遅ればせながら、あけましておめでとうございます。
昨年は、8月にクイーン・エリザベス、9月はノルウェージャン・ジェイドに乗船したのですが、これは8~10月にかけての85日間の一連の旅の一部でした。そして実は、10月にドバイで、接岸したままホテルとして営業している「Queen Elizabeth 2 Hotel」に泊まったというのが、クルーズマンズ的には書いておくべきネタだと思っていたのですが、いつの間にか年越ししてしまいました。まずは前段階の説明が長くなりそうですが、少々お付き合いください。
●予約まで
元々、長期の旅行はどこで予定が狂うか分からなかったので、ノルウェージャン・ジェイドを下船した後の日程は、かなり未確定なままスタートした旅行でした。実際、クイーン・エリザベス下船後、ノルウェージャン・ジェイド乗船前の約1カ月の間、9月頭に親子そろってローマで新型コロナ陽性となり、民泊先で自己隔離に。予定の一部変更を余儀なくされ、やっぱりかと。とは言っても、そもそも約1カ月開けたのは、もしもクイーン・エリザベスで感染した場合を想定し、次のノルウェージャン・ジェイドに乗れなくならないようにと、隔離期間等考慮してのこと。ローマ以降の日程変更は想定内でした。(スイスで感染したっぽいというのは予想外でしたが。)
対して、もしノルウェージャン・ジェイドで感染した場合は、最後の帰国日を先延ばしすれば良いだけなので、何日までにどこへ到着しなければならないという縛りが無い。海外旅行保険も、クレジットカード付帯のものを使うので、最長90日以内に帰国すれば問題無い。なので、下船後最初の一週間分はアテネの民泊先を早めに確保していましたが、その後はフライトも宿も日程が近づくまで予約していませんでした。大まかに、ドバイは行くつもりでしたが、アテネからドバイへのフライトは高く、アブダビに寄った方が断然安いということを調べていた程度。どう転んでも良いように、新型コロナ関連の入国に必要な手続き等は各国調べていましたが。
なので、ドバイの宿を決めたのは直前のアブダビ滞在中で、チェックイン当日の早朝だったと思います。ドバイは初めてで、どの地域に泊まるべきか散々悩んでいました。しかし、いくつかの予約サイトで条件を変えて色々比較していた時、そこで初めて、Queen Elizabeth 2 Hotelの存在を知ります。もう、どの地域かなんて関係ない。運命的なものを感じ、これは乗らねば!じゃない、泊まらねば!となりました。
https://www.qe2.com/en/
●到着までの苦労
位置関係としては、アブダビからのバスが到着するAl Ghubaiba Bus Stationから、直線距離的には近い。バスを降りたら、タクシーで簡単に行けるだろうと思っていました。UAEでは、Careemという配車アプリがあり、アブダビでも活用していたので、まずはそれで車を探しました。しかし、バスターミナルにはタクシー乗り場もあることになっており、そういう場所では配車出来ない制限があるようで、タクシーの乗り場を探しました。ところが、案内の示す方向に行っても見つからない。バスターミナルの外れに、タクシーが止まっているのは見つけたのですが、運転手が乗っていない。運転手らしき人々は、車が横付けできる通りの前に沢山立っている...彼らがどうやら、タクシーを探しているお客に声をかけているというのが分かりました。が、これは白タクなのかなんだか良く分からない。かなり怪しいのです。そこは既に、Careemでも配車可能な場所となっていたので車を呼んでみたのですが、何度やってもドライバーがマッチしません。ここは、立ってる連中の縄張りで、アプリでいくら呼んでも適正価格じゃ乗れないってことか...もしくは、目的地が敬遠されてる?
それでも、アプリ上で大体の値段は分かったので、近くでお客に声かけてる中でも正式なタクシーの制服らしき格好の運転手にホテル名を告げてみました。すると、帰ってきたのはアプリの表示した料金の3倍以上の高額な金額。何やら行くのが面倒な場所だという感じのことを言っていて、メーター使わずにボッタぐる気満々なのです。ドバイに対する印象が、一気に悪くなりました。
この手の連中が嫌いなので、もっとターミナルから歩いて離れて、流しのタクシーを拾ってみることにしたのですが、約3カ月の旅行の荷物を持っての移動は大変でした。しかも、結構離れても、全くタクシーが拾えないのです。アプリも、相変わらずドライバーがマッチしない。あちこち2時間程徘徊し、ホテルまで歩いて行こうかとヘトヘトになった頃、近くで同様にタクシーを探していた人が、1台止めることに成功しました。で、羨ましいなぁと見ていたら、なんと、その人がこちらに声をかけてきて、そのタクシーを譲ってくれたのです。吃驚しました。恐らく、私が高齢な母を連れているのを見てのことだと思います。(この旅では、どこの国でも日本とは比較にならない程、高齢者に優しい人々に何度も席を譲られたり荷物を運んでもらったりと助けられたてきたのですが、この時は本当に驚きました。)その方にお礼を言って、タクシー運転手にホテル名を告げると、一瞬考えた風でしたがOKとのこと。待機させていた母に声をかけ乗せ、やっとQueen Elizabeth 2 Hotelへ向かうことができました。
十数分で到着した際、メーターの金額はCareemより更に25%程安く、あのボッタぐりがメーターの5倍近くを吹っかけていたと分かりました。ただ、確かにここは厄介な場所で、最初のバスターミナルから直線距離では近いのに、多くの通りが工事中の影響か、物凄く遠回りしないと来れない場所でした。しかも、ホテルの周囲に何も無いので、帰りにお客がいなければ空車でしばらく走行せざるを得ない。Careemでドライバーが全くマッチしなかった(避けられた)のは、この目的地のせいかと、少し納得しました。メーター通りの適正運賃で乗せてくれた運転手には、普通より多めにチップを渡し、にこやかに別れました。
●チェックイン早々にトラブル
ホテルの入口は、Queen Elizabeth 2に直接ではなく、クルーズターミナルのような感じで岸側の建物にありました。
これがそれ。(船側から見おろして写したので、向こう側に街が近く見えますが、こちらに真っすぐ来られる道は無く、ひたすら水平方向に遠回りしなければ近付けません。)
レセプションへ進むと、てきぱきとした気分の良い対応でチェックインはスムーズに。ところが、ここで自分がスマートフォンを持っていないことに気付きます。やばい、タクシーに忘れた...血の気が引きました。日本のワクチン接種証明は、電子版に加えて紙でも取得していましたが、当時スムーズに帰国するのに必要とされていたMySOS等の健康管理アプリが使えないと困る。他にも、まだ航空券やホテルの予約もしなければならないし、GooglaMapが使えないと大変なことになる。あれもこれもみんな、スマホ無しでは...
焦りつつ、チェックインで対応してくれているスタッフにその旨を伝えると、「それはお困りですね」と。「タクシーですか?大丈夫です。ご安心下さい。連絡するので、電話番号は?」という感じで、直ぐに対応してくれました。アブダビ入国時に買った現地SIMを入れていたので、その番号を伝え、まずはそこに電話をかけてくれましたが、呼び出しのまま。次に、タクシー会社に電話をしてくれ、その間も「大丈夫、スマートフォンは見つかるので、安心して待っていて下さい。」と、声をかけてくれました。こんな迅速に完璧な対応をしてもらえることに、感動しました。そしてしばらくすると、先ほどのタクシーの運転手が、スマートフォンを手にホテルに入ってきたのです。「あなたのスマートフォンですか?」と。
も~本当に嬉しくて、一気にドバイの印象が好転しました(笑)
さて、「Queen Elizabeth 2 Hotel」の宿泊そのものについては、次の更新で(^^;;
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