11月7日、ドレスコードフォーマルの晩餐の日、これぞ最後の晩餐。
そして、いよいよ明日の晩が最後の船の宿泊となる。二週間の長い航海と思うが、乗ればすぐ終了である。あっと言う間の出来事と思う。
バルセロナより、最終寄港地までは、本当に快晴の毎日であった。
大海原横断は、船は連日よく揺れ、後半の天気は荒れ具合であった。
本日、ディナー終了後9階の外デッキにでると、
夜は、まことに穏やか、雲は流れ流れだが、月の明かりが大変美しい。
「なんだ、今日は、満月であったか。」雲が切れるとまん丸な、月がきれいにみえる。
嗚呼東京では、どんな月なのかと思う。しかし同じ月を見るのに、何故こんなに風習も言葉も違うのか?とに角あの巻き舌英語ばかり聞いていると、腹が立つ。ゲップが出る。
今日はそんな中、ドイツ人にあった。
向こうも片言日本語、こちらも、ヴィア ジント ジイー フロインデ(我々は友達)と応酬する。
ベートーヴェンの、第九の歓喜の歌「フロイデ シーネル ゲッテル フンケン」一緒に合唱。
さて、本日は最後のドレスコードフォーマル。
二週間で、フォーマル二回は、あまりにもフォーマル少ない、普通なら四回はある。
フォーマルは、ダイニングそれなりのメニューが必要となる。
拠点母港変更の、リポジショニングは安くあげたいのか、フォーマルが少ない。
今回、エンターティメントの品質は、落したと思うが、食の質は落さなかったと思う。
さて、本日のフォーマルナイトのメニュー。
① エスカルゴ うーん多分インドネシア産 まあまあこんなものだが美味しい。
② シーフードチャウダー アメリカらしいチャウダーこれもよし。
あさりのかわりに、ムール貝
③ ロブスターテイルとフィレミニオンステーキ
ウエイターがくるり、実を剥がす。
もちろんレアでいただきました。いい赤さだ!
基本的には、今回のダイニングは、時間の決めないオープンシーティングだが、結局同じテーブル
おなじウエイターにて、夕食は食べた。
ウエイターは、昼間はビュフェ勤務ながら、我々を見つけると大変よくめんどうを見る。水や、コーヒーなど、なんでも運んでくれるので、大変助かった。
チップ5ドル也。
テーブル№140結局、ファーストシーティングと同じ事であった。
④ デザートは、よく分らないが、チョコレートシンフォニー(交響曲)との名であった。
私は、特注でチョコレートコンチェルト〔協奏曲〕をもってこいと言う。
さあさあ、ウエイター困った、困った。
さあ明日が、終日航海最終日、エンターティメントが、クルーショーなど貧弱だが、ゆっくりマッタリ海を眺めてすごす一日はとても良い。横断の6日間など本当にあっという間の出来事と思う。
特に、荒れる海を眺め、外周デッキのソファーで、コロナビールを飲み、ウトウトするのは、実に楽しい。
船は急患の為、寄り道をしたが、順調にフロリダに接近している。
方位270度、20.6ノットの高速航行。
明日は、いよいよ下船準備、荷物パッキングしないと、久し振りに、なにかあったのか、アメリカのグーリーンの入国カードを書かせられる。911何週年かのロス入国以来だ。
まさか船のターミナルで、靴脱いで、ベルト外して、ホールドアップ、指の指紋全部の入国審査か?
夜遅く10時、アウトサイドデッキのソファーに、寝転び天を仰ぐ、雲が流れ、月が輝く、雲の流れは、時に早く、時に遅く、月を隠し、輝かせ、劇場のすばらしき物語りなき、小道具である。
永久の繰返しに、再び同じものはなし。これまた人の人生に同じ。
大海原の劇は、これ限りなく続く。美しき永久、これぞ胡蝶の夢か。そして明日。
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