ダイヤモンドプリンセスでのクルーズ旅行から戻って1週間が経ちようやく普段の生活にも慣れました。旅行では夢のような楽しい思い出がたくさん出来、クルーズ船のスタッフの方達には感謝しております。まだ日本の旅行スタイルにはなじみの少ないクルーズ旅行かと思いますが、どんな方たちが参加しているのか、どんな準備が必要なのか等、参加者の立場でお伝えしたいと思います。
我が家は、度々国内外の旅行に出かけているのですが、クルーズ旅は2回目となりました。1回目は3年前にイタリア発着のクルーズ船での旅でしたが、現地まで行く過程において時間や体力的に負担がかかり、また旅行中はほぼ英語での会話だったためストレスとなってしまい結果的にその後は遠のいてしまっていました。
この度、日本発着のクルーズ船のモニター募集があり、これなら気軽に参加できそうだと思い参加させていただきました。
出発の前までにIACEトラベルから旅行に必要な手引きが送られてきます。我が家の滞在する部屋は12階の内側の部屋でツインベッドと簡易ベッドの部屋でした。手引きを見てまずはフォーマル用のスーツ、靴を準備しました。前日には1週間旅行用の大きなスーツケースいっぱいの荷物になりました。こちらは、宅配サービスを利用しても送れるのですが、帰りのみ利用をしました。
出発の日、豊橋駅から新幹線に乗り、乗り継いで関内駅まで行きました。ここからタクシーに乗って1メーターで船の泊まっている横浜港大さん橋国際客船ターミナルまで行きました。あらかじめチェックインする時間も決まっていた為、時間までに到着しました。
すでに船は到着しておりその美しい姿にとても気持ちが高ぶりました。ここで出国手続きも済ませました。驚いたのは、日本人の旅行者が大半で外国人家族も参加しており、年齢層も高齢者が多かったですが、若い人も比較的多く、車椅子の方がわりと多かったことです。様々なお客に対応しているものと思い、さらに期待できました。
夕方船は出港し、まもなくベイブリッジの下を通過しようとしたころ、私は15階まで上がり、その瞬間をみることができました。船はブリッジの下をぎりぎり通過するのでそこが見所であると聞いたことがありましたが、他の方たちも瞬間歓声が上がりました。これはぜひともこれから乗船予定の方にお勧めしたいポイントです。
夕食は17時半と19時45分の2回制でしたが、我が家は2ndシーティングの時間を選択しました。6人テーブルでしたが、もう1家族と最後まで会うことはありませんでした。食事は14階でも軽食をとることができ、また別料金でイタリアンや寿司レストラン、ステーキレストランにも行くことができ気分やシーンに合わせて選択できます。夕食は5階のサボイレストランが指定でフルコースのメニューをいただくことができました。メニュー表は日本語でしたが、ウエイターは英語で話すため、多少の英語力は必要だと感じました。メニューは選択できるのですが、私は最初の日、タコの酢の物と牛ヒレのグリルを注文しました。なんと、お味噌汁やお豆腐も注文できるのです。量も程よくとてもおいしかったです。少し残念だったのは1stシーティングの終了時間がずれこんで、しばしば2ndシーティングの開始時間が遅くなっていたことです。その他にもShow timeも食事時間にあわせて2回制にしてあったのですが、食事を終えてSow timeに間に合わせるのは難しいと感じました。
フォーマルディナーは2日目にあり緊張しながら正装して行きました。皆さんおしゃれしてとても華やかでした。この日も牛ヒレ、ムール貝のスープをいただき、ウエイターにも話しかけてもらい緊張はほぐれました。
初日は船の中で自室に戻るのも迷うくらいでしたが、帰る頃には広い船内を迷うことはなくなりました。毎朝ラジオ体操の音楽が14階に流れ、参加者とともに体操しました。3日目に船内を散歩中5階で三菱重工のプレートを発見したときには感慨深いものがありました。
3日目にプサンに到着し、無料のシャトルバスに乗って市内まで行きその後は、家族3人だけでシティーバスに乗って市内を巡りました。文字も言葉もわかりませんが、主要な場所は英語が通じました。日本語の交通標記がありわかりやすかったです。あちらこちら高いマンションが急斜面に建っており渋滞がすごくて観光した時間は十分ではありませんでした。
3日目の夜、予約しておいたイタリアンレストランサバティーニで食事しました。食べきれないほどのステーキが思い出に残りました。このために次回も乗船したいと思ったほどです。家族もロブスターがのったパスタを注文して斬新な盛り付けにわいわい会話もはずみました。
4日目の朝、長崎に到着しました。この日は朝9時ごろ日本入国の手続きが行われ、無事に観光に出かけました。港から市電のりばが近いのが良かったです。まず、徒歩でグラバー園へ行き見学しているとグラバー邸でNHKの取材にばったり会い、世界遺産の申請が通ったことを知りました。インタビューは採用されませんでしたが後で同行していた娘の横顔がニュースでながれていたことを知り、思い出に残りました。また遠くの三菱重工の造船所で新たな船を作っているのが見えて普段とは違う観点で見学できました。次に市電で出島まで行き、現存の石垣をみることができて感慨深かったです。そして3箇所目は平和公園で、74歳にして初めて訪れることができ良かったと思いました。この日もぎりぎりの観光時間でしたが満足のいくものでした。午後4時半頃、横浜に向けて船の出港セレモニーが行われ、チアガールやブラスバンドの演奏に見送られました。毎回セレモニーは行われるそうですが、最後に指揮者の先生、生徒さんが手を振ってくださいました。
5日目は終日航海日で午後にライブジャズを聞きました。イベントのスケジュールは船内新聞で確認してから出かけます。たいてい船の中央のホールでは様々なイベントがあるのですが、船全体のいろんな箇所であるためはしごのように移動します。中にはたくさんの見物客でみることが出来ないものもありました。
夜に家族で15階のジムに行って初めて筋力トレーニングをしました。最後の夜はダンスパーティーを楽しみ夜の11時まで夜更かししました。
6日目の朝、起きたらすでに大さん橋に接岸しており、名残惜しかったのですがとても満足して下船しました。
今回の旅を総括して、高齢者や障害者の人でも楽しめる船であるといえます。しかしあえていうなら、テレビのリモコン操作の方法が難しく、シャワーの温度が低く、5階アトリウムの椅子が少なすぎたと思います。
また行きたいかと聞かれたらはいと答えます。今度は、他の地域をまわりたいし、また同じ船に乗って旅をしたいと思います。長々と書きましたが、関係者の方々にお世話になり感謝申し上げます。