帆船に乗ると言うとクルーズ好きの方は地中海などの大型の帆走クルーズ客船を思い浮かべている事と思いますが、日本にも手軽に帆船を体験出来る船があるんです。だいぶ小さいですけどね
それがこの船
日本で唯一の誰でも乗れるスクーナー型帆船の「みらいへ」(362国際総トン)です。
元々この船は大阪市がトレーニング用として1992年に建造したのですが2014年に現在の一般社団法人グローバル人材育成推進機構の手に移り、神戸港をベースに日本中を航海しています。
この船が関東に来た時は私も出来る限り乗船するようにしており、今ではすっかりクルーの方とも顔なじみになってしまいました。
今回、横浜で2日間にわたって90分のミニクリスマスクルーズを行うことになり、もちろん私も乗船してきました。
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横浜港では今まではみなとみらいのぷかりさん橋に停泊していたのですが、今秋に新港ふ頭に客船ターミナルと大型商業施設を兼ねた「横浜ハンマーヘッド」が開業し、その横からの出港となります。 なぜかぷかりさん橋にいた時より大きくりっぱに見えますね
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さていよいよ乗船、さっそくブリッジ(操舵室)に挨拶に行きます。 この船はうれしいことに基本的に停泊中も航海中もブリッジは出入りが自由なんです。
ふつう船は原則としてブリッジには乗客はセキュリティなどの関係もあって立ち入り禁止、レストラン船などではブリッジ見学ツアーを行っている船もありますが、時間は制限されています。
ところがこのみらいへに乗船する人は「乗客」ではなく「ゲストクルー」という乗組員(クルー)に準じた扱いとなるため自由に入れるわけです。船マニアにとってはうれしすぎる対応ですね。
あ!だからと言ってあなた!勝手に計器盤のスイッチを押しまくったり、ポートラジオに反応したりしてはいけませんよ!
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今回は90分と言う短い航海でしたが数時間から数泊のロングクルーズとなると写真のような船首の先端まで行ける怖いけど楽しいバウスプリット渡りという体験もできます。
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サンタさんに見送られていよいよ離岸
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横浜ハンマーヘッドの施設がよく見えます。 大型クルーズ船はこの反対側に停泊します。
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大さん橋には飛鳥Ⅱがクリスマスワンナイトクルーズに出るため停泊中
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「乗客」でなく、「ゲストクルー」なのでこどもでも容赦なく帆走の手伝いはさせられます。
本牧沖で「ツー・シックス・ヒーブ」の掛け声とともに船首のジブセールを張りました。
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そして帆を張ったまま横浜港内に戻っていきます。
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航海中の帆船から見る氷川丸は太平洋航路黄金時代を思い起こさせます。
って生まれてなかったけどね(^▽^;)
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なんだか閲覧注意的なスプラッターな風景に見えますが(そう見えるのは私だけ?)ヤシの実による木甲板磨きの実習のあとの景色です。
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ありがたいことに停泊中の飛鳥Ⅱのすぐ近くにも帆走状態のまま寄ってくれました。
この2隻、どちらも金を払って乗って外国まで行ける船ではありますが、あらゆる意味で対極的な船ですね。
私がどっちに乗ってロングクルーズしたいかっていうと…う~ん迷うなぁ…
みらいへが今の倍ぐらいの大きさがあれば間違いなくみらいへなんですけどね…
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90分があっという間でハンマーヘッドに戻ってきました。
この船は今月29日から国際ヨットレースの伴走で南太平洋のパラオ共和国コロールまで20日間かけて行ってくるそうです。
ご安航をお祈りします。
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最後にこの船の船内解剖図をグローバル人材育成推進機構さんのご協力をもとに描かせてもらいましたので貼っておきます。
この船の航海は本当に楽しいです。ぜひ体験してみてください。
帆船みらいへ http://miraie.org/
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