さて、東京港を夜中に出港して伊豆の島々を駆け足で巡ってその日のうちに東京に戻ってくるという超マニアックな夜行日帰りツアーの始まりでございます。
乗った船は東海汽船の「かめりあ丸」(3837トン、1986年建造)。もう20年も経つ昭和末期の貨客船なのですがメンテナンスはしっかりしていて振動も少なくなかなか快適な船旅が味わえました。
夜の竹芝桟橋船客ターミナル ここが伊豆諸島への出発点です。
夏は浴衣姿の若い人たちで大賑わいの場所ですが、11月の平日のこの場所には静かな空気が流れています。
ちなみにここの売店では三宅島旅行客用のガスマスクを販売しています。
カウンターには東海汽船の歴史的名船「橘丸」(1772トン、1935年建造)の社員の方の手作りの模型が飾ってありました。オールド客船ファンは必見です。
午後9時40分、約150名の乗客が静かに乗船を開始しました。ざっと見たところみんな島の関係者と言った雰囲気で、伊豆の島々に遊びに行くといった感じの観光客の姿はほとんど見当たりません。もっとみなさん、島に遊びに行きましょうね!
午後10時、東京港竹芝桟橋を出港。となりのバースにはこのあとに三宅島〜八丈島に向けて出港する「さるびあ丸」が停泊しています。9月の東京湾三角クルーズではたいへんにお世話になりました。もちろん今はデッキに浴衣ダンサーズのおねいさんはどこにもいません(初冬の人気のないデッキに浴衣を着た若い女性がいたら却って不気味・・・)
画面左端の電飾キラキラ船はレストランクルーズ船の「ヴァンテアン」です。
レインボーブリッジを通過。昼間は何度となく通っていますが、夜のこの橋を通過するのはもしかしたらわたしにとって初めてかもしれません。ワクワク♪
最上デッキ、広いオープンスペースにはほとんど人影はありませんね〜
むかし、よく大島に潜りに行っていた頃、夏の土曜日の夜などはこうしたデッキにはゴザを敷いて寝る乗客でごった返していたものですが今でもオンシーズンにはそんな光景が見られるのでしょうか?
今回利用した、特2等客室。2段ベッドの10人部屋に5人の乗客でした。
新島まで2等料金に3000円ちょっとのプラスでプライベートな空間(照明付き)を得ることが可能で、じゅうたん部屋で一泊するのが苦手なわたしにとってはベストな選択だと思っています。
この船の唯一のパブリックスペースの軽食レストラン。
こざっぱりしていてなかなか快適なスペースで、わたしは深夜までここで読書をしていました。
出港して30分も経つと、エンジン音が突然変わって船はその動きを止めてしまいました。
アナウンスがあって、「このまま航海を続けると伊豆大島に真夜中に着いてしまうので、ここで時間調整のため停泊します」との事。昔は大島の沖合いで朝まで仮泊をしたものですが、最近はこうして東京港の真ん中で停まっているんですね。
水平線に見える夜景は羽田空港です。
それにしても本船航路のど真ん中で堂々と停まってしまうなんて、高速道路の走行車線にクルマを停めて寝てしまうドライバーみたいでなんとなく怖いんですけど・・・ま、いっか
次回は翌朝の伊豆大島到着そして新島までの島伝いの船旅の様子をお届けします。
私も利島にいってジェットフォイルで戻ってくるというのを何度か計画したことがあります。結局時間が無く実現していませんが(泣 そんな意味でもこの航海記は楽しみです。やはりデッキに出られないジェットフォイルよりは足が遅くても味のある船旅がしてみたいですしね〜
こたけさん、ジェットフォイルも速くてそれなりに面白いのですが、船旅としての情緒には欠けますね。
でもまた乗ってみたいです。あの乗り心地は独特です。
コメントを投稿する
コメントを書く