MSCクルーズの客船クラスは6段階!クラスごとの特徴を徹底解説(後編)
MSCクルーズ、客船クラスの解説【後編】は、各クラスごとの特徴に注目します。クラスによってどんな違いがあるのか?客船設備はどう違うのか?など、全6クラスの客船の特徴を解説していきます。 (前編/後編に分けて解説した記事です。前編はコチラ)
リリカクラス
リリカクラスはMSCクルーズ現役客船ラインナップ中、最も古くから活躍している客船クラスでクラシックな雰囲気が特徴的です。
シックな雰囲気漂うビバリーヒルズ・バー/MSCリリカ
6万トンクラス
リリカクラス客船は、2003年就航のMSCリリカ、2004年就航のMSCオペラ、同じく2004年就航のMSCアルモニア、2005年就航のMSCシンフォニアの全4隻。
全て6万トンクラスで、乗客定員数も約2,000-2,500名となっています。
リリカクラスの客船データ
- MSCリリカ(MSC Lirica)
就航:2003年/改修2015年、総トン数:65,591トン、乗客定員:1984 - 2548名
- MSCオペラ(MSC Opera)
就航:2004年/改修:2015年、総トン数:65,591トン、乗客定員:2142 - 2570名
- MSCアルモニア(MSC Armonia)
就航:2004年/改修:2014年、総トン数:65,542トン、乗客定員:1950 - 2340名
- MSCシンフォニア(MSC Sinfonia)
就航:2005年/改修:2015年 総トン数:65,542トン 乗客定員:1950 - 2340名
【News】全船で船体を拡張
リリカクラス客船の全4隻は、2014〜2015年の間で「ルネッサンス・プログラム」を実施しています。
<ルネッサンス・プログラムとは?>
ルネッサンス・プログラムという、船体拡張計画を経て全長を拡大し、船内施設の充実を図ってきました。 この計画では船体を半分に分割し、その間に新しい施設を合体させるという手法を取り入れました。
ルネッサンス・プログラムで拡充された子供向け施設「ミニ・クラブ」/MSCリリカ
ムジカクラス
ムジカクラスはMSCクルーズのために、一から完全に設計がおこなわれた最初の客船クラスです。
9万トンクラス
ムジカクラス客船は、2006年就航のMSCムジカ、2007年就航のMSCオーケストラ、2008年就航のMSCポエジア、2010年就航のMSCマニフィカの全4隻。
全て9万トンクラスで、乗客定員数も約2,500-3,000名となっています。
海側バルコニー客室の例/MSCオーケストラ
ムジカクラスの客船データ
- MSCマニフィカ(MSC Magnifica)
就航:2010年、総トン数:95,128トン、乗客定員:2506 - 3007名
- MSCポエジア(MSC Poesia)
就航:2008年、総トン数:92,627トン、乗客定員:2550 - 3060名
- MSCオーケストラ(MSC Orchestra)
就航:2007年、総トン数:92,409トン、乗客定員:2550 - 3060名
- MSCムジカ(MSC Musica)
就航:2006年、総トン数:92,409トン、乗客定員:2550 - 3060名
【News】主な活躍の場は地中海
ムジカクラス客船はその客船サイズから、主に地中海クルーズに配船されることが多い客船となっています。 それぞれの客船のキャビン、80パーセントが海側となっており、そのうちバルコニー付きキャビンは3/4を占めます。
地中海の風景にぴったりな客船を写したショットは、よく旅行会社のパンフレットに使われる/MSCムジカ
ファンタジアクラス
ファンタジアクラス、第1隻目の客船であるMSCファンタジアは当時、ヨーロッパの企業向けに作られた最大級のクルーズ客船として就航しました。
客船初のスワロフスキー製階段をローンチした/MSCファンタジア
13万トンクラス
ファンタジアクラス客船は、2008年就航のMSCファンタジア、2009年就航のMSCスプレンディダ、2012年就航のMSCディビーナ、2013年就航のMSCプレチオーサの全4隻。
全て13万トンクラスで、乗客定員数も約3,500-4,000名となっています。
ファンタジアクラスの客船データ
- MSCプレチオーサ(MSC Preziosa)
就航:2013年、総トン数:139,072トン、乗客定員数:3502 - 4378名
- MSCディヴィーナ(MSC Divina)
就航:2012年、総トン数:139,072トン、乗客定員数:3502 - 4202名
- MSCスプレンディダ(MSC Splendida)
就航:2009年、総トン数:137,936トン、乗客定員数:3274 - 3929名
- MSCファンタジア(MSC Fantasia)
就航:2008年、総トン数:137,936トン 、乗客定員数:3274 - 3929名
【News】ディヴィーナにはソフィア・ローレン・ルームが
3隻目の客船MSCディビーナには、イタリアの名女優でMSCクルーズ客船のゴッドマザーとして有名なソフィア・ローレン氏にちなんだ「ソフィア・ローレン・ルーム」があります。
ソフィア・ローレン・ルーム/MSCヨットクラブ・ローヤルスイート/MSCディビーナ
シーサイドクラス(シーサイドEVOクラス)
シーサイドクラスは、MSCクルーズ客船としてはじめてイタリアの造船所にて建造された客船のクラスとなっており、クラスをより詳細に分けると、シーサイドクラスと、より大きいシーサイドEVOクラスがあります。シーサイドEVOクラス客船のMSCシーショアは、シーサイドクラス客船MSCシーサイド、MSCシービューを元に設計されました。
シーサイドEVOクラスはアウトドアエリアへのこだわりが。インフィニティ・プールも特徴的/MSCシーショア
15〜16万トンクラス
シーサイドクラス客船は、2017年就航のMSCシーサイド、2018年就航のMSCシービュー、2021年就航のMSCシーショア(EVO)、そして2023年就航予定のMSCシースケープ(EVO)の全4隻。
シーサイドクラスが15万トンクラスで、乗客定員数が約4,000-5,000名。
シーサイドEVOクラスが16万トンクラスで、乗客定員数が約4,500-5,800名。
シーサイドクラスの客船データ
- MSCシーサイド(MSC Seaside)
就航:2017年、総トン数:153,516トン 、乗客定員数:4134 - 5336名
- MSCシービュー(MSC Seaview)
就航:2018年、総トン数:153,516トン、乗客定員数:4134 - 5336名
- MSCシーショア(MSC Seashore)★シーサイドEVOクラス
就航:2021年、総トン数:169,500トン、乗客定員数:4560 - 5877名
- MSCシースケープ(MSC Seascape) ★シーサイドEVOクラス
就航:2020年、総トン数:169,500トン、乗客定員数:4560 - 5877名
【News】スケルトンの橋に注目!
シーサイドクラス客船は、なんといっても海上を360度見渡せる「シーフロント・プロムナード」が特徴的。
スケルトンのガラス製フロアのブリッジ「ためいき橋」(Bridge of Sighs)からは、大海原の壮大な景色を心ゆくまで楽しめます。
怖いけど試したい「ためいき橋」(Bridge of Sighs)/MSCシーサイド
メラビリアクラス(メラビリアプラスクラス)
メラビリアクラス はMSCクルーズの客船クラス中、最大級のクラスです。より詳細に分けると、メラビリアクラスと、より大きいメラビリアプラスクラスがあります。2023年には最新客船が加わる予定です。
プロムナードに広がる、特徴的なLEDドーム/MSCメラビリア
16〜18万トンクラス
メラビリアクラス客船は、2017年就航のMSCメラビリア、2019年就航のMSCベリッシマ 、MSCグランディオーサ(メラビリアプラス)、2021年就航のMSCビルトゥオーサ、そして2023年就航予定のメラビリアプラスクラス客船の全5隻。
メラビリアクラスが16-17万トンで、乗客定員数も約4,500-5,600名。
メラビリアプラスクラスが18万トンで、乗客定員数も約4,5800-6,300名。
メラビリアクラスの客船データ
- MSCビルトゥオーサ(MSC Virtuosa)
就航:2021年、総トン数:181,541トン、乗客定員数:4810 - 6334名
- MSCグランディオーサ(MSC Grandiosa)※メラビリアプラスクラス
就航:2019年、総トン数:181,541トン、乗客定員数:4888 - 6334名
- MSCメラビリア(MSC Meraviglia)
就航:2017年、総トン数:167600トン、乗客定員数:4488 - 5386名
- MSCベリッシマ(MSC Bellissima)
就航:2019年、総トン数:171600トン、乗客定員数:4488 - 5686名
- 姉妹船:2023年※メラビリアプラスクラス
【News】新デジタル技術サービス「MSC for me」がお目見え
MSCクルーズの新デジタル技術サービスである「MSC for me」(MSCフォーミー)が初めて搭載された客船が、客船MSCメラビリアです。
MSC for meは、モバイルチェックイン、船内施設マップなどを備えているなど、乗客にとって快適で新しいクルーズ体験を実現可能とするデジタル技術サービスです。
モバイルアプリとして取得できるほか、リストバンド型のウェアラブル・デバイスも用意されています。また、客室内のTV経由でサービスを利用出来たり、Wi-Fiの契約なしでもアプリを通して直接メッセージのやりとりをすることが可能になります。
リストバンド型のウェアラブル・デバイス
ワールドクラス
ワールドクラスはMSCクルーズ最新の客船クラス。MSCクルーズ客船で初のLNGを動力とした、環境保護に力を入れた客船クラスです。
インフィニティオーシャンビュー客室が話題/MSCワールド・オイローパ
ワールドクラスの客船データ
- MSCワールドエウローパ(MSC World Europe)
就航:2022年※就航予定、総トン数:205,700トン、乗客定員数:6,774名
- MSCワールドアメリカ(MSC World America)
※2025年就航予定
- 姉妹船
※2027年就航予定
- 姉妹船
※2027年就航予定
20万トンクラス〜
ワールドクラス客船は今後就航が予定されている客船クラスです。 2022年に20万トンのMSCワールドエウローパ就航を皮切りに、全4隻の就航が予定されています。
ワールドエウローパの乗客定員数も約6,700名となっています。
【News】MSCクルーズ初のLNG客船
ワールドクラスは、環境に優しいエネルギーと言われるLNG動力で推進する、MSCクルーズ初のLNG客船です。1隻目となる客船MSCワールド・エウローパは2022年ドーハで就航する予定となっています。 客船デザインもこれまでのものとは異なり、客船後部がY字型に分かれている、特徴的な作りとなっており注目されています。
これまでの客船デザインとは一線を画す/MSCワールドエウローパ
まとめ
最新クラス「ワールドクラス」を含む、全6クラスの設定があるMSCクルーズ。 それぞれのクラスでコンセプトや船体デザインにも大きな特徴があり、同じMSCクルーズ客船でも一言では言い表せないほどの違いがあるというのが分かります。
MSCクルーズでは今回ご紹介した全6クラスの他に、2023年に第一隻目を就航させるとして、初のラグジュアリーラインである「エクスプローラー・ジャーニー」という新ブランドのローンチを発表しています。
今後も常に進化を続けるMSCクルーズに目が離せませんね!
※ 記事内に紹介されているクルーズ船や寄港地の情報については、記事執筆者の経験や情報収集に基づいた参考情報であり、実際の内容と異なる場合や、内容が変更されている場合があります。
※ 最新の情報については船会社や港湾の公式ホームページのご確認や、ご予約に利用される旅行代理店へのご確認をお願いします。