最も感動した寄港地は、カナダのハリファックスです。キュナードが大西洋航路を始めた頃からの寄港地の一つです。元々は殆ど知らなかったのですが、行ってみると驚きと感動が満載でした。海洋博物館にはタイタニックに関わる収蔵品が多数展示されています。沈没の知......
最も感動した寄港地は、カナダのハリファックスです。
キュナードが大西洋航路を始めた頃からの寄港地の一つです。
元々は殆ど知らなかったのですが、行ってみると驚きと感動が満載でした。
海洋博物館にはタイタニックに関わる収蔵品が多数展示されています。
沈没の知らせを受け、この港からも多数の救助船が向かい、多くの遺体と共に遺品を持ち帰ったそうです。
実際にタイタニックで使われていたデッキチェアの実物が、世界で唯一現存し、展示されています。
この時に港の医師が遺体の特徴と遺品のリストを作り、遺品が散逸することなく遺族に引き渡せるよう資料にしたことが、現在の災害時の遺品管理の始まりだそうです。
共同墓地の一角には、タイタニックで被災した身元の判らない遺体や何らかの理由で遺族が引き取らなかった遺体が埋葬されています。
その中の、Unknown Childと書かれた墓標があります。恐らくは3等客室で身元不明の子供のお墓ですが、前にはお菓子やおもちゃ、飲み物などが途切れることなく供えられていて、涙を誘います。
回収された多数の展示品を通して、タイタニックで起きた悲劇を風化させないための取り組みを街全体で行なっているようでした。