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クルーズマンズではじめよう
MSCに限らず、外国船の場合、船会社やチャータークルーズを実施する代理店の判断で日本発着の就航が実施できる訳ではないようです。
先日JTBから出されたベリッシマの年末年始のチャータークルーズの中止を告知するレターによると、3つの条件が揃う必要があるようです。
入国時の港での税関、出入国管理、検疫対応に問題がないこと
日本並びに寄港予定の台湾や韓国等の政府当局からクルーズ船による出国入国の際に求められる事項が滞りなく行えること
入港予定の港湾にて受け入れ許可が得られ、医療体制・隔離施設の確保に関する地元の合意が得られること
確かに、ダイヤモンドプリンセスでの感染隔離の印象が強烈に有りますから、入港予定の港を抱える自治体は、環境確保ができるかどうかの判断に頭を抱えることだろう、と容易に推察できます。 自治体によっては、次の感染ピークが来た場合に住民に対する医療体制でさえ不安が有れば、数千人単位でやってくるクルーズ船内で罹患者が出た場合の対応など論外、と言う話になっても不思議ではありません。 新型コロナと言う感染症が法定伝染病として最も危険性のある病というレッテルを国が張り替えるなどの措置が必要になるのではないでしょうか。
そうした国や自治体側の環境が整わなければ、MSCだけでなく、キュナード、プリンセス、コスタ、ロイヤルカリビアン、セレブリティーなど来春以降に予定されている外国船の来日は全て見送られるのではないかと思います。 逆に環境が整えば一気に就航確定となるでしょう。
日本発着となれば、クルーを含めた数千人分の1週間前後分の食材が必要になります。入港する港で停泊時間内に積み下ろしを確実に行うためには、食材だけでなく、運搬や港湾作業の人員も確実に確保する必要があり、計画には数ヶ月を要するかもしれません。 国の対応が変わるのを待ちながら、どのタイミングで中止を発表するか、チキンレースのような状況になりつつあるのではないかと思います。
来春以降、MSCやキュナード、セレブリティーは9日前後かそれ以上、プリンセスは1週間前後、コスタは3〜5日程度のクルーズが多く予定されていますが、食材調達などのことを考えると日数が長い程、催行確定の判断を早くしなければならないように思います。日本船並みに日数の短いコスタは、ギリギリまで判断を先延ばしできるのではないかと考えると、結果的に外国船ではコスタがアフターコロナに最初に日本発着を実施する船会社になる可能性があるかもしれません。