スカンジナビアのスウェーデン売却で、また一隻、日本の保存客船が消えてしまいます(最近どうもこのことで頭がいっぱい・・)
今日はそんな数少なくなってしまった保存客船の中で、東京港で保存されている元青函連絡船羊蹄丸(8311トン、1965年建造)をご紹介します。
青函トンネルの開通で1988年に引退したあと、イタリアの博覧会の日本パビリオンとして使われたりしていましたが、現在は東京、お台場の船の科学館横で保存されています。
一昨年ぐらいまでは連絡船時代とはかけ離れたとんでもない船体色に塗られていましたが、今は現役時代と同じエンジとクリームのツートーンで、外見的には往年の連絡船ファンを満足させるものになっています。
基本的に船内に入るのは無料、ただし元の貨車スペースを改造して作られた展示ブースに入るのには600円が必要です。
ただ、連絡船当時の船内の雰囲気が懐かしくて、もしくは知ってみたくて、この船に入ってみようと思うのならば、足を踏み入れたとたん、その期待は見事に裏切られるといっていいと思います。
博覧会のために船内は完璧なまでに作り変えられ、現代風のインテリアになってしまい、連絡船の客室の面影はまったくありません。
唯一船内で当時のまま残っているのは操舵室のみ。就航当時はこんなところに一般乗客が立ち入れなかったわけで、正直、往時を知る人たちにとって、船員さんでもないかぎり懐かしくもなんとも無いでしょう。
展示スペースに行けば、当時の青森や函館の港の様子が再現されていますので、それなりに雰囲気は味わえますが、当時の函館〜青森間の船旅がどんな感じだったかはまったく体験することは出来ません。
せめて一部だけにでも当時の客室のいす席やレストラン(営業して無くてもいいので)などを残しておいてくれてもよかったのではないかともいます。
青函連絡船の保存船は日本には、この羊蹄丸のほかにも、青森の八甲田丸、函館の摩周丸、長崎の大雪丸がありますが、長崎の大雪丸ことホテルシップ・ビクトリアは昨年廃業、他の船も経営が大変なようです。
内装はもういまさら仕方ないとして、外見だけはどうか末永く、いまのままで展示しておいてもらいたいものです。
訪問ありがとうございました。ところで私は「橘丸」が好きです。 最近モデルアート社から出版された写真集早速買いました。
torakyojinさん、こちらこそご訪問ありがとうございます。橘丸はわたしも大好きな船です。近いうちに絵を描いてみたいと思っています。これからもよろしくお願いします。
入ったことはありますが、大本の連絡船に乗ったことが無かったので全く分かりませんでしたよ。青函連絡船としては洞爺丸の事故の話は読んだことがあるので、気になる船でした。本当、いつまでも保存しておいて貰いたい船ですね。
こたけさん、わたしも青函連絡船にはいちども乗ったことはありません。でも本や写真集などで見る連絡船の内装とはあまりにかけ離れていました。他の都市の保存青函連絡船はどうなんでしょうかねえ?。
大雪丸の一部は当時のまま残されていて、青函連絡船時代を偲ぶことが出来るようになっていますが、今後どうなるかは分からない状態のようです。希望としては残して欲しいものです。
sunburnさん、大雪丸ってまだ船内に入れるのですか?ホテル時代は操舵室がおしゃれなバーになっていたと思ったのですが、今はどうなんでしょうか?長崎に残って再開して欲しいですね。
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