【1/11追記】
クルーズ船乗客の通関迅速化へ
クルーズ船乗船客の通関に関する日本経済新聞(電子版)の記事がありました。入国に時間がかかってしまうので電子化になると下船でのストレス軽減になりそうです。
”財務省は増加するクルーズ船の通関を迅速にするために、全国の港の税関で機械化を進める。旅券(パスポート)のコピーから情報を読み取れる端末などを配備する。
2019年度予算案に、空港向けも合わせて通関を迅速にする経費30億円を計上した。国際観光旅客税による収入を充てる方針だ。検査効率を高め通関を早くするとともに水際対策を強化する。
現在、クルーズ旅客の通関では税関職員がパスポートのコピーなどを目視で確認している。コピーに印字されたバーコードを読み取る「クルーズ旅客情報リーダー(仮称)」を来夏以降に約150台配備し、要注意客を素早く判断できるようにする計画だ。” (引用:日本経済新聞 電子版 2019.1.8配信)
【1/11追記ここまで】
1月7日より適用が開始された国際観光旅客税(出国税)。
初年度の国際観光旅客税の税収は500億円の見込みということですがどのようなことに使われるのでしょうか。
国際観光旅客税徴収の目的
日本政府は、訪日外国人旅行者2020年4,000万人、2030年6,000万人の達成に向けた施策を推進。観光先進国実現に向けた観光基盤の拡充・ 強化を図るため。
国際観光旅客税の使途
1.ストレスフリーで快適に旅行できる環境の整備
2.我が国の多様な魅力に関する情報の入手の容易化
3. 地域固有の文化、自然等を活用した観光資源の整備等による地域で体験・滞在の満足度の向上
↓↓↓具体的な内容は
1.ストレスフリーで快適に旅行ができる環境の整備
・顔認証ゲート、バイオカードの整備
→出入国時の円滑な環境整備
顔認証ゲート大幅増加、世界水準の指紋識別技術システムの導入、電子申告ゲートの新設などによるCIQ(税関・出入国管理・検疫)体制の整備。
・ICT(情報通信技術)などを活用した多言語対応等
・旅行安全情報等に関する情報プラットフォームの構築
・トイレの洋式化、キャッシュレス対応
2.我が国の多様な魅力に関する情報入手の容易化
・地方への観光客誘致促進
→日本政府観光局(JNTO)サイト等を活用したデジタルマーケティングの実践、多言語表記、無料Wi-Fiの整備
3.観光資源の整備等による地域での体験滞在の満足度向上
・国立公園での多言語解説の充実
→ダムなどの公共施設をツアー化す流など観光資源の発掘、国立公園や重要文化財での多言語解説、皇室ゆかりの美術品などを所蔵する三の丸尚蔵館の施設整備
・医療分野での支援構築
(引用:SankeiBiz 2018.12.16,財務省『国際観光旅客税の創設』)
国際観光旅客税(出国税)の概要
◯納税義務者:船舶または航空機により出国する旅客
◯税率:出国一回につき1000円
◯非課税対象者:
・船舶または航空機の乗員
・強制退去者など
・公用船または公用機(政府専用機など)により出国する者
・乗継旅客(入国後24時間以内に出国する者)
・外国間を航行中に天候その他の理由により本邦に緊急着陸などした者
・本邦から出国したが、天候その他の理由により本邦に帰ってきた者
・2歳未満の者
*本邦に派遣された外交官などの一定の出国については本税を課さない。◯徴収・納付:
1. 国際旅客運送事業を営む者による特別徴収
(国際旅客運送事業を営む者の運送による出国の場合)
※国内事業者については税務署、国外事業者については税関に納付
2. 旅客による納付(プライベートジェットなどによる出国の場合)
旅客は航空機などに搭乗などするときまでに国(税関)に納付
◯適用時期:2019年1月7日以後の出国に適用(同日前に締結された運送契約による国際旅客運送事業に係る一定の出国を除く)
国税庁サイト:「国際観光旅客税について」
【参考】日本以外で出国税,旅客サービス税を徴収している国
中国…90元(約1,500円)
香港…120香港ドル(約1,680円)
韓国*…10,000ウォン(約1,000円)
シンガポール…6.10シンガポールドル(約490円)
マレーシア…73リンギ(約1,880円)
インドネシア…20万ルピア(約1,650円)
タイ*…700バーツ(約2,200円)
ベトナム・ホーチミン*…20USドル(約2,300円)
ベトナム・ハノイ*…25USドル(約2,900円)
フィリピン…750ペソ(約1,610円)
メキシコ…29.85USドル(約3,400円)
オーストラリア…60オーストラリアドル(約5,300円)
*印=旅客サービス税として徴収している国
(引用:All about 旅行)
国際観光旅客税のまとめ・クチコミ
いよいよ国際観光旅客税の徴収が始まりました。
今年予定している我が家のクルーズ旅行の旅行代金にも請求書に『国際観光旅客税』が載っておりました。
クルーズ旅行でも海外へ寄港するクルーズであれば国際観光旅客税が課せられることになるので以前から施行されることは認識していましたが一般的にはまだ知らないという人が多いのではないでしょうか。
国際観光旅客税は「主に訪日観光客ための観光整備」に使われるということで日本人旅行客からは「自分たちのためではない」「(税率が)高い」との声もあるようで、国際観光旅客税の周知がまだ十分ではないように感じました。
調べてみると他国でも出国税や旅客サービス料が取られていたことを初めて知りました。日本より高額を徴収している国がほとんどなのも驚きました。
クルーズ旅行では、今のところ入国審査に時間がかかっているので、CIQが短縮されれば、寄港地ので時間が長く取れることにつながってくるので顔認証や指紋認証のシステムの早期導入を期待したいところです。
コメントを投稿する
コメントを書く