帆船「みらいへ」の乗船以来、すっかりトールシップの魅力に取りつかれてしまったわたしは、つい最近、大規模な修復工事が終了したばかりの明治7年生まれ(!)の保存帆船「明治丸」を見に行ってきました。
隅田川にかかる相生橋から見た光景
防潮堤に囲まれて全体が見渡せないのがちょっと残念。
それでは近くに行ってみましょう。
保存されているのは、東京海洋大学の越中島キャンパス
この一号館の建物も昭和5年の建築ですので十分な歴史的価値があるのですが、それよりさらに55年も古いのが「明治丸」です。
キャンパス内は入り口の守衛所で一言断ればだれでも入れます。
奥に進んでいくと芝生の向こうにその美しい姿が見えてきました。
横浜港の「日本丸」、富山港の「海王丸」といった後輩の保存船も素敵ですが、それに十分対抗できる美しさを持って佇んでいます。
それにしても背景のタワーマンション群が邪魔(;_;)
こういう陸上に埋めたれて固定された保存船を見るたびにいつも思うのですが、なぜ周囲に池を作って、船が浮かんでいるように見せかけなかったのでしょうか?
水深30センチでも周りに水面があることで、見た時のイメージがずいぶん変わってくるような気がします。
とくにこういう天気のいい日に水面に映る帆船の姿の美しさというのは格別のものがあるので…
実はここには8年ほど前に一度訪れています。
その時はまだ今回の改修前で、だいぶ傷んでいました。
同じ場所から撮った現在の姿
さきほど、周りに池があったほうがいいとか勝手なことを書きましたが、140年も前に生まれたウルトラスーパーおばあちゃんな船をこれだけきれいに修復する苦労は並大抵のことではなかったと思います。
なにせ彼女が生まれたほんの10年ぐらい前にはまだ新選組が京都で暴れまわっていたのですからねwwww
船首の船名やフィギュアヘッドまわりも実に美しくなっています。
それにしてもいい天気…抜けるような青空とはこんな様子を言うのでしょうか?
あのバウスプリットの先端に行ってみたいなぁw
船尾の飾りは植物のアカンサスの葉をモチーフにしているそうです。
ずらりと並んだ板付きの窓の向こうは明治天皇をはじめとするお歴々の居室
万が一にも海水が入ってこないように荒天時は蓋をするのでしょうね。
斜め後方からのショット
昔ながらのカウンタースターンが素敵
わたしにとってこの船の一番の萌えポイントはここ
整列した4本のキセル型ベンチレーターと細くすらりと伸びたクラシカルな煙突
最近の船の煙突は実は何本もの排気管を内部に取りまとめた単なる煙突風カバーでしかないのですが、この煙突はそのもの自体が一本の排気管…つまり本物の煙突です。
マスト類と同じ鮮やかなイエローオーカーとトップが黒のカラーリングはかつての北大西洋航路の英国の老舗海運会社、ホワイトスターラインそっくり
この煙突が4本並んでいたら、そのまんま「RMS タイタニック」ですねw
この日は残念ながら船内見学は出来ませんでしたが、楽しみはまた後に取っておくことしましょう。
とにかくこの日は彼女の麗姿をじっくりとながめられてただけで十分満足でした。
もちろんスケッチもしました。
また会いに来るからね〜
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