AIDA Prima, Pelra
「最も」の定義には当てはまらないかもしれませんが、三菱重工が製造したAIDAのPrimaとPerla2隻は、技術的なチャレンジという意味で、興味深い船です。
ビジネス的には、火災などによる納期遅延にて大幅赤字を計上し、三菱重工の客船からの撤退。延いては造船そのものからほぼ撤退する原因となった大失敗プロジェクトでしたが、新しい技術を追い続ける三菱重工のDNAは生きていたと感じています。技術の三菱が本業の造船から撤退する現実は、日本のモノづくりの衰退を象徴する事象になってしまいましたが、別の分野で三菱重工の底力を見せてくれると信じております。
マルチ燃料ガスエンジン
主機には、天然ガス(LNG)、軽油、重油の3種類を使い分けられる、キャタピラのガスエンジンを採用していました。カーニバル社は、AIDA NovaとCOSTA Smeraldaでいち早くLNG燃料船を世界に先駆け投入しましたが、このPrimaとPerlaは、LNG燃料船の前段階としてのマルチ燃料エンジンの採用だっと思います。調べてみると、港についている時にLNGを使っているようです。
Air Lubrication System
2隻に搭載されたAir Lubrication Systemは船底から細かな気泡を連続的に送り出し、海水との摩擦を低減するシステムで、燃費の向上からC02排出が軽減されることになります。
https://www.youtube.com/watch?v=1RZ0UOIITMk
このシステムも大型クルーズ船としては最初の採用です。三菱が持つ技術ですが、競合もあるようです。
https://www.youtube.com/watch?v=KF4ULDEorro
残念ながら、こちらのYoutubeの方がよくわかる説明です。その競合はすでに竣工した船に対する採用(Retro Fit)が出来るようで、この2隻の竣工後にシンガポールのSemb Corpで、同じく三菱が製造した、DiamondとSapphireにRetro fitで採用されたのは皮肉です。
https://www.silverstream-tech.com/the-technology/case-studies/
シンガポールのSemb CorpはKeppelと並んで、既存船の改造を得意とする造船会社で、クルーズ船もよくドック入りをしています。
話は飛んでしまいましたが、AIDAとCostaは環境意識の高いヨーロッパを中心とする、ドイツとイタリアの船会社ですので、LNG燃料船を始めとする革新的な技術もどんどん取り入れています。



