はじめてダイヤモンド・プリンセスの日本発着クルーズに乗船して以来、すっかりクルーズの魅力に“ハマって”しまった我が家。これまでに外国船による日本発着クルーズや、海外クルーズを何度か経験しています。
クルーズ旅行はまだまだ敷居が高いと思われているようで、身近にはクルーズ旅行に行ったことのある人がほとんどいません。確かに日本船は費用がかかりますし、会社勤めだと10日間も2週間も休めない!っと言うのはごもっともです。
しかし外国船なら日本船よりぜんぜん安い費用で、5~6日程度のショート・クルーズもいろいろ選べます。 今回はそんなクルーズ旅行についてレポートさせていただきます。
クルーズ・コースの検討
2016年の我が家の夏は、あまり休みが取れそうにないこともあり、日本近辺のショート・クルーズから選ぶことに。
手軽に行けるのは日本発着コースですが、例えばダイヤモンド・プリンセスの(埼玉県在住なので)横浜発着のショート・クルーズとなると、カボタージュ規制のため済州か釜山にタッチした後、もう1箇所だけ九州あたりの港に寄港して帰ってくる程度のコースになってしまい、数回のクルーズを経験した後だとあまり魅力的なコースには見えません。
コスタ・ビクトリアの日本海側を周遊するコースもありましたが、この船には以前乗ったことがあるし… ちなみに我が家のクルーズの選択基準は、「初めて乗船する船」で「まだ行ったことのない寄港地を回るコース」であることを重視します。そこで、飛行機で海外に飛んだ先から船に乗る“フライ&クルーズ”も検討することに。
すると基隆(台北)発着の那覇・石垣島・宮古島周遊クルーズなるコースを見つけました。沖縄には一度だけ飛行機で行ったことがありますが、もう十数年も前になります。石垣島や宮古島は初めてですし、今度は船で沖縄に行くのもいいなぁ~と思い始めました。
前回と前々回は海外クルーズだったこともあるので、今年の夏はあえて台湾から日本の南国の島々をクルーズすることに!
申し込が少し遅かったため、8月出発分は一度は募集終了になったのですが、IACEさんに無理をお願いして部屋を取ってもらうことに。過去のクルーズでは価格の安いインサイドの部屋を選ぶことが多かったのですが、今回はもともとショート・コースで安価だったこともあり、たまにはバルコニーも!と少し部屋を奮発してみました。
添乗員なし&クルーズのみを選択
今回乗船した船はゴールデン・プリンセスですが、プリンセス・クルーズの他の船には過去に何度か乗船経験があるので、乗下船の流れや船内生活パターンはわかっているつもりですし、そもそも寄港地が日本なので心配はありません。
このコースは基隆発着で台湾人向けであるため、各寄港地で用意されているショアエクスカーション(船会社が用意した寄港地でのオプションの観光)も中国語ガイドがメインとなるので、当初からエクスカーションへの参加は考えていませんでした。これらを考慮すると、添乗員さんにお世話になる(ありがたみを痛感する)場面があまりなさそうです。
このコース、添乗員付きコースとして販売している他社旅行代理店もありましたが、今回は(も?)上記のような理由から添乗員は不要と考えました。とはいえ、初めての海外クルーズなら添乗員付きをお勧めします(我が家も初海外クルーズは添乗員付きで参加!)。
さらに今回は日本から近い台北ということもあり、自前でLCC(Low Cost Carrier)のチケットを手配して安く飛び、自力で空港から港まで行ってみることにしました。
何事も経験です!っということで、IACEさんにはクルーズのみで申し込みをしています。
寄港地観光の計画
エクスカーションに参加しないとなると、自力での移動手段が必要です(クルーズでは必ずしも寄港地で降りなくても良いのですが、せっかく来たんですから!)。
今回は南国の島々なので、鉄道はありません。時間などの自由度を考えると、やはりレンタカーでしょうね。以前に日本発着クルーズで奄美大島に行ったことがあるのですが、クルーズ直前になってからレンタカーの手配を始めたら、見事に寄港日だけ車に空きがなかったことがありました。
その反省から、今回はひと月以上も前から、那覇、石垣島、宮古島でレンタカーを予約しておきました。 また、あらかじめ観光地を選択し、ドライブ・コースを決め、所要時間にあたりをつけておきました。 これらはすべてネット上で調べ、ネット上で予約したので、結局今回は旅行ガイド本などは買わずじまいでした。
クルーズ前後の予定
申し込んだのはクルーズのみなので、その前後にも自由に予定を入れられます。
実は初めてのクルーズはダイヤモンド・プリンセスの横浜発着で、済州・台湾周遊コースでした。基隆にはその時に初めて寄港し、エクスカーションで台北市内で故宮博物館などを見学しました。台北101は足元から見上げただけで、有名な九フンには行っていません。今回はぜひ台北101に登って、九フンでお茶をしたいと考えました。
クルーズの場合、午前中の早い時間に空港に着いて昼頃にクルーズ・ターミナルまでたどり着けるのであれば、前日入りしてホテルに1泊する必要はありません。
台北であればクルーズ前後0泊の強行軍も可能です。が、今回は添乗員なしでさらに飛行機もLCCを選ぶので、もし何かあって船に乗れない!なんてことにならないよう、やはり安全を見て前泊することにしました。
港は基隆ですが、前泊ホテルは台北市内という選択肢もあります。どのホテルにしようかネットで調べていたら、基隆で見覚えのあるホテルが…エバーグリーンローレルホテル…ダイヤモンド・プリンセスでの基隆入港時、接岸した基隆港の目の前にあったあのホテルです。
このホテルに泊まれば、今度はゴールデン・プリンセスの入港シーンをホテルの部屋の窓からゆっくり見れる…ということになります。もちろん部屋は港側で予約しました。
出発日のドタバタ
なんと、出発日の朝は土砂降りでした(涙).
この時ばかりは、もっと早く荷造りしてスーツケースを空港まで送っておくんだったと後悔しきり… 飛行機がLCCなら、都内から成田への移動もLCC(?)とばかりに、銀座から1000円で空港まで行けるバスをチョイス。地下鉄の駅から銀座のバス停までは、奇跡的に晴れ間が見えて、成田に着くころには晴れ間も…なんという天気でしょう。
今回初めて利用することになった成田空港第3ターミナル…たしかに陸上競技場みたいですね(笑) さっそくチェックイン手続きをすると、出発予定はなんと「4時間遅れ」とのこと。
旅行保険の問い合わせ先に連絡するも、飛行機の遅延保証は6時間からとつれない返事。仕方ないので、お店の多い第2ターミナルに移動して時間つぶし。第2ターミナルでは到着ロビー出口に報道陣が集まっていましたが、誰か有名人でも来たのでしょうか?
結局、行きの飛行機は4時間遅れで無事飛ぶも、桃園国際空港に着いたのは夜9時近く。バスでの移動はあきらめ、タクシーで基隆のホテルに直行することに。
夜の高速道路ということもあり、かなりのスピードで走ったようで、基隆のホテルまで45分で到着しました。ホテルにチェックイン後(すでに夜10時)、もう終わっているかな?と思いながらも基隆夜市に行ってみると、一部撤収を始めている屋台もありましたが、まだまだ人の多い夜市を散策できました。
午前中は九フン観光
早朝いったんは目が覚めたのですが、次に目を覚ましたら、もう窓からゴールデン・プリンセスが!あわてて写真をパチリ。
ホテルにはプールもあるので、朝食前にひと泳ぎ。プール・サイドからも、そしてホテル上階の朝食会場の窓からも、ゴールデン・プリンセスが見えました。
さて、結局昨日はLCCの遅れで、101にも九フンにも行けずじまい…っということで、急遽乗船前に九フンに行くことに。ホテルをチェックアウトし、スーツケースをホテルに預けて、タクシーで九フンまで。セブンイレブンのところで車を降りて、基山街のアーケードを人ごみをかき分け散策。九フン茶房…は有名で混んでいるので、その先の空いていた見晴らしのいい茶屋で休憩。
そして賢崎路を下って、有名な阿妹茶酒館の前で写真を撮ったりと、正午過ぎまで九フンを堪能。 そして賢崎路を下ったところでタクシーに乗り、ホテルまで戻って預けた荷物を受け取り、いざ目の前の基隆港に停泊中のゴールデン・プリンセスへ!
いよいよ乗船~出港!
クルーズ・ターミナルに着いたら、まずは部屋番号を明記したタグを取り付けてスーツケースを預けます。重いスーツケースは部屋まで運んでもらえます。
それからチェックイン手続きです。過去クルーズのチェックインで、3時間以上も待たされた経験もあるのですが、今回のチェックインは比較的スムーズでした。また今回は、乗船直前にいったんパスポートを船に預けます。いやぁ~しかし、乗客のほとんどは見事に台湾人ばかりです(基隆発着だから当然ですが)。
乗船して、まずは手荷物を置きに部屋へ…おぉ!もうスーツケースが届いてる! 夕方まで届かない時もあるのに、仕事が早くて関心関心。ダイヤモンド/ゴールデン・プリンセスなどの同型船で、バルコニー部屋は2度目ですが、前回のカリブ・デッキ(10階)と異なり、今回はアロハ・デッキ(12階)なのでバルコニーの奥行が狭いです。バルコニー部屋にもいくつかランクがありますが、カリブ・デッキにも一番お安いバルコニー部屋があるので、同型船に乗船するとき、デッキの指定が可能ならカリブ・デッキの部屋をお勧めします。
手荷物を置いたら、部屋に配られていたプリンセス・パター(船内新聞)を持って、ビュッフェ・レストランであるホライゾンで昼食を…と思ったものの、混んでいたのでプールサイドでピザを食べながら、プリンセス・パターの内容をチェック。
クルーズでは、船内新聞でイベントなどの予定をチェックするのは重要です。これも、日本発着や日本人コーディネータ乗船時は、日本語版の船内新聞が発行されるので楽なのですが、今回は英語版で我慢です(もちろん今回は中国語版も用意されてました)。
ピザでお腹もいっぱいになったら船内散策。これまでに乗船したプリンセス・クルーズの船を思い出しながら「同じだねぇ~」とか「あ、ここ違う」とか比較。
そうこうしているうちに避難訓練の時間に。救命胴衣を取りにいったん部屋に戻り、私たちの部屋は船尾側なのでビスタ・ラウンジに集合です。今回の説明は英語と中国語のみですが、最後には実際に着てみるので大丈夫。日本発着コースでは日本語での説明があるので安心してください(海外クルーズでも日本人コーディネータが乗船する時は日本語での説明があることも)。
避難訓練が終わると、いよいよ基隆出港です。船が斜め後方にバックしながら埠頭から離れるところを船首デッキから見下ろし、ある程度離れたら狭い港内で180度方向転換する様子を今度は部屋のバルコニーから。タグボートが2隻がかりで一生懸命、船を押しているところを眺められます。
出港から1時間、いよいよ湾を出て外洋へ。バルコニーから後方を見ると、山の中腹に妙に建物が集中している一角が…あれが九フンか…午前中にお茶をしたあの茶屋のテラスからは、ゴールデン・プリンセスが外洋に出た様子が見えたことでしょう。
クルーズ初日の夜
私たちの夕食まではまだ時間があります。
クルーズ船の夕食は、乗客全員が一度にはダイニングに入りきらないので、午後6時頃からと午後8時頃からの2交代制なのが一般的です。私たちは遅い時間帯を選択したので、夕食まで船内散策中…船中央の吹き抜け(アトリウム)を歩くと、グラスを積み上げたタワーが!なんだ「シャンパン・ウォーターフォール」やるんじゃん!
今回のコース、4泊5日のコースなので、フォーマル・ナイト(正装して夜を過ごす)がありません。プリンセス・クルーズ恒例のシャンパン・ウォーターフォール(船が揺れないことを示すパフォーマンス)はフォーマル・ナイトの時に行われるので、フォーマルの無い今回のコースでは、シャンパン・ウォーターフォールもないんだろうと思っていましたが、いい意味で予想が外れました(正確にはスパークリング・ワイン・ウォーターフォールだそうです)。また本船のキャプテンや各部門のトップの紹介もありました。
さて、そろそろ夕食の時間です。今回はテーブルが決まっていないパターンだったので、毎回どこのテーブルに案内されるか、誰と同席になるかドキドキものです。そしたらなんと、数少ない日本人のカップルと同席に!しかも新婚さんで、初めてのクルーズだとか!!おめでとうございます。しっかり「クルーズは楽しいですよぉ~」と得々と説いてきました(笑)。
夕食の後は船内の大劇場(プリンセス・シアター)でのメイン・イベントがあります。初回の今晩はブリティッシュ・ミュージックナイト。舞台にユニオン・ジャックが投影され、ビートルズのメドレーなどが演奏されました。聞いたことある曲が流れると体が動き出します(^^;)
初日の最後に、船内のバーでもう一杯…とも思いましたが、さすがに疲れたので素直に部屋に戻って就寝です。
日本人なら湯船につかってゆっくりしたいところですが、プリンセス・クルーズの船ではバスタブのある部屋はミニスイート以上で、残念ながら今回の部屋には狭いシャワーのみです。ダイヤモンド・プリンセスだと日本発着就航に向けた大改装で大浴場(泉の湯)ができたので、(有料ですが)湯船にゆっくりつかることができるんですけどね。
クルーズ2日目~沖縄本島・那覇~
那覇入港はお昼なので、午前中はゆっくりできます。せっかくのバルコニー部屋なので、ルームサービスを取ってバルコニーで朝食をとることに。
本当はシャンパン・ブレックファストと行きたいところなのですが、終日航海日のみの提供だそうですし、何より午後からレンタカーを運転するので、朝はノン・アルコールで。朝食後もそのままバルコニーでまったりと…
さて、そろそろ那覇入港の時間です。那覇空港の滑走路先を横切りつつ、那覇港に入港。沖縄は2度目ですが、海からの上陸は初めてです。那覇上陸は日本への入国となるので、日本人は船内で集合してパスポートを返却され、全員いっしょに下船して、ターミナルで入国審査がありました。手続き終了後にターミナルを出ると、いよいよ那覇観光です。
まずはタクシーに乗って国際通り近くのレンタカー屋まで。そこでレンタカーを借りて、沖縄ドライブ開始。以前の沖縄旅行では、那覇から名護や美ら海水族館など北を回ったので、今回は玉泉洞やガンガラーの谷、ゆめゆりの塔など、那覇から南をドライブして回りました。夕方レンタカーを返却したら、国際通りを散策してみます。那覇出港は夜11時なので、国際通りのお店で夕食を食べてから、船に戻りました。 今晩のプリンセス・シアターは、Kikyo Brothers(桔梗ブラザーズ)によるジャグリングショウ。LEDが埋め込まれ派手に点滅するジャグリングが暗闇を飛び交う、兄弟の息の合ったジャグリングショウで、見た目のインパクトもあり台湾人にも大受けでした。
そして夜11時に那覇出港です。部屋は右舷側なので、那覇出港は部屋のバルコニーからは良く見えません。そこで船尾上部にあるスカイウォーカーズ・ナイトクラブから、次第に遠ざかる那覇港をしみじみ鑑賞…と言いたいところですが、場所が「ナイトクラブ」そして時間が時間なので、ディスコ・ミュージックがドンスカドンスカ(その割に、実際に踊ってる人は少なかったですが)と、少し騒がしい中での出港シーンでした。
クルーズ3日目~石垣島~
島の並び(?)から言えば、沖縄の次は宮古島なのですが、このコースはなぜか先に石垣島に寄港します。 石垣港入港もお昼なので、午前中はゆっくりできます。
みんなが朝食を食べていて混まないうちに入ろう…ということで、船尾にあるジャグジーを2人占め。そして遅めの朝食を食べてから、今日も部屋のバルコニーから流れゆく水平線をゆっくりと眺め… 石垣港はゴールデン・プリンセスが接岸できる岸壁がないので、竹富島との間で沖止めとなり、テンダーボートでの上陸となります。
プリンセス・クルーズの船でテンダーボートを使うのは今回が2度目。けっこう波が荒く、港まで結構な距離がありました。ターミナルに着いてテンダーボートを下りると…ありました!具志堅用高の像。地元の人には英雄なんですね。
石垣島でもレンタカーを借りて島内をドライブです。石垣島では石垣鍾乳洞(また洞穴かい)、有名な川平湾、そして御神崎灯台などを回りました。寄港時間がお昼から夕方までなので、平久保崎など北の端までドライブできなかったのは残念でした。
昨日は那覇で夕食を食べましたが、今日の夕食は船内のダイニングでゆっくりと。運よく2人席に案内されたので、同席の人を気にせず2人で楽しいダイニングを過ごせました。
今晩のプリンセス・シアターはLet Me Entertain Youというミュージカルでした。他のクルーズ船では、終日航海日の船内イベントの一つとして、シアターの舞台裏の見学ツアーもあるようですが、これまで乗船したプリンセスの船ではまだ体験したことがありません。いつかあの舞台の裏側を覗いてみたいものです。
クルーズ4日目~宮古島~
今度は沖縄方面に戻り、今日は宮古島に寄港します。宮古島平良港入港は朝7時。
今日は1日じゅう宮古島ドライブの予定なので、朝6時半の日本人集合時間に合流して下船です(ゆっくりしたい人など、この時間には下船しない日本人のかたもいらっしゃいましたよ)。
宮古島にも大型船対応の埠頭がないので、昨日と同じくテンダーボートで宮古島平良港に上陸します。宮古島では、伊良部大橋(レンタカーのカーナビにまだ橋が無かった!)、海中公園、池間大橋、新城海岸、東平安崎灯台、来間大橋、来間島竜宮展望台、与那覇前浜ビーチなど、宮古島一周ドライブができました。
特に与那覇前浜ビーチはいいですね、さすが人気No.1ビーチです。今回はドライブと決めていたので海水浴はしませんでしたが、次に宮古島に来たときはこのビーチでゆっくりしようと決めました!
そしてレンタカーを返して午後4時、日本人は宮古島のターミナルに集合します。ここから出国手続きを経て、船に乗船するためです。日本人が外国から日本を観光するややこしさを感じます。
船に戻ってからも夕食まで少し時間があったのでプールへ。下船日の明日はもう利用できないので、入るならこのタイミングしかありません。が、考えることは皆同じようで、プールはイモ洗い状態? 室内プールは点検のためかロープが張ってあって入れず状態だったのは残念でした。
そして今回のクルーズも最後の夕食です。プリンセスの船では最後の夕食で、ウェイターやシェフがダイニングを列をなしてパレード行進するイベント「ベイクド・アラスカ」が行われます。しかし台湾の人たちはせっかちなのか、デザートも食べずにとっとと離席してしまう人が多かったので、空席が目立つさびしいベイクド・アラスカになってしまい、ちょっと残念。もっとゆっくり優雅に過ごせばいいのに…
こちらも最後となるプリンセス・シアターのショウは、何組かのペアが行う、ローラースケートやホイールなどの遊具を使ったイリュージョン。体柔らかいなぁ~とか、良く持ち上げられるなぁ~とか、関心することしきり。
そして最後の最後のイベント、アトリウムで開催されるプリンセス・クルーズ恒例の「バルーン・ドロップ・パーティ」も行われました。最後にこれがないと、プリンセス・クルーズの船ぢゃないですね!
クルーズ最終日~下船まで~
下船日の朝はあわただしいですね。
最近の下船日の行動パターンどおり、朝起きたら身支度して、完全に降りる準備をしてから、手荷物をもってダイニングに朝食に行くようにしています。
下船日の朝はビュッフェで朝食をとる人が多いようで、逆にダイニングは空いている感じです。食後は部屋には戻らず、船内で下船時間まで待ちます。プリンセス・クルーズではリピータにクラス分けがあって、今回からプラチナ・メンバーになれた私たちは、下船待ち専用ラウンジを利用できました。珈琲や紅茶、ジュース類が用意されており、ゆっくりできます。
下船タグで指示された下船時間は9時半だったのですが、プラチナ・メンバーは優先下船も可能なので、8時半ごろに下船することにしました。下船時口までプリンセス・クルーズの人が案内して見送ってくれます。 さて、下船すると、まずは基隆港ターミナルの2Fで台湾入国審査です。下船は7時過ぎから始まっているので、数か所並んだどのカウンターも行列ができていましたが、それほど待つことなく審査完了です。入国審査を通過したら、次はスーツケースを受け取ます。
ターミナルの1Fに降りて、倉庫のような場所にスーツケースが並んでいました。以前のクルーズではスーツケースの準備が遅れていて、自分の色のグループのスーツケースがまだ並んでいなかったこともありましたが、すでにすべてのスーツケースを色別クループごとに並べ終えた感じで、自分のスーツケースもすぐに見つかりました。
その後、簡単な荷物検査がありましたが、スーツケースをX線検査装置を通しただけで、下船手続きは完了となります。
基隆~台北101~そして帰国
下船後は台北市内まで移動します。
台湾鉄道にはまだ乗ったことがないので、基隆駅から台北駅まで乗ってみることにします。基隆港ターミナルから基隆駅まではそれほど離れていないので、(暑い中ですが)スーツケースを引きながら駅まで徒歩移動。
途中、ゴールデン・プリンセスの勇姿をいくつかのアングルから写真でパチリ。
基隆駅は、新しい駅を作っているのですね。すでに改札やホームは新しい建物で稼働中でした。もし来年以降、基隆に寄ることがあれば、その頃には新駅舎も完成しているでしょう。
そうそう、基隆駅で台北駅までの切符を買おうとしたときの注意点が。券売機の駅名表示で台北の「台」の字が難しい字になっていて、なかなか見つけられませんでした。台北駅までは45分程度で到着です。 台北駅ではコインロッカーを探してスーツケースを預け、今度は地下鉄で台北101の足元の駅まで移動。
おぉ~まさに見上げるようにそびえたつ台北101。時間はまだ11時前なので、展望台チケット売り場やエレベータは空いていて、すぐに地上380mまで上がれました。展望台からの眺めは、東京スカイツリー(できた年の夏に上ったことがあります)から見た風景に似てますかね。
また今日は天気もよく風もなかったので、屋外展望台も開いていました。外とは言っても安全のため背の高い厳重な柵に囲まれているので、恐怖感はほとんどありません、安心してください。屋内展望台に戻り、マンゴージュースを食べてひと休みした後、12時過ぎに台北101を後にして、台北駅まで戻ります。台北駅ではコインロッカーが開かなくなるというトラブルがあったものの、係員を見つけてすぐに対処。台北駅地下道を歩いて、台北西バスターミナルに移動し、ここからはバスで桃園国際空港まで。ここまでくるともう安心…という感じで、バスの中ではしばし寝てしまいました。
桃園国際空港に着いて、手荷物に入れている化粧品などをスーツケースに移してからチェックイン。帰りの飛行機は順調に飛びそうです。スーツケースのチェックが無事通過するのを確認してから、遅めのお昼をとりました。
帰りのLCCはほぼ順調に飛んだとはいえ、成田到着は夜9時をまわる時間です。しかし銀座までのバスは本数も多く、Suicaで「ピッ」っと料金も支払えるので、なかなか使いが手も良いバスだと思います(本当は自宅近くまで直行のリムジンバスがあるのですが、夜9時を過ぎるとバスがない…)。銀座で下りたら地下鉄1本で自宅最寄駅まで…なんとか日付が変わる前には自宅に帰ることができました。
クルーズ総括
今回のコースは4泊5日なので、ショート・クルーズの中でもさらにショートと言えるコースでしたが、南国3島は那覇も石垣島も宮古島も、魅力的な寄港地ばかりで、十分に満足いくクルーズでした。何より天気に恵まれ、雨しらずだったのが良かったですね。
石垣島も宮古島も、ゴールデン・プリンセスは巨大すぎて埠頭に接岸できず、沖止めでテンダーボートによる上陸となりましたが、やはり大きな船でも接岸できるよう埠頭を整備して欲しいものです。
このレポートを書くのに改めてこのコースを調べたら、9月出発から石垣島と宮古島の寄港順序が逆になったコースが紹介されていました。そうですよ!初めからこの順序でクルーズすべきだったんですよ!! 那覇入港の時間は変わりませんが、石垣島も宮古島も、どちらも朝7時半や8時入港となっており、どちらも日中1日かけて島を楽しめるようになりますね。
日本の島々に行くのに「わざわざ台湾まで飛んでそこから船に乗って移動するってどういうこと?」と返されることもありますが、クルーズ船に乗ることも目的の一つと考えているので、まったく問題ありません! 最後に、このコースが今後、地中海やカリブ海、アラスカのような定番クルーズ・コースとなってくれるよう願っています。