花毛布(飾り毛布)

花毛布(飾り毛布)

2008年12月15日 23:52
mr. punipcruisesのアイコン

mr. punipcruises

船舶専門の画家、イラストレーター。本格海洋画風作品から水彩画、コミカルなイラストまで画風にこだわりを持たない。船旅専門誌のイラスト記事、横浜港の広報誌の表紙、レストランクルーズ船のパンフレット、クルーズ客船のギフト商品パッケージイラスト等を制作。クルーズ客船のキャラクター「クルボン」の原作者 東京海洋大学やクルーズ客船船内で水彩画教室を開催、年に1回、横浜で個展を開催、2019年秋には神戸でも個展を開催した。 少年時代に伊豆大島に行って以来、船と船旅の虜となり、故柳原良平氏の著書を読み船の絵を描き始める。 初代さんふらわあや初代にっぽん丸にも乗船したが、その後二十数年のブランクを経て船旅と船の絵を再開した。 水に浮かぶ乗り物なら渡し船からカーフェリー、離島航路等なんでも乗るが、家庭の事情から長期の外航クルーズ客船にはなかなか乗れていない。 公式サイトはこちらからどうぞ www.punipcruises.com

プロフィールを見る

横浜港の保存貨客船「氷川丸」を見学した方は、公開されている一等船室のベッドにこんな変わったかたちに折られた毛布をご覧になったことがあるかと思います。

他にもこんなかたちや

こんなかたちなど

もっともっと実に数多くのかたちに折られた毛布がそれぞれのベッドに飾られています。

これは戦前の旅客船のサービスの一環として伝統的に伝えられている「花毛布」(飾り毛布)という折り方で折られたもので、数十種類の折りかたがあり、毎日客室係がベッドメーキングの際に造り上げて乗客を楽しませたそうです。

戦後も昭和30年代までは青函連絡船の寝台や国内航路の客船、フェリーの上級船室でもよく見られましたが、現在ではこの折り方を知る船員の方が少なくなってしまったためか、ほとんどなくなってしまいました。(函館の保存青函連絡船「摩周丸」にはたくさん展示してあるようです)

大型外航客船では、戦前から戦後にかけて長年、旅客サービスを続けてきた商船三井客船の「にっぽん丸」や日本チャータークルーズの「ふじ丸」(もともと商船三井の船だったので)のデラックス以上の上級船室のベッドでは現在でも見ることが出来ます。

そんなもう保存船での展示か、高額クルーズでしか見ることの出来なくなってしまったこの伝統の「花毛布」。

実は関東近辺の皆さんならごくリーズナブルな料金での航海で、実際に利用することが出来るんですね。

それがこの船

先日、わたしが式根島から乗船した、下田〜伊豆諸島航路の小型貨客船「あぜりあ丸」(480トン)です。

「え〜!!!!こんなちっちゃな離島航路の船で?」と思われるでしょうが、これがその証拠の写真


どうです!立派なものでしょう!

船と船旅をこよなく愛するこの船のパーサーが、毎日心をこめて折っている作品の数々です。

「こんな小さな船でも、気分だけは在りし日のオーシャンライナーを味わってもらおうと思ってね」とパーサーは自慢げに話しておられました。

なお この「花毛布」、この船では一等客室だけのものですが、2等船室のかたでもパーサーに頼めばこころよく見せてくれるはずです(たぶん)

皆様、ぜひ一度ご乗船を!

一番短い、新島〜式根島間でしたらたったの610円(1等)で1万トンクラスの豪華客船気分が味わえますよ〜(笑)

ちなみに今、海外のクルーズ客船ではタオルを使っていろいろな動物を造ってベッドに飾る「タオルアート」が流行っているようです。

コメント

18
ゲスト
2008年12月16日 08:18

粋なはからいですね〜!!素敵です。 値段も3桁くらい違うし・・・。

ゲスト
2008年12月16日 09:24

若い頃、連絡船の中でこんな風に毛布が飾ってあったのを見て自分の船でもやってみたところ 船長に「普通に畳め」と一括されました、ユーモアー???の分からない船長でした。 ちなみに私の乗船していた船は客船ではありませんでした 。。。。^^

ゲスト
2008年12月16日 16:56

素晴らしい! こういった心意気を見せられるとキュンとします。 もったいなくて解けません。 お手間かもしれませんがこれからも続けて頂けたら嬉しいですね。

ゲスト
2008年12月16日 21:36

凄いですね! パーサーに拍手です。 こんな花毛布だったら、崩すのにためらうかも? 今後も続く事を願います。

mr. punipcruises
mr. punipcruises
2008年12月17日 01:11

アントンさん、粋ですよね〜 もう普通の国内航路の船では絶対に見られないと思っていました。

mr. punipcruises
mr. punipcruises
2008年12月17日 01:15

セールフォーさん、実際にチャレンジしてみたと言うのがさすがです。 客船じゃ無くったってそのくらいのゆとりは必要ですよね。 なにも毛布が痛むわけではないし・・・ でも実際に上手に何通りも折れるようになるには相当の熟練が必要だそうです。

mr. punipcruises
mr. punipcruises
2008年12月17日 01:20

ぽめらさん、本当にパーサーの心意気だと思います。 たぶんずっと続けていってくれることでしょう。

mr. punipcruises
mr. punipcruises
2008年12月17日 01:21

浦郷湾さん、実物をみると感激しますよ! でも、わたしはしっかり崩して使ってしまいました(苦笑)

ゲスト
2008年12月17日 22:34

花毛布が(あぜりあ丸)にあるとは驚きです。 パーサーの船を愛する心とCS120%を目指している ものですねえ。 続けてほしい一芸です。ポチ!ポチ!!

ゲスト
2008年12月17日 22:42

その昔、あるぜんちな丸(横浜ー神戸帰国便)で初めて見ました。 (にっぽん丸)や(ふじ丸)ではいつも安キャビン ばかりですので見ていませんねえ。 たかまる

mr. punipcruises
mr. punipcruises
2008年12月19日 00:05

たかまるさん、ありがとうございます。 昔、「にっぽん丸」(旧あるざんちな丸)に乗ったときはたしか無かったと思います。 もっとも一番安い部屋でしたので・・・

ゲスト
2008年12月20日 10:12

素敵ですね。タオルでも難しいのに毛布では大変だと思います。 是非見てみたいです。

ゲスト
2008年12月20日 12:21

PUNIPさま こんにちわ。 離島航路で花毛布とは素晴らしい!パーサーの心意気に拍手です! 以前『にっぽん丸』に乗ったとき、部屋のベッドに花毛布が施してありました。 はじめて乗った(現在に至るまで唯一・・・)豪華客船だったので、 「ステートルームなのに花毛布!」と感動しました。 もちろん、しばらく崩さず眺めて写真も撮りました。 では、失礼します。

mr. punipcruises
mr. punipcruises
2008年12月21日 00:24

やすこさん、わたしは逆にタオルアートを見てみたいです。 日本のクルーズ船でもやってもらいたいですね。

mr. punipcruises
mr. punipcruises
2008年12月21日 00:32

鉄軌星斗さん、「にっぽん丸」や「新さくら丸」など商船三井の客船も以前はすべての客室で花毛布をやっていたみたいですね。 いまや人材不足なのでしょう。残念です。

ゲスト
2011年3月7日 10:06

船乗りさんて粋な人たちだなあ

ゲスト
2014年6月24日 14:06

花毛布を調べていてこちらにたどり着きました。 花毛布を実際にサービスしてくれるところがあるなんて! 船は実はちょっと苦手なんですが 自分の目で見てみたいです。ありがとうございました。

mr. punipcruises
mr. punipcruises
2014年6月25日 23:27

みかんさん、ご訪問&コメントありがとうございます。 花毛布は日本の船の伝統的な行事…もっともっとほかの客船でも見られるようになるといいですね。

コメントを投稿する

コメントの投稿にはログインが必要です。

PUNIP CRUISES

このブログについて

PUNIP CRUISES

客船、クルーズ、フェリーなど船の旅に関すること全てを、自分で描いた船のイラストをメインにいろいろな角度からとりあげたブログです。

このブログの他の記事

ブログの一覧へ
#がんばれダイヤモンドプリンセス

#がんばれダイヤモンドプリンセス

今やTVのニュースで見ない日のない、プリンセスクルーズのダイヤモンドプリンセス 良い時は「豪華客船」と言う決まり文句で思いきり持ち上げるのに、何か問題があると叩きまくるマスコミと、それに便乗して勝手な事を言いまくる人達のコメントに嫌気がさして、大変な状況にある乗客、乗員の方々を応援しようとTwitterに #がん

記事を読む
ウッドバーニングアートの新作

ウッドバーニングアートの新作

かなりテキトーでおっちょこちょいの私は1日に何度となく探し物をしているのですが(自慢するな!)、先日、やはり画材関係の探し物をしていたら偶然、A4ぐらいの大きさの未使用のシナベニヤ板を発見しました! よし、これは神様が私に久しぶりにウッドバーニングアートをやりなさい!と言うお告げに違いない! と普段は神様な

記事を読む
ぱしふぃっくびいなすのギフト商品用イラスト

ぱしふぃっくびいなすのギフト商品用イラスト

![](embed:photo/92926) この春から日本クルーズ客船 ぱしふぃっくびいなすの船内ショップで販売されるギフト商品(チーズケーキとクリーナークロス)用のイラストです。 また発売になりましたらその商品写真をアップしますので乗船の折はぜひお買い求めください。 ところで、クルーズ好き、港好き

記事を読む
商船三井客船広報誌「海」89号

商船三井客船広報誌「海」89号

![](embed:photo/89158) 1921年(大正13年)創刊のかつての大阪商船の広報誌「海」の流れを汲む、商船三井客船 にっぽん丸のリピーター向け広報誌「海」の89号が発刊になりました。 今回も前号に引き続き、私が表紙のイラストを担当させていただいております。 見ての通り、昇る朝日を背景

記事を読む
ピアノ ランド、もうすぐ横浜初来航!

ピアノ ランド、もうすぐ横浜初来航!

いよいよ一週間後の2月1日、バミューダ船籍の中国客船、ピアノランド MS PIANO LANDが「やっと」横浜港にやってきます。 もう西日本の港には昨年秋から入っていますが、関東にまで足を延ばすのは今回が初めて 7万トン足らずの中型クルーズ客船ですが、横浜港の初入港客船はこの船が最初なのでとても楽しみです。

記事を読む
さんふらわあの系譜

さんふらわあの系譜

![](embed:photo/88267) 1972年の最初の「さんふらわあ」から最新の2代目「さんふらわあ きりしま」まで、28隻のさんふらわあシリーズ(RORO船を除く)を18のタイプに分け、デフォルメイラストにしてだいたい年代順に並べて描いてみました。 最初の船の名前はサブネームのつかない単なる「

記事を読む