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クルーズ旅行を、みんなの経験から。

船旅の真実 飛鳥Ⅱ編 34

朝食を終えデッキ10

船首ビスタラウンジ。

最後の航海の終着地伏木港を待つ束の間、各部屋ではスーツケースへの最後の片付けも済んだのだろうポツリポツリと人が増えてくる。

ラウンジの斜め30°ほどに傾いたガラスの向こうの景色は厚くグレーな雲。

雨がそのガラスとその湾曲に沿ったチェアーを濡らす。

パイロットの交代なのだろうかそんな雨にも関わらずその風景を収めようと熱心な青年がカメラを構えている。

ラウンジの中からはそんな彼を心配するご婦人方の会話。

薄いブルーのメガネは眉毛から頬骨までを隠すサイズのご婦人を中心とした数人のグループと

船内で知り合ったのだろう会話に敬いが表れる数人のまたグループ。

一度は乗ってみたかったと、飛鳥への感想を互いに語っている。

一杯のコーヒーと紅茶はカップの底にうっすらと残してある。

これを飲みきったらここから出て行かなければいけない訳では無いが、その場所に居る訳を残す。

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