キュナード・ライン(Cunard Line)は世界で最も古い旅客船会社である。
2015年には誕生175年目の記念を祝った。

英国カーニバルがオペレーションをしているが、2005年からはカーニバル・コーポレーションが親会社となった。

1839年カナダ出身のサミュエル・キュナード氏が初めて英国大西洋横断蒸気機関郵便契約を、1840年にキュナード氏とスコットランド人蒸気船エンジンデザイン建築士であるロバート・ネピア氏とで「British and North American Royal Mail Steam Packet Company」として創業を開始。
その後、「Cunard Steamships Ltd」へ変更。

大西洋横断のルートは英国・リバプール、カナダ・ハリファクス、アメリカ・ボストンであった。


1852年、キュナードは世界ではじめて蒸気船で運賃制を用いて乗客を運んだ会社となった。
1871年、ホワイト・スター・ラインが創立、ダイニング・サービスや十分な広さの客室などを備えた豪華客船の標準となるサービスを打ち出し、キュナードは1879年に「Royal Mail Steam Packet Company」は「Cunard Steamship Company,Ltd」に編成され、ホワイト・スター・ラインに追いつく為に、客船の準備などをおこなった。

1929年、英国政府の援助を受けて、初代クイーン・ メリー(Queen Mary)を建造し、タイタニックを所有していたホワイトスター・ラインと合併。

1934年、キュナードは再び英国政府に支援を受けて、1935年に客船クイーン・メリー(Queen Mary)、1939年にクイーン・エリザベス(Queen Elizabeth)の造船に踏みだした。

1950年にキュナード・ラインと名前を変更。

キュナードは第二次世界大戦終了時には世界で最大級の大西洋横断乗客船ラインとなり、1950年第半ばまでキュナードは12の客船で英国からカナダ、アメリカへオペレーションしていた。

しかし、1958年以降の大西洋横断ライナーはジェット旅客機の台頭により採算性が取れなくなってきたことで、事業は衰退した。
1998年、カーニバル・コーポレーションはキュナードを買収。
5年後にクイーン・エリザベス2(Queen Elizabeth 2)の大西洋横断クルーズはクイーン・メリー2(Queen Mary 2)に置き換えられ、他クイーン・エリザベス、クイーン・ビクトリア(Queen Victoria)のオペレーションをおこなうこととなった。

現在では、キュナードは北米とヨーロッパの定期便を運航する唯一の客船会社となっている。
2008年、クイーン・エリザベス2は客船としては引退し、2018年からはドバイで海上のホテルとして利用されている。