先般のリアルタイム記事の補足です。
以前から疑問に思ってたクルーズ船でのチップなんですが...
先日のクルーズセミナーで、大手GSAのトップだった方からの思いがけない発言を聞いてしまい、この記事を書くことにしました。
さて、まずは"チップ"の一般論から...
チップ(Tip)とは、サービスの利用に際し規定料金とは別に支払う、心づけの現金をいう。 Gratuity とも。 一部の国(特にヨーロッパ)にて慣習として、ホテルの宿泊(ベッドメイキング、ルームサービス、ベルボーイによる荷物の運搬など)やタクシーの利用、レストランでの飲食、理容店や美容院、トイレの使用などに対して発生する。観光旅行の場合には、ツアーガイドや観光バスのドライバーに対して支払うこともある。 日本ではこのような慣習は廃れた、もしくはサービス料として無意識のまま徴収されているため、なじみの薄いものであるが、チップの慣習のある国では、サービス業の賃金が安く設定されているために、チップがサービス業従事者の生活給となっている。とりわけ、個人に対するサービスではそれが顕著である。このため、日本人が海外に行く場合はチップの認識をもって接することが求められる。また、国によってはチップも課税対象になっている。 近年では、欧米などでもチップを煩わしいと思う人が増え、チップを廃止をする店も増えつつある。チップは成果によって支払われるため、従業員のやる気を促すとの意見もある。一方、白人男性がもらうチップは非白人や女性より多い傾向があるなど、人種や性別など仕事の質とは直接関係がない事でチップの額が増減することもあり、反論意見もある。
from Wikipedia
このあたりの認識は、海外旅行を一度でも経験された方なら慣習的に把握されてる事と思います。
コレを踏まえたうえで...
クルーズ旅行においても、"チップ"は定常的なものです。
※ただし日本船や高級船では不要...
昔といっても、ほんの10数年前のことですが...
この頃までは、クルーズの後半(2日を残すくらい?)あたりに、ウエーター、アシスタント・ウエーター、キャビン・スチュワード(客室係)、メートルディー(給仕長)宛てになった封筒がキャビンに配られたんです。
船内新聞には、各々の職種に対しての一日あたりの最低限の金額の指針が示されていて、
それを、日数分かつキャビンの人数分掛け算して金額を算出し、その額を各々の封筒に入れて、下船するまでに(多くは下船の前日の夜までに)お礼とさよならを言いながら渡していたものでした。
おそらくですが...いわゆるメガシップによるクルーズが行われるようになった頃からですかね...
それが自動徴収に変わっていったんです。
理由としては、船の巨大化とともに、実際に手渡しする事が困難になってきたと言う現状とともに、船側の経費や手間の問題(封筒代とか...?)、乗客側に船内通貨の現金を船内に持ち込まなきゃいけない負担とか、払わない乗客の存在とか、様々な要因があったのだとは思うのですが...
この自動徴収(強制徴収?)へシステムの変更がなされた時に、名称も"チップ"という名称を改めればよかったのにと私は思っているのですが...
それこそ"サービス料"とかってした方が、すっきりするんですよね。
加えて、海外の旅行代理店などでは、チップの別途徴収をしない(サービスと称している)代理店もあったりします。
これって変ですよね...
いったい船のチップってなんなんでしょう???
一応、クルーへの現金収入っていう説明はされてますけどね...
どうもシステムが釈然としない。
一般的な"チップ"の概念からすれば、サービスの多寡で金額は変わる訳で。
この差配が実質的にはできない船のチップのシステムは、"チップ"と呼ぶには抵抗があるのです。
さて、以上をふまえた上で、昨日のセミナーでの出来事をレポートしますと...
※一字一句そのままと言うわけではありません。あしからず...
・クルーズにおけるチップの説明が始まりました。 ・ここで、ゲストパネラーの辰巳琢朗氏から「クルーズでもチップが必要なんですね?」という質問が投げかけられる ・対してカーニバルジャパンの木島女史から決まった額を払ってもらっているという説明がなされる ・これに対して辰巳氏から、「サービスの多寡で金額は違うんですよね?」と確認が入る。 ・木島氏から「個人的に多く払う事は構わない」との説明。 ・コレに対し辰巳氏から、「サービスが悪ければ払わなくても良いんですよね?」との突込みが入る ・コレに対し、木島氏が「オーストラリア人の乗客が、レセプションでサービスが悪かったからチップを値切りたいという依頼があった事がある」と解答した。
クルーズの常識は一般的な常識ではない...
っていう典型でしょうね。
一応、一般的にはレセプションでのチップの金額交渉は是なんですけどね。
※私はいままでそういう現場に遭遇した事はありません
今回の特筆事項は、この事をGSAが行為として存在する事を認める発言をしたっていう部分なんです。
これ、多少なりとも交渉力がある人なら、皆、値切り交渉を始めちゃう事になりかねない爆弾発言だと思うんですよね...
だって、いわばお墨付きを与えてしまったっていうことですから。
よりにもよって、プリンセスクルーズが来年度の日本発着クルーズにおけるチップ代金の値上げを発表したばかりっていうタイミング...(^^;)
※一日一人当たり$1.5程の値上げです。スイートは$2の値上げ。
騒いでいる人は居ませんでしたが、あの時、木島氏の発言を聞いたクルーズ経験者は我が耳を疑ったと思いますよ...
どういう波紋を呼ぶのか...何かしらのりアクションがあるのか...
カーニバルジャパンの行動を注目してます。
※写真はダイヤモンド・プリンセスのレセプション。
クルーズの初日と
最終日下船日の態度の違いが
ちょっといやですね
はじめニコニコ
最後とっとと出て行って
って感じをかもしだす乗務員がいます
((+_+))
ぶーぶーさん、こんにちは。
そういうクルーいますよね…(^^;)
今頃はアンケートも下船後にwebでっていうのも増えてきたので、そういう輩は名前を控えておいて後でアンケートに書くと良いですよ…(^^;)
ご指摘のように「サービス料」とした方がスッキリします。
チップ制度そのものが、国によって変化しておりますので、何処を基準にするかによって違うようにも思いますが。
アメリカは現在、チップ制からサービス料への過渡期かな?
フランスは20年ほど前には、所定率のサービス料+任意金額のチップ(小銭)。
日本でも昭和30年代の随筆など読んでいると、旅館等の場合、宿泊費に加えて「茶代」(帳場へのチップ)、担当する中居への「心付け」を渡していたようです。
その後は「サービス料」を自動的に課金されますが、それでも中居には心付けを渡していましたよね。
今では、心付けは少数派のようですが…
アメリカに「サービス料」というシステムが定着すると、自ずと変わるのかもしれませんネ。
本題に戻って、チップを値切るって、どうでしょう?
通常なされるべきことが、全くなされず、マネージャー等にさんざん抗議しても、放置されたら、究極の抗議手段としてはアリかもしれません。
個人的には「だってオージーだもん」って印象を受けました。σ^_^;
まりさん、こんばんは。
やはり"チップ"っていう名称がね…
実態に則していない印象が強いです。
サービス料にしちゃうと税金とかそのあたりが変わってくるんですかね?
そもそもどういう会計処理してるんだろう?
与太爺さん
マツコの番組でクルーズ300回乗ったオバサンがクルーズのノーガキを言ってますね
この番組を見て私も乗りました
って自慢話をする爺さん婆さんが書き込みしたいんでしょうね?
pandaさん、こんばんは。
う〜ん...知らない方にはそう映っちゃうんでしょうね...
上田さんって、とても優秀なライターさんですよ。
実際にご一緒した事ありますけど、とても楽しかった思い出しかありません。
うーん
私は苦手デス。σ^_^;
ところで、この「チップは値切れる」って、モンスタークレーマーを呼びそうですけれど、大丈夫なのかなぁ?
サービスって、受ける側の主観が大きいですもん。
標準的なサービスを受けていても「サービスして貰って無いから払いません!」ってゴネ得を狙う輩が出そうな気がしますけど…
GSA様が仰るんだから、値切れるんでしょうが、サービス料、チップの値切り交渉なんてみっともないナァ。
…と思う私は少数派かな?
それと、ご指摘のように「サービス料」だと国によって違いはあるんでしょうが、付加価値税が外掛けでかかってきますから、あえて「チップ」と表記しているのかも?ですネ。
まりさん、こんばんは。
はい、私もそれを危惧してます。
発言者が発言者ですからね…
私みたいな与太郎の発言とは訳が違う…(^^;)
あまりにも迂闊な発言だったなぁって。
興味深い記事でした。(笑)じっくり読みました。
チップは、お客様に直接接するスタッフの現金収入にはなりますが、裏方、キッチンスタッフの収入にはなりにくいですよね。
チップのない、システムの方がすっきりすると思うのはアジア人だからですかね。
サービス料は、金額に含めてもらい。。。。。。。
その上で、もっと素晴らしいサービスがあれば、特別のチップを支払いたいって思っております。
いちろうさん、こんばんは。
正しい感覚だと思います。
私だって払いたくないって言ってるわけじゃないんです。気持ちが伝わるように払いたい訳で…(^^;)
そのあたりの気持ちの問題なんでしょうね。
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