船のマメ知識 「スエズ運河」

運河シリーズ その2です。
パナマと並ぶ世界三大運河の雄。スエズです。
スエズ運河(Suez Canal)とは、スエズ地峡に位置し、地中海と紅海を結ぶ運河。

エジプト領内に属し、その長さは運河北端の港湾都市「ポートサイド」と南端の商業都市「スエズ」を結ぶ全長90マイル(約167キロメートル)に及ぶ。船の大型化にあわせて幾度かの改修が行われ、現在は大型タンカー(載貨重量25万トン)の通航にも対応した幅200〜210メートル、深さ22.5メートルの運河となっている。1970年代の拡幅増深工事には日本の企業も参加。スエズ運河を利用してアジアからヨーロッパへ航海すると、アフリカ南端の喜望峰経由にくらべて約4,000マイル(約7,400キロ)も航海距離が短縮できる。地中海と紅海の水面がほぼ同じ高さのため、パナマ運河のような閘門(ロック)の必要がなく、水の流れが小さいのも特徴。
フランスの外交官レセップスの手によってスエズ運河が開通したのは1869年11月のことで、当時の水路幅は44m、水深は10mだった。その後行われた何回かの拡張工事の中で最大規模のものが1975年から1980年までのスエズ運河第1次拡張計画で、その際、日本政府は有償資金協力を行い、日本の民間企業の技術力が生かされた。その結果、航路幅は89 mから160 mへ、水深は14.5 mから19.5 mへ拡張され、従来の5万トン級タンカーに替わって15万トン級が通行可能となる。その後も工事が行われて、現在の水路幅は200〜210m、水深は22.5mとなっており、喫水22 mの25万トン級タンカーが通過可能。
※船舶航行可能水底の最低幅は60m
水路の幅はあるが、航行する船舶のサイズを考えると決して広いとはいえず、その通行も、コンボイと呼ばれる集団を組んで、縦列状態で運河を抜ける形態となっている。対面通行はできず、運河途中にある湖と、二重化された運河の部分で対向できるのみである。運河に入る前にコンボイを組んだり、途中、対向の為に待ち合わせるなどの待ち時間と、運河通行中の速度は低速(7ノット)で制限があるため、運河を抜けるにはほぼ一日がかりの航海となる。待ち時間を除いた運河航行時間だけであれば12時間前後。パナマはすべてを含んで9時間程度で運河を抜けることができる。
コンボイは15隻前後の集団で、スエズ運河管理局によってすべての運行はスケジュールされている。
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