれないから、と持ち物がどんどん増えてしまう方もいらっしゃるかもしれませんね。
クルーズ客船には持ち込み荷物の重量制限が設けられていないので、あれもこれもと持ち込んでしまいたい気持ちは分かりますが、気をつけなくてはならないのが、「案外持ち込んでしまいがちな物」についてです。
湯沸かしポット
海外旅行に慣れている方で、よく湯沸かしポットを持って出かけられる方も多くいらっしゃいますが、クルーズ客船には持ち込むことが出来ません。 衣類用のアイロン、電気毛布なども電熱器具となりますので注意してください。 ドライヤーやヘアアイロンも客船によっては禁止物に指定されていることがあります。
ろうそくやお香
発熱し、火災の原因になるかもしれない物の持ち込みは禁止されているので注意が必要です。 アロマキャンドルやお香でリラックスするのが習慣になっているという方もいらっしゃるかもしれませんが、クルーズ客船には持ち込みが出来ませんのでご注意ください。
アルコール飲料
海外旅行に慣れている方で、お気に入りのアルコールをホテルの客室で飲むのが旅行の楽しみだという方もいらっしゃいますよね。クルーズ客船にはアルコール飲料の持ち込みは禁止されています。
※万一、上記の持ち込み禁止物を持ち込んでしまった場合には、客船側に預かってもらうことになり、下船時に返却となります。
1-2. 笑顔と挨拶でゲストもホストも良い空間作り
いよいよ乗船というタイミング。 これから数日間を過ごす客船はどんな感じなのかな?とゲストはドキドキ。 クルーも、どんなゲストが乗ってくるかな?とドキドキしているかもしれません。 少し緊張感漂う瞬間ですね。
気分も高揚、緊張感も高まり、顔が強張ってくる方もいらっしゃるかもしれませんが、リラックスして乗船しましょう。
乗船して客室に行くと、自分の客室を毎日清掃してくれることになる、ルームスチュアートに初めて顔を合わせるかもしれません。 仲良くなれるととっても楽しいので、是非笑顔で挨拶をしてみてくださいね!
2. 船内でのマナー
2-1. 服装のメリハリをつけよう
クルーズ旅行では、ドレスコードが設けられる日があります。 フォーマルディナーデーやガラディナーと呼ばれます。 そういった日の夕刻時間帯に、パブリックスペースに出かけたり、メインレストランやスペシャリティレストランへディナーに行く際には決められたドレスコードを守りましょう。
ただ、夕刻以外の日中の時間にはドレスコードは自由だったり、カジュアルと指定されることが多く、楽に過ごせるTシャツや短パン、スニーカーなどで過ごすことが出来ます。
ドレスコードに対して、必要以上にかしこまる必要はありませんが、クルーズ旅行を楽しむ周囲の雰囲気を壊すことがないように、ドレスコードに気を配るのもマナーのひとつですね。
2-2. 喫煙のマナーを守ろう。バルコニーはダメ!
喫煙される方にとって、旅行の際に事前に喫煙場所を把握しておくのはとても重要なことですよね。 クルーズ旅行の場合には、喫煙場所をきちんと守らないと、処罰の対象となり、違約金が発生したり、次回以降に乗船することが出来なくなる場合があるので注意しましょう。
バルコニーは喫煙しても良いと思われがちですが、決して喫煙してはいけません。 デッキに備えられた喫煙エリアや、喫煙してもよいバーなどを利用するようにしましょう。
2-3. 船内では挨拶するのが最大のマナー
クルーズ船内は、同じ空間で多様な国から休暇を楽しみにきているゲストやクルーが、しばしの間一緒に過ごすこととなる、多国籍社会です。
それぞれの国の言葉があり、習慣があり、宗教がありますが、簡単な挨拶は万国共通です。 エレベーターで一緒になったり、道や順番を譲ってもらったり、いつも行くジムやカフェで顔見知りになったりという場面が出てくると思います。
そういった時にはマナーとして、「Hello」「Thank you」などの簡単な挨拶を必ずするようにしましょう。
3. 食事のマナー
3-1. 担当ウェイターとの挨拶
クルーズ旅行での夕食は、メインダイニングと呼ばれるレストランで、決められたテーブルに着き、コース料理を楽しむことが出来ます。
テーブルの担当ウェイターも同じ人が担当してくれる場合が多く、毎晩顔を合わせることとなります。 マナーとして、挨拶はきちんとするようにしましょう。 ウェイターの名前を覚えて挨拶してあげると、距離もぐっと近づきます。
中には、ただ注文を取って料理を運んでくれるだけでなく、会話を通じてこちらの好みをさりげなく掴み取り、翌日以降のオーダーの際にオススメのメニューを考えておいてくれるウェイターもいます。
そんなウェイターに会うと、クルーズ旅行がますます楽しくなりますし、もっと色々な船に乗って、色々なサービスを受けてみたいなと思いますよね。
クルーズに初めて乗る場合には、ウェイターと挨拶するのがやっとかもしれません。 慣れてきたら是非、出身は?とか家族は?といった簡単な質問などから始めて、簡単な会話を楽しめるといいですね。
3-2. オーダーは待つこと
前の項で、テーブルのウェイターは担当制だとお伝えしました。 料理のオーダーも担当が決まっていますので、来てくれるまで待つのがマナーとなります。
決して大声で「おーい」とか「すみませーん」とか、呼んではいけませんのでご注意ください。
3-3. 食事の量を調整するマナー的テクニック
クルーズ旅行の楽しみのひとつは食事。しかも基本の食事代金はクルーズ代金に含まれているということもあり、いくらでも頼みたくなってしまいます。
メニューには美味しそうな食事がずらりと並び、あれもこれもと試してみたくなるところですが、食べられない量を頼んで残すのはマナー違反です。
ウェイターに相談する
メニューや料理のボリュームについて迷ったら、まずはウェイターに相談してみましょう。 ウェイターはメニューの内容を熟知していて、どれくらいのボリュームか、何が一緒に盛り付けされるかなどを知っています。
それまでの食事の量を知っているウェイターなら、このオーダー内容だと多すぎるとか、このメニューは明日も出るから明日食べればいいんじゃない?など的確にアドバイスをくれますよ。
ハーフポーションで頼む
欧米の乗客に合わせたボリュームで盛り付けられた料理は、日本人にとっては少し量が多すぎるなと感じてしまうことも多いもの。 せっかくオーダーした料理を残すのも嫌だという理由で、無理して食べてしまう方もいるのでは? そんな時はオーダーの時に、半分のサイズ「Half portion」(ハーフポーション)のリクエストを出すことも出来ますよ。
4. 下船するときのマナー
4-1. ルームキーパーやウェイターにお礼を
クルーズでは、担当のルームキーパーが客室毎につきます。 あまり顔を合わせないこともあるかもしれませんが、大抵は初日客室に顔を見せて、何か必要なものがあれば私に言ってくださいねという挨拶に来てくれます。
毎日ルームキーパーが客室を綺麗に整え、ゴミを捨てて、必要なものを補充してくれるおかげで、美しい部屋で旅行を楽しむことが出来るのです。
毎日何かしら、今日はどこにいったの?とか、日本のどこに住んでいるの?日本はどんなところ?などと声を掛けてくれるので会話も弾み、そのうちに、クルー本人にもそのクルーズ客船にも愛着が湧いてきます。
私は、客室のことで特別に嫌なことがなかった場合には、チップを渡すようにしています。 目安は1泊1名1ドルで最終日にまとめて、ルームキーパー本人に渡しています。
他にも、担当ウェイターのサービスがよかったなと感じたら、最終日前日の夕食後に、チップをウェイター本人に渡しています。
※クルーズではチップは自動加算となり、決められた金額をクルーズ会社に支払うことになっているので、チップを直接渡す必要はありませんので、個人の自由で臨機応変な対応をお願いします。
5. まとめ
クルーズ旅行中のマナーについてご紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。 クルーズ旅行にはじめて出かけるという場合には、マナーがよく分からず不安だという方も多くいらっしゃるかと思います。
ゲスト、クルー関わらず、同じ客船で時間を共にする人同士が気持ちよい環境となるようにということに気をつければ、マナーについてそんなにかしこまって考える必要はありませんよ。
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