MSCクルーズがラグジュアリー新ブランドを発表!その名もエクスプローラー・ジャーニー
MSCクルーズが、ブランド名を「エクスプローラー・ジャーニー」として、初のラグジュアリー・ラインを発表。第一隻目の客船は2023年に就航予定。徐々に明かされていく新ブランドの全貌に迫ります。
1. 初のラグジュアリーブランド「エクスプローラー・ジャーニー」を発表
MSCクルーズが、初のラグジュアリーラインとなる、新ブランド「エクスプローラー・ジャーニー」(Explora Journeys)を発表しました。
1-1. コンセプト
「より旅を長く、そしてディープに楽しみたいゲストのためのブランド」
”Explora Journeys was designed for guests who want to stay longer, leave later, and travel deeper,”(エクスプローラー・ジャーニーCEO / Michael Ungerer)
CEOである、マイケル・アンゲラーは、エクスプローラー・ジャーニーの特徴に関して、このように説明しています。
1-2. エンブレムは仏教にルーツが
エクスプローラー・ジャーニーのエンブレムは仏教に深い関わりが。 というのも、密教にルーツを持ち、仏様の世界を表す絵として世界中に広がった「曼荼羅」(マンダラ)にインスパイアされたものだからです。
どことなくアジアの要素を感じるロゴ
ロゴをデザインしたのは、MSCグループの最高財務責任者のアレクサ・アポンテ・ヴァーゴ氏(Alexa Aponte-Vago)。
彼女は、MSCグループ創業者のジャン・ルイジ・アポンテ氏の娘で、会長のピエール・フランセスコ・ヴァーゴ氏(Pierfrancesco Vago)の妻でもあります。
MSCベリッシマのスティールカッティングセレモニー時のアレクサ氏(写真中央)
2. ブランドのこれまでのヒストリー
着々と進んでいる、MSCクルーズの新ラグジュアリー・クルーズの処女航海までの歩み。 ヒストリーに注目してみたいと思います。
2-1. ウルトラ・ラグジュアリー・クルーズへの参入を発表
2018年10月18日、MSCクルーズはフィンカンティエリ造船所との間に、MSCクルーズラインとして初の「ウルトラ・ラグジュアリー・クルーズ」客船を4隻で20億ユーロ超で発注。これについての覚書を交わしたことを発表しました。
MSCクルーズ エグゼクティブ・チェアマンである、ピエールフランセスコ・ヴァーゴは、ウルトラ・ラグジュアリー・クルーズへの参入に関して、このように説明しています。
「MSCクルーズゲストの多くから、ウルトラ・ラグジュアリー というセグメントへの参入を求められてきたのは、これまでのMSCヨットクラブというラグジュアリーコンセプトの大きな成功があったことに他ならない。(新たなブランドの)客船サイズを活かしてユニークな航程が実現可能となり、MSCヨットクラブの24時間のバトラーサービスを提供する。そしてこれまでのレベルを超えたゲストサービスとなるだろう。」
” Pierfrancesco Vago, MSC Cruises’ Executive Chairman, said: “It is off the back of the great success of our ship-within-a-ship luxury concept that our guests asked us to enter into the ultra-luxury segment, as a natural evolution of the MSC Yacht Club. These ships will be able to offer unique itineraries, thanks to their size, and the guest services will be taken to another level, including our personalised MSC Yacht Club butler service, available 24/7.”(MSCクルーズ エグゼクティブ・チェアマン / Pierfrancesco Vago)
2-2. マイケル・アンゲラー氏のCEO就任を発表
2019年9月11日、MSCクルーズは新ラグジュアリーブランドのCEOに、マイケル・アンゲラー氏を迎えることを発表しました。
マイケル・アンゲラー氏は、これまで30年以上のクルーズ業界での管理職経験を持っており、ラグジュアリー・ホスピタリティに精通した人物。
前職は、カーニバル・コーポレーションのカーニバル・アジア(Carnival Asia, Carnival PLC)最高執行責任者を勤めており、それ以前はAIDAクルーズ(Aida Cruises Ltd)の社長を務めていました。
CEOに就任したマイケル・アンゲラー氏
2-3. スティール・カッティング・セレモニー
2021年6月10日、MSCクルーズはサン・ジョルジョ・ディ・ノガーロのフィンカンティエリ造船所にて、MCSクルーズ新ラグジュアリー・ブランドのエクスプローラー・ジャーニーの第1隻目の客船となる「エクスプローラー1」のスティールカッティング・セレモニーをおこなったことを発表しました。
MSCクルーズからはヴァーゴ氏、CEOのアンゲラー氏が出席/©️Fincantieri
3. 注目の客船情報! 第1隻目の客船について知りたい
さて、ここまで新ブランドのヒストリーを追ってきましたが、最も気になるのは客船についてですね。
ここからは、注目の客船情報について、ご紹介してまいります!
3-1. 客船の名前は?
2023年に処女航海をおこなうことが発表されている、第1隻目の客船。 客船名はその名も「エクスプローラー1」(Explora I)。
その後も、2024年から毎年3隻、全部で4隻の客船がデビューすることが決まっています。
壮観な姿の客船エクスプローラー1
3-2. 気になる!客船のハード面の特徴は?
現在発表されている、客船エクスプローラー1のハードについての情報は下記の通りです。
- 総トン数 >約64,000トン
- 全オーシャンフロント・スイート、レジデンス >461室
- 全客室プライベート・テラス付き
- レストラン数 > 9
- スイートの最低面積 >35平方メートル
- デッキ数 > 14
- アウトドア・デッキの面積 >2,500平方メートル
- アウトドア・プール数 > 3
- 可動式ガラスルーフ・プール >1
- プライベート・カバナ数 >64
ロビー&ロビー・バー
まるで高級ホテルのような、豪華で洗練された様子のロビーは圧巻
プール
日差しが差し込み、圧倒的に明るく気持ちの良いガラスルーフ式プール
水面に浮かぶように設置されているチェアや、プールの底のオリエンタルなタイルに注目
ハード面でのポテンシャルは、大変高く、特にスイート客室の広さは目を見張ります。 最低面積は35平方メートルからスタートということで、大変ゆったりとした客室のつくりとなることが予想されます。
3-3. これも気になる!ソフト面の特徴は?
ソフト面はどのようなポテンシャルを持っているのでしょうか?
ゲストとクルーの比率
1.25 : 1 (ゲスト:クルー)
夕食時間
フレキシブルなディナータイムとなり、9箇所のレストランを使い分けることが出来ます。
サスティナビリティへの意識
サスティナビリティへの意識が高く、訪れる地元パートナーと手を組みながら、地元の食材を調達していくこととなっています。
船サイズの強みを活かす
客船の船尾に設けられたデッキにはロッキングチェアが並んでいるCG画像も公開されており、大型船にはないパーソナルなクルーズ体験が楽しめそうなことが分かります。
船尾、水面近くにデッキが設けられている
4. これからのスケジュールについて
4-1. 注目の処女航海はいつ?
2023年に処女航海をおこなうことが発表されています。
処女航海のシーズンコレクションとしては、フランスのサントロペ、ボルドー、アイスランドのレイキャビクなどが寄港地としてあげられています。
4-2. クルーズのスケジュールはどんな感じ?
7泊8日がベースとなり、その上でオーバーナイト・ステイも盛り込まれたユニークなスケジュールになりそうです。
処女航海の翌年、2024年の5月には、ハワイクルーズをおこなうことが決定しています。
シャープな船体が美しいエクスプローラー1
5. まとめ
MSCクルーズ初となる新ラグジュアリー・ブランド、「エクスプローラー・ジャーニー」。
ベールに包まれていた客船の情報が徐々に明らかになりつつあります。
これまでのレベルを超えたパーソナルなサービスにも期待しつつ、MSCクルーズらしいファッショナブルなハード・デザインが施されるであろう、最新客船も楽しみです。
「エクスプローラー1」の2023年の処女航海以降も、姉妹船として他に3隻の発注をフィンカンティエリにおこなっている、新ブランドのエクスプローラー・ジャーニー。
さらなる情報の解禁が待ち遠しいですね!
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