MSCクルーズ史上最も「海に近い」客船、MSCシーショアの全貌
MSCクルーズ初の「シーサイドEVOクラス」客船MSCシーショア。2021年8月6日に処女航海をおこなったばかりの超最新客船の全貌に迫る!注目のインフィニティプールやパブリックエリアなどをご紹介!
1. 客船MSCシーショアってどんな船?
2021年8月にスペイン・バルセロナ港から処女航海をおこなったばかりのMSCクルーズ最新客船MSCシーショア。 MSCクルーズの超最新客船の詳細を解説します。
8月に処女航海を終えたばかりのMSCシーショア
1-1. シップデータ
客船MSCシーショアは「海を身近に」をコンセプトに設計された、「シーサイドEVOクラス」の第1隻目の客船です。 全長339m、総トン数169,500トン、最大乗客数(4,560名)5,877名、乗員数1,648名です。
MSCシーショアの船尾
1-2. シーサイドEVOクラスの客船第1隻目
客船MSCシーショアは「シーサイドEVOクラス」の第1隻目として就航した客船です。 デザインとしては、既に「シーサイドクラス」として2017年、2018年にデビューしている客船MSCシーサイド、客船MSCシービューを元に設計されました。
元となったシーサイドクラスとの比較
MSCシーサイドとMSCシービューは全長323m、総トン数153,516トン、最大乗客数5,336名の客船サイズ。
MSCシーショアをその2隻と比較すると、全長は16m(一般的なビル5階分の長さ)の拡張、総トン数で約16,000トンの拡大、乗客数で約540名分を拡大した客船となります。
MSCシーショアはシーサイドクラスの要素が盛り込まれている(写真はMSCシーサイド)
同じくシーサイドクラスのMSCシービュー
1-3. イタリアで造船された客船の中で最大級
MSCシーショアはイタリア・モンファルコーネのフィンカンティエリ造船所で造船されました。
イタリアでこれまでに造船された客船の中、最大級の客船となったMSCシーショア。
2021年7月26日に同造船所でおこなわれた客船の受け渡し式に出席したMSCクルーズ代表取締役社長のピエールフランチェスコ・バーゴ氏は「MSCシーショアの建造により、2年間で約50億ユーロ、約4,300名の雇用を生み出し、イタリアの経済に好影響を与えた。」という趣旨のスピーチをしています。
このことからも、MSCシーショアはMSCクルーズの地元イタリアで建造された客船であり、最大級の客船なのだという強い誇りを感じられます。
MSCシーショアの受け渡し式の様子
1-4. 姉妹船MSCシースケープも造船中
同じくシーサイドEVOクラス2隻目として姉妹船である客船MSCシースケープの造船が進められており、2021年6月24日には同船の竣工式がおこなわれました。
姉妹船MSCシースケープの竣工式の様子
2. 「海を身近に」というコンセプト
MSCシーショアの客船コンセプトは「海を身近に」 これまでの他の客船と比べて、海を近くに感じられる仕掛けが随所に設けられています。
2-1. 海と1つになる感覚。インフィニティ・プール
「海を身近に」というコンセプトを最も肌で感じられると言っても過言ではないのが、デッキ8の船尾に位置するインフィニティ・プール。
コンセプトを体現するインフィニティ・プール
船尾側の仕切りが透明なので、視界を阻むものがありません。 プールに入っていてもまるで海をぷかぷか泳いでいるような感覚が味わえます。
プールサイドを取り囲むように設置されているベンチはまるで水面に浮いているよう。
ちょうど足を水につけて座れるようになっています。
水面に浮いているようなベンチから海を眺める贅沢時間を過ごしたい
本格的にプールで泳ぐのはちょっと遠慮したいという方でもベンチに座って足で水を感じ、一面に広がる海面を眺めれば、海を間近に感じることができますよ。
2-2. 未知のジャグジー体験!インフィニティ・ワールプール
MSCシーショアで海を身近に感じられるのは、インフィニティ・プールだけではありません。なんとジャグジーまでもがインフィニティ仕様になっているんです!
ウォーター・フロント・プロムナードがあるデッキ8の右舷、左舷両側には横並びで海を眺めながら入れるインフィニティ・ワールプール(ジャグジー)が設置されています。
ジャグジーは好きだけど他人と一緒に丸い形のジャグジーに入るのはなんとなく恥ずかしいという方でも、こちらのジャグジーは全員が海側を見てくつろぐタイプとなっているため、利用のハードルが下がるのではないでしょうか?
横並びのジャグジーがアウトドアスペースにあるのは珍しい
3. アウトドアスペースは東京ドーム級!
天気の良い日には太陽を浴びて、海の上にいる幸せを感じられる船上のアウトドアスペース。 MSCシーショアはアウトドアスペースにもこだわりが。
驚くべきはその広さで、約13,000平米という東京ドームのグラウンド同等の面積を確保しています。
そんな注目のアウトドアスペースでの過ごし方について、ご紹介します。
3-1. 屋外ダイニングで食事時間が別格に
MSCシーショアには全部で18のバー・ラウンジがあり、そのうちの6つはアウトドアスペースで楽しむことができます。
スカイ・バー
中でもデッキ16のブッフェ・エリアを出たところに位置しているスカイ・バーは、昼はダイニングとして、夜はカクテルを楽しむアウトドア・バーとして楽しむことが出来ます。
夜はシックな雰囲気をまとうスカイ・バー
シェフズ・コート
スペシャリティ・レストランを集約したデッキ8の「シェフズ・コート」。 そのレストランの中には屋外で楽しめるダイニングを設けたものも。
その中で、肉料理を楽しめるレストランとして定評のある「ブッチャーズ・カット」では初となるテラス席が作られました。
屋外で楽しむ食事はなんだかいつもと違った気分になりますよね。
テラス席で楽しむディナータイムはなんともロマンチック
3-2. ためいき橋で肝試し?
一風変わったアウトドア体験としては、デッキ8のインフィニティ・プールの真上を見上げると見える「ためいき橋」(Bridge of Sighs)で思いっきり絶景を楽しむのはいかがでしょう?
MSCシーショアには、デッキ16に「ためいき橋」というガラス製フロアのブリッジがあります。
下から見上げるとスケルトンのフロアが目立つ「ためいき橋」
フロアがガラスでスケルトンなため、高所恐怖症の方にとっては肝試し感が否めませんが、ここからの眺めは壮観。
何にも遮られずに大海原を見渡すことができます。
シーサイドEVOクラスの元となった、シーサイドクラス客船のMSCシーサイド、MSCシービューにもためいき橋があり、絶景スポットとして人気となっています。
海に吸い込まれそうな絶景スポット/写真はMSCシーサイド
4. まとめ
MSCクルーズの最新客船である、客船MSCシーショア。
広大なアウトドアスペースや、海との近さが感じられるインフィニティ・プールなどのこだわりのパブリックスペースに、これまでのMSCクルーズ客船とは一線を画したつくりの客船だということが感じられたでしょうか。
今後も多くの最新鋭客船を発表していく予定のMSCクルーズに注目していきましょう!
※ 記事内に紹介されているクルーズ船や寄港地の情報については、記事執筆者の経験や情報収集に基づいた参考情報であり、実際の内容と異なる場合や、内容が変更されている場合があります。
※ 最新の情報については船会社や港湾の公式ホームページのご確認や、ご予約に利用される旅行代理店へのご確認をお願いします。