こういう船にこそ関心を...アルタニア（"Artania"）船内見学　その１　アウトライン

世の中、やれクアンタムだ、クイーンエリザベスだと騒がしいようですが...
その２船に先駆けて、ひっそりと横浜へやってきた１隻の船。
これがね...私の大好きな船だったのです。

まずは薀蓄話から...
というか、バックボーン知ってないと、こういう船は面白くないのです。

私、現在実際にクルーズを行っている世界中の船の中でも
「好きな船上位十傑」
に永年君臨してる船がいくつかあります。

その代表的な船のひとつが、現在、Holland America Lineに所属している

"Prinsendam"

なんですね。
この船は実際にクルーズ船として使用されてる現存する船の中では名船中の名船といっていい船でしょうね...
異論のある方は少ないかと...
興味がある方は是非wikiなどで調べてみてくださいね。
凄い船なんだ...

で、私の中でこの"Prinsendam"と良い勝負をするのが、今年（2016年）３月に日本へやってきた

"Artania"

なんです。
まぁ、この船に関しては異論のあるマニアな方もいらっしゃるでしょうけど...
でも、そういう議論が出来るっていうのも良い船の条件の一つだと私は思ってます。

もっともこの船、当初から"Artania"だった訳ではありません。
"Prinsendam"が元"Royal Viking Sun"だったように、
"Artania"も、元"Royal Princess"だった船です。

この"Royal Princess"、とにかく逸話には事欠かない船なんですよ...
いくつか例を挙げてみると...

・Princess Cruises初の新造船（1984年） ・ゴッドマザーは故ダイアナ妃 ・三菱重工が客船建造を再開した契機になったクリスタル・ハーモニー（現在の飛鳥II）は、 この船がモデル。 ・P&O移籍後、"Artemis"と改名され、後にP&O初の女性船長の船となる。 etc...

"Royal Princess"時代の末期に、日本にも寄港しています。
私、長崎まで追っかけしましたから...（＾＾；）
ロイヤルプリンセス 長崎来航
この時撮れたこの写真はいまだに私の宝物です...

そんな"Royal Princess"でしたが、"Royal Princess"だったのは2005年まで。
※上述の長崎は2004年でした。
2005年から2011年まで、P&O Cruisesの"Artemis"という船でした。
この"Artemis"時代に、横浜に一度来てます。
私、所用があっていけなかったんですよね...
その私の怨念か...その時の横浜は悪天候だったという...（＾＾；）
そして2011年からドイツのPhoenix-Reisenで"Artania"となったのでした。

"Royal Princess"時代から比べると、外見もだいぶ手が入ってしまってはいるのですが...
幸い、基本的なプロポーションまでは手が入っていないので...
好きなままでいられてるっていうところでしょうか...
2014年にはメインエンジンの換装まで行われています。
建造後30年を迎えて、まだまだ現役で使い続けるぞっていう意思表示だったと受け取ってます。

さて、この"Artania"の所属するPhoenix-Reisenという船社。
我々日本人には、初代飛鳥だった"Amadea"が所属する船社としての認知度が高いと思います。
実際問題、この"Amadea"に乗ろうっていう企画があったくらいですからね。
その「"Amadea"に乗ろう」企画を企てて、実際にやってしまったのが、私も懇意にしてるマーキュリートラベルさんです。日本ではこのPhoenix-Reisenと繋がりがある唯一のエージェントさんといっても過言ではないでしょうね。
マーキュリーさんといえば、「船好きとして拘りのある船旅をプロデュースする」というのを自他共に認めるエージェントさん。
そんなマーキュリーさんのお眼鏡にも適っているのが"Artania"なのです。

実は今回、マーキュリーさんはこの"Artania"の台湾->大阪のクルーズを区間売りしようと企てていたそうで...
残念ながら満室だったため叶わなかったそうなんです。
その代わりという訳でもないんでしょうが、横浜に寄港した時に、船内を見せてもらえる事になったんだとか。
マーキュリーさん、私がこの船に人一倍執心しているのをご存知なので...
「一緒に見ませんか」というお声をかけていただいたという訳です。

長〜い前振り、お付き合いくださいましてありがとうございます。
次から実際の見学編をスタートします。